
ストーリー
「この物語は、3歳で母と別れ、18歳で父を失いながらもあらゆるハンディキャップと闘い、振り向くことなくドラマーとしての自己を確立した一少女と、挫折しながらもやがて己の道を開いた若者たちの記録である」(オープニングナレーションより)
ドラマの舞台は、横須賀のどぶ板通り商店街。幼いころからジャズドラマーだった父(フランキー堺)からドラムを教わっていた麻生未記(伊藤かずえ)。ジャズからロックへと時代が移り変わっていく中、家族の生活は困窮し、ついには母親(梶芽衣子)は家を出ていってしてしまう。父親との生活の中、非行を繰り返した未記は、ドラムスティックを武器にケンカを繰り返し、ついには少年院へ。少年院から出た未記は、そこで最愛の父親が自動車事故でなくなったことを知る。
18歳のとき父親の死に直面し、再び不良の世界に入っていく未記だが、心の支えとしていた父親と同じ音楽の世界で生きていくことを決意。亡き父と同じ世界一のドラマーへの道を見出す。
バンドメンバーを探すため、ライブハウス「フロンティア」のボーイだった晃(松村雄樹)や医大生の邦男(鶴見辰吾)らと出会い、待ち受ける困難を乗り越えながらも未記は、自らのバンド「バンテージ」を作り上げていく・・・

登場人物









他にも下川辰平さん、松崎しげるさん、高橋かおりさん、比企理恵さん、岡田奈々さん、片平なぎささん、名古屋章さんなど、懐かしい豪華メンバーも出演しています!
中でもケントギルバートさんが出演されていることはあまり知られていないかもしれません。
ネタバレ
「バンテージ」は、とあるチャリティーパーティーで、売れっ子バンドでライバルのビリー横光(池田慶一)ともめてしまいます。
演奏中、一人でも客が帰ったら負け。ギャラはすべてビリー横光へ渡す。という勝負をすることになった「バンテージ」。
しかし、ベースの稔がケンカで警察沙汰になり、演奏に行けなくなってしまいます。
ピンチを見かねた邦男が飛び入りでベースとして参加し、元メンバーですでに売れっ子になっている千葉かおる(岡田奈々)や、元歌手だった未記の母親も参加したことで、演奏は大成功。勝利をおさめます。
これがきっかけで母親への気持ちも和らいでいく未記。
ちなみに、母親はすでに再婚しており、飯倉(高橋昌也)との間にユキコという娘がいるのですが、邦男に騙されていた女の子の一人で、のちに不良の道へと足を踏み入れてしまいます。母親に更生させてくれと嘆願された未記が、不良グループからユキコを連れ出すのでした。
ある日、楽器メーカーから1通の手紙が届きます。
関東地区代表として、オールジャパン音楽祭に出場できるという内容でした。
にもかかわらず、それぞれの悩みを抱えたメンバーは今一つ気持ちが一つになれず、ついには内輪もめを起こしてしまいます。そんな中、邦男が弾いていたギターの弦が切れ、運悪く未記の目を直撃してしまいます。失明まで追い込まれてしまった未記は今までのようにドラムをたたくことができず、自暴自棄に。しかし、命を絶って角膜を提供しようとした邦男や晃、そして「バンテージ」のメンバーによって支えられ、立ち直っていきます。邦男もバンドへ加入し、オールジャパン音楽祭優勝を目指してメンバーは一丸となって練習に励んでいきます。そして音楽祭当日、「バンテージ」は参加を阻害する因縁の不良グループの策略にハマり、参加時間に遅れてしまいます。優勝はすでにほかのバンドに決まっており、演奏することすら許されない状況となってしまいます。
失格寸前だった「バンテージ」は、エキシビジョンとして演奏することを許されますが、その演奏が予想以上に反響を呼び、バンテージは全国ライブツアーをするまでに。
邦男と晃と未記の三角関係は、邦男が「バンドのリーダーとして好きだ」と晃に告げ、身を引きます。
全国ライブツアーのため、沖縄へ旅立つ飛行機のなか、窓からの景色を見た晃は「あっ富士山だよ」といいます。
メンバーが感動している中、「こういう時はちょっと残念ね。」と未記がぽつりと言いました。
晃は「俺があんたの目になる。一生、俺達はいつも一緒だ、二本のスティックのように」とプロボーズします。
未記はスティックを握りしめ、涙を流すのでした。
主題歌

『Never Say Good-Bye』小比類巻かほる