『アルゴスの戦士』って、どんなゲーム?

『アルゴスの戦士』は、1986年5月にテクモから発表されたアーケード用のアクションゲームで、後にファミコンやセガ・マークⅢなどにも移植されました。
ヨーヨー型の武器・神器「ディスカーマー」でモンスターを倒しながら全27面を走破し、人々を支配する獣王ライガーを打倒することが目的です。
「スターフォース」などで既に定評のあったゲームメーカー・テーカンが社名をテクモに変更して第一弾の作品であり、背景に多重スクロールを採用した美しいグラフィック、独特の硬派な世界観、重厚なBGM等で当時としては最高峰のゲームでした。
また、敵の一撃で死ぬなどシビアながら、自機や敵の習性を熟知することで攻略できる絶妙の難易度設定、シンプルながら細部まで計算されて奥が深いゲームバランス、数々の隠しボーナスなどやりこみ要素も多く、息の長く愛されるゲームとなりました。
海外でも『RYGAR』として発売され大人気となり、日本のビデオゲームが海外でブレイクするきっかけの一つともなりました。
ストーリー

ゲーム内容

当時のインストカード
このディスカーマーと自機キャラの特徴、そしてインドラの特性を理解し、敵に応じて使いこなすことが攻略の重要ポイントになります。

ディスカーマー
敵を倒しながら進み、ゴールである神殿にたどり着くとラウンドクリア。
神殿では、敵の撃破数や残りタイムに応じて得点がもらえます。

神殿
道中出現する「戦士の墓標」を破壊すると、様々なアイテムが出現。
その他、一定数の敵を倒すとパワーアップアイテム=インドラが出現。

インドラ
タイム制で、その場に止まったり逆走したりすると、タイムの減りが速くなります。
ただし、タイムが0になっても死なないのが「アルゴスの戦士」の大きな特徴です。
その代わり、永久パターン防止キャラ・巨大な岩面「ゴーディン」が出現。
後半になるほど、タイムの条件がだんだん厳しくなっていきます。

永久パターン防止キャラ「ゴーディス」
主な敵キャラ紹介
■ボーグ
ライガー配下の特殊捕獲部隊。
障害物も飛び越えて突進してきたり、斧を投げつけてきたり。
角兜が特徴。


■ウルフ一族
ライガーの親衛部隊。
特殊訓練を受けており、集団戦法が得意。
4匹肩車からの攻撃「塔狼縦撃破」、1匹を踏み台に跳びかかる「跳狼飛襲技」、集団で突っ込んでくる「軍狼速進破弾」を使ってくる。

ウルフ一族の秘儀「塔狼縦撃波」
基本ラウンド最後にボスというものは存在しませんが、4ラウンド毎に現れる夕日のステージに「スナイパー」という強敵が配置されており、事実上の中ボスとして機能。

スナイパー
■獣王ライガー
ラウンド27で待ち受けるラスボス。
世紀末、太古の昔より蘇って人類を支配した怪物達の王。

ラスボス・獣王ライガー
そして、晴れてライガーを倒すと…

エンディング
「北斗の拳」の影響
そもそも「激動の乱世に終止符をうて!」というキャッチコピー、ボーナスポイントが「七星凶転喜」「五神体得技」という名前であったり、「塔狼縦撃破」「跳狼飛襲技」「軍狼速進破弾」を使うウルフ一族が登場したり…
そう、アルゴスの戦士の世界観は、当時の人気漫画「北斗の拳」の影響を強く受けています。

「北斗の拳」に登場する「牙一族」

女戦士・マミヤ
そして極めつけがこちら。

インドラの秘伝書
当時、ゲームセンターで配布されていたパンフレット「奥義秘伝書」に、この秘伝書の在り処のヒントとして、
「アポロンの神宿りし者に 死の星は喜びと化して舞い降りん」
の一文がありました。

インドラの秘伝書の位置

「北斗の拳」の主人公・ケンシロウ
1986年当時といえば、「北斗の拳」が絶大な人気を誇っていました。
なので、「アルゴスの戦士」そのものが時代を映す貴重な証人ともいえます。
最後に
いかがでしたか?
約30年前のゲームということで、今のゲームからすると見劣りしないでもないですが、ゲームそのものの楽しみを存分に味わうことの出来る良作です。
レトロゲームを集めたゲームセンターだと比較的見かけることの多いタイトルですので、頑張って探せば見つかるのではないかと思います。
そしてぜひ一度、プレイしてみていただきたいと思います!
個人的な思い出では、1988年夏にアメリカ・カナダにホームステイしたことがあるのですが、ショッピングモール等の至るところに日本のビデオゲームがあって、中でも「アルゴスの戦士」が一番人気でした。
大人のお姉さんが、すごくエキサイトしながらプレイしていたのを覚えています。