「忍者ハットリくん」とは?

日常のあらゆる場面で忍法を駆使するハットリくんが楽しいおなじみのOPと、だまし絵のような作画が面白いED。初代のEDよりも、シシ丸が歌うのんびりしたEDが印象に残っています。
「忍者ハットリくん」のあらすじ

舞台は昭和の東京都。ある日の夜、家で忍者が活躍する時代劇を見ていた少年ケンイチのもとに、本物の忍者・ハットリカンゾウがやって来ました。ハットリくんをママに紹介しようとするケンイチですが、ママが来た時にはハットリくんの姿が見当たりません。何とハットリくんは天井に張り付いていたのでした。伊賀から来たと言うハットリくんは、ケンイチの家でとりあえず一泊することになりました。
翌朝、家中がピカピカに掃除されており、朝ごはんの支度に洗濯まで済まされていたのでケンイチの家族はビックリ。ハットリくんが寝ていたと思っていた布団の中は大根を固めたものが入っており、これはハットリくんの仕業だとケンイチは確信するのでした。三葉家に居候することになったハットリくんは、その夜慣れない布団で寝たために手裏剣型のおねしょをしてしまうのでした。
ハットリくんを追いかけて伊賀から食いしん坊のチャウチャウ・シシ丸や弟のシンゾウ、甲賀からはライバルのケムマキやその弟子の忍者猫・影千代がやって来て、ケンイチたちは大忙し。親友のケンイチ君のためにハットリくんは様々な忍法を使って今日も大活躍するのでした。

現代社会にミスマッチな「~でござる」と古風な言葉を使い、忍び装束で礼儀正しいハットリくんは思わず真似したくなる強烈なキャラクターでしたね。伊賀と甲賀の敵対関係や「ムササビの術」「水グモの術」といった代表的な忍法、成長の速い草を飛び越えてジャンプ力をつける修行など、忍者に関する知識はほとんどこのアニメから学んだような気がします。
個性豊かなキャラクター


ハットリカンゾウ(ハットリくん)

三葉ケン一(ケンちゃん)

獅子丸(シシマル)

ハットリシンゾウ(シンちゃん)

ケムマキケムゾウ(ケムマキ)

影千代(かげちよ)

河合夢子(夢子ちゃん)

ツバメ

小池先生
「忍者ハットリくん」こぼれ話


影千代は動きやしゃべり方が赤塚キャラっぽいなあと思っていたのですが、本当に赤塚不二夫さんの飼い猫がモデルと知ってびっくりです。

1980年代は「忍者ハットリくん」の他にも、ドラえもんや怪物くん、パーマンにオバケのQ太郎など、藤子アニメ全盛期でした。その人気は藤子キャラ御三家として、「ドラえもん」、「忍者ハットリくん」、「パーマン」の頭文字をとって「ドラ・ハッ・パー」という造語ができたほど。
ケムマキの声を演じていた声優の肝付兼太さんはスネ夫(ドラえもん)・ドラキュラ(怪物くん)・パーやん(パーマン)・ハカセ(オバケのQ太郎)・ナレーション(プロゴルファー猿)と藤子アニメのほとんどを同時期に担当していました。
「おかあさんといっしょ」内で放送されていた「にこにこぷん」のじゃじゃ丸も担当していたそうなので、80年代当時の忙しさは相当なものだったのではないかと思います。

気になる最終回は?

夢子ちゃんとスキー旅行に行くことになったケンイチ。二人の仲を邪魔しようとケムマキと影千代はケンイチを追って山荘への道案内を入れ替えたり、ケンイチを騙して女湯へ行かせようとします。
お風呂を覗かれて激怒した夢子ちゃんにケンイチは雪だるまにされてしまいます。一方その頃ケムマキはハットリくんにお仕置きされ、「ニンニン」と〆て終了します。
最後の「ニンニン」のところで影千代が回していたプラカードに「おわり」と告げられて終了するという、最終回らしくない終わり方でした。

最終回は全く記憶になかったのですが、最終回が放送されていた1987年には忍者ハットリくんはテレビ朝日と静岡けんみんテレビのみで放送されていた「パオパオチャンネル」という番組内で放送されていたようです。大半の地域ではこの時間帯にローカルニュースを流していて、次回からも再放送が流されていたそうなので、見逃していた方も多いのではないでしょうか。
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忍者ハットリくん
忍者ハットリくん
NARUTOや忍空、忍たま乱太郎など忍者アニメは多いですが、30代の知名度は「忍者ハットリくん」がダントツではないでしょうか。お気楽な日常漫画ではあるのですが、藤子不二雄Aらしいブラックユーモアが随所に見られ、キャラクターが完全な善人ではなく尖ってるところが魅力ですね。ドラム缶のようなゴミ箱や二層式の洗濯機など、昭和のテイストが感じられるところも良いので、もう一度親子で見てみたい作品です。