ゲームの概要
ご存知コーエー(現コーエーテクモゲームズ)の信長の野望の4作目となる作品です。シリーズで初めてスーパーファミコンのソフトウェアとして、1991年の12月21日に販売されています。
スーパーファミコンは、ソニーのPCM音源を使用するなど当時のPC環境(FM音源が主流でした)を一部で凌駕しており、移植されたスーパー信長の野望は、良好なプレイ環境で遊ぶことが出来ました。また、武将風雲録は、現在ではストラテジーゲームと分類される歴史シミュレーションゲームに必要な要素を備えることが出来ました。全国各地に当時の情勢を反映したパラメータの数値を与え、多くの武将が内政や合戦に活躍します。プレイヤーは、選択した大名によって天下統一を目指すという自分の作った歴史に没頭しました。

内政画面のイメージ
SmaTIMES || smaSTAION!!
前作「戦国群雄伝」からの変更点
戦国群雄伝で削られた東北、九州が戻って来ました。また武将数が700名を上回り、伊達政宗や島津義弘といった前作には登場しなかったメジャーな武将も活躍の機会を得ています。国別に石高の上限値が設けられ、実際と異なる国で多くの兵士を養ったりは出来なくなっています。
また、文化度という概念が導入されており武将の能力値以外にも勢力の成長に差をつけています。
文化度、技術力
文化度と技術力の概念が付け加えられた。本作特有の国のパラメータであり、技術力は向上させると、金山を採掘可能になったり、鉄砲や鉄甲船などの兵器を生産できるようになり、戦争が大幅に有利になる。
文化度は茶会を開催することで文化度というパラメータを上げることができた。文化度は前作でも存在したが、 文化度の10倍が商業の上限値になるため収入と直結するようになった。武将教育の能率や、徴兵できる兵士の質などにも影響を与える。
文化度を高めるには、イベント以外では茶器を集めて茶会を催す必要があり、その成功率には、これも初登場の武将パラメータの教養値が重要となっています。教養値は他にも商人との取引や外交、兵器開発の効率にも影響するため、最低でも 教養60以上の武将が必要です。内政も軍事もダメだが、今作のみ茶会に活躍する武将も存在する。(今川氏真の教養値90は有名)
BGMもサイコー
作曲・編集は菅野よう子先生です。
ゲームも名作とされていますが、BGMも歴代代表作と言われています。最も有名なのは、「狼煙」 :オープニング曲です。他にも「天魔鬼神 上の巻」: 織田家のテーマ曲、「天魔鬼神 下の巻」: 織田家の戦闘時BGM、「甲斐の虎 上の巻」:武田家のテーマ曲、「甲斐の虎 下の巻」:武田家の戦闘時BGMといったように勢力別のBGMが用意され プレイを盛り上げてくれました。
鉄砲の脅威
鉄砲隊の攻撃力は、尋常ではありません。鉄砲を装備した兵士数に応じて複数回の射撃を繰り返し、敵を瞬殺出来ます。また、鉄砲隊が隣接していればそこからも1回援護射撃をしてくれるので、武将の能力以上に兵科に意味を持たせています。
しかし、信長の野望シリーズでも屈指の価格設定のため多くを揃えることは出来ないでしょう。
鉄甲船って何ですか

鉄甲船イメージ

鉄甲船使用中のイメージ
鉄甲船の攻撃力が鉄砲隊よりさらに強力で、さらに足軽編成でも海に出ていれば鉄甲船を持っている武将は、鉄甲船になり鉄砲と同様の連続攻撃を行います。武力の高い武将が所持すると水上では無敵に近い状態でした。
しかし鉄甲船製造に必要な技術値500は、政治力の高い武将が必要なため、鉄甲船を作る頃には天下統一の趨勢が決しているかもしれません。
今日でも最高傑作と呼び声の高い武将風雲録
まとめになりますが、信長の野望シリーズは本作以降も様々な新機軸を打ち出しますが、今作以上の評価に至ることはありませんでした。それほどの完成度なのか?と思うでしょうが、ゲームは詰まるところ、シンプルであることが最も重要なのでしょう。
戦国群雄伝から正常に進化しつつもシンプルでプレイしやすく直近では2013年にニンテンドー3DS版が発売された武将風雲録は、完成品です。スーパーファミコン版はオープニングも高い評価を得ており、今からやってみたい人にもおすすめです。