天龍、引退試合で王者オカダに玉砕「腹一杯のプロレス人生でした。」

天龍、引退試合で王者オカダに玉砕「腹一杯のプロレス人生でした。」

ミスタープロレス・天龍源一郎(65)の引退試合が2015年11月15日、東京・両国国技館で行われた。相手は新日本プロレスのIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(28)。超満員札止め1万522人の観衆を集めて行われた引退試合で39年におよぶプロレス人生に別れを告げた。


『天龍源一郎』引退試合の国技館は1万522人ファンで満員に。

ジャイアント馬場、アントニオ猪木の二人からピンフォールを奪った唯一の日本人レスラー天龍。
そのレジェンドの引退興行は第1試合からメインまで全11試合。
新日、全日、ノアをはじめ地方団体から女子プロレスラーまでさまざまな団体から人気レスラーが多数参戦。天龍だからこそなしえた豪華なカードで両国国技館は1万522人の超満員の観衆で埋まった。

試合開始前に会場が暗転するや高中が登場し、お馴染みの天龍の入場曲「THUNDER STORM(サンダーストーム)」を熱演。
試合前から超満員で埋まった客席から声援と大きな拍手を浴びた。

高中正義がリングインして「サンダーストーム」生演奏!

休憩時間には馬場のテーマ「王者の魂」、猪木のテーマ「炎のファイター」、そして鶴龍砲を組んだ天龍永遠のライバル・ジャンボ鶴田のテーマ「J」がBGMとしてかかり、満員の観客を喜ばせた。

天龍がラストマッチに選んだ相手は新日本プロレスの若き王者『オカダ・カズチカ』

本名:岡田和睦。1987年11月8日生まれ
レインメーカー(Rain Maker)の異名で知られる。
身長191cm・体重107kg。
2004年8月29日に弱冠16歳でデビュー後、下積みを重ね2011年にブレイク。
プロレス大賞MVPを2012年&13年の2年連続で受賞
新日本プロレスのIWGPヘビー級王者

オカダ・カズチカ

プロレス大賞MVPを2012年&13年の2年連続で受賞したオカダが、それまでMVPを連続受賞しているアントニオ猪木(76~78年の3年連続&80~81年の2年連続)、ジャンボ鶴田(83~84年の2年連続)天龍(86~88年の3年連続)について「猪木選手、鶴田選手、天龍選手、その3人は僕と同じ時代じゃなくてよかったなと。」とコメント。
このコメントに激怒した天龍は引退試合の日程が決まると、8月16日の新日本・両国国技館に乗り込んでオカダに「おい、昭和のプロレスを味わう最後のチャンスだぞ、この野郎!」と直談判。
こうして天龍最後の試合相手はオカダ・カズチカに決まった。

天龍源一郎 vs オカダ・カズチカの試合内容

序盤、お互いに様子を見ながら攻防を繰り広げたが、37歳下の現役王者オカダは次第に攻勢を強め、フロントハイキック、エルボードロップ、低空ランニングフロントキックなどで天龍を追い込んでいく。

だが、天龍もチョップ、グーパンチ、サッカーボールキックなど得意技を何度も繰り出しミスタープロレスと呼ばれる男の意地を見せる。

現役バリバリの若き王者に対して、得意のグーパンチやチョップを精一杯繰り出していく。

オカダ・カズチカにグーパンチを入れる天龍源一郎

そして、垂直落下式ブレーンバスター、グーパンチ3連発で追撃。

オカダに鋭角式パワーボムを決める天龍

パワーボムのダメージが残るオカダに対して懸命に食らいつく天龍。

垂直落下式ブレーンバスターを繰り出す天龍

カウンタードロップキック、低空ドロップキック、ショートレンジドロップキックなど豊富なバリエーションのドロップキックで天龍にダメージを蓄積させていくオカダ。

オカダの得意技ドロップキックが天龍に命中

最後は17分27秒、オカダのレインメーカー(ショートレンジ式ラリアート)からの片エビ固めで敗れた。

最後はオカダ渾身のレインメーカーで撃沈した天龍

引退試合だからというような花を持たせようというような温い攻めを一切見せずに非常なまでに勝負に徹したオカダ。
そして、その現役王者の攻めを逃げずに受け切った天龍。
全盛期とは程遠いコンディションだったが、ミスタープロレスはやはり最後の最後までプロレスに対して本気であった。

オカダのコメント「見てもらったら、わかるように! これが昔のプロレスといまのプロレスの違いだ。ああ? 技も出してねーぞ? ああ? それが昭和のプロレスかわからない。これが昭和のプロレスかもわからない。もしかしたら、平成のプロレスとも違うかもしれないし。ただ! 年下のスゲー後輩の俺が言ってやる。天龍さんアッパレだよ! それ以外はとくにありません!」

天龍に深々と頭を下げ一礼をするオカダ・カズチカ

試合後の天龍引退セレモニー

健闘を称える拍手の中、起き上がった天龍は「イヤ~負けた~」と悔しがり、マイクも叩きつけたがその表情は清々しいものであった。

ゲストとして来場した“荒馬”テリー・ファンク(71)が天龍のラストファイトを絶賛した。この日のためにテキサスから来日したテリーは、盟友の想像以上の奮闘に興奮を隠せず「天龍は難しい試合をとてもハードに戦った。今日のパフォーマンスを本当に誇りに思う。日本人レスラーの中で最もタフな選手だ」と褒めちぎった。さらに胸を指さし「レスラーはハートだよ。それが、とても重要なんだ」と満足そうな表情を浮かべた。

テリー・ファンク(左)、スタン・ハンセン(右)から花束を贈られた天龍源一郎

天龍が「代表! 代表・・・。今日だけでいいよ。父ちゃんの代わりに、たくさん来て下さったお客さんに、ひとこと感謝のお礼を言いなさい」と言葉をかける。これで「紋奈」コールが起こり、嶋田代表の挨拶となった。 
嶋田「本日は天龍源一郎の引退試合に、本当に北海道から沖縄まで日本全国の方が足を運んで下さいました。また、ライブビューイングですとか、いろんなネット環境ですとか、そういったものを整えて、たくさんの方にこの大会をご覧いただくことがかないました。本当に天龍プロジェクトは小さな所帯で・・・(言葉に詰まる)大将(天龍)に本当に苦しい思いをさせてしまうばかりの5年間だったと思いますけど、こうやって皆さんに最高の舞台を与えていただきましたことを、本当に心から御礼申し上げます。ありがとうございました」

娘で天龍プロジェクト代表の嶋田紋奈さんとリングの上で抱き合う天龍。

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