初期セガを支えた2つの名作、【スペースハリアー】と【ファンタジーゾーン】。

初期セガを支えた2つの名作、【スペースハリアー】と【ファンタジーゾーン】。

セガ(後のセガ・インタラクティブ)が1985年に発表した【スペースハリアー】と、翌1986年に発表された【ファンタジーゾーン】。 テイストの全く異なる2作品ですが、どちらもその後、続編が発表されたり多くの媒体に移植され、初期セガを支える人気作となりました。 2つの作品の間に隠された秘密も含め、その魅力を紹介していきます。


まずは「スペースハリアー」から。

1985年11月発表。
超能力戦士ハリアーを操作し、敵や障害物を避けながら、全18ステージを疾走していく擬似3Dシューティングゲームです。

【ストーリー】

銀河系のはるか彼方にあるドラゴンランド。永遠に続くかと思われる平和を享受していたこの世界に、突然、凶悪な魔物たちが現れ、世界は闇に包まれた。
ドラゴンランドに住む正義のドラゴン・ユーライアは、荒れ果ててしまったこの世界に光を取り戻すべく、超能力戦士ハリアーに救援を求めた。
未知なる魔物たちが巣くうドラゴンランドに単身乗り込んでいくハリアー。真の戦士となるための孤独な戦いが始まろうとしている…

出典 http://vc.sega.jp/vca_harrier/

映画『ネバーエンディング・ストーリー』のファルコンを思い出してしまう貴方は、ミドルエッジ世代。

ユーライア

ゲームセンターに突如現れた「体感ゲーム」!

「スペースハリアー」の大きな特徴が、コックピット型の大型マシンと操縦桿による操作システムです。
レバー動作によって座席ごと前後左右に動くアトラクション感に、当時高校生だった筆者も度肝を抜かれたものですが、それはゲーム業界にも大きな衝撃を与えました。

【ダライアス】ド迫力の3画面筐体【ニンジャウォーリアーズ】凄まじいインパクトでした - Middle Edge(ミドルエッジ)

飛行機のように、操縦桿を引くと機体が上昇し、倒すと下降します。
そのため、上下操作が通常と逆になるというのが「スペースハリアー」の大きな特徴でした。
(ただし、その後移植されたコンシューマ版では、上下の挙動を選択できるものが多いです)

スペースハリアーの筐体

スペースハリアー-Wikipedia

後に、この筐体を用いた戦闘機のゲーム「アフターバーナー2」も登場しましたが、ではこのコックピット型の筐体というアイディアは、どうやって生まれたでしょうか?

VTOL、すなわち垂直離着陸機の代名詞です。

なお、後に移植されたセガマークⅢ版では、自機をこのハリアー戦闘機に変更できる裏技がありました。

AV-8B ハリアーⅡ

英和辞典で原語「harrier」を引くと、「チュウヒ」(鷹の一種)と出てきます。
そう、鷹から命名された戦闘機の名残だったんです。

また「harrier」にはクロスカントリー競技の選手、という意味もあるそうです。
道なき道を疾走する、というイメージも重ねたのかもしれません。

自機が超能力戦士へと変更になってから、左手にサイコガン内蔵というコブラの設定も参考にされたと思われます。

ちなみに、コブラ。

スペースハリアーの魅力とは?

筐体だけでもインパクト十分だったのですが、加えてリアルな3D表現、圧倒的なスピード感、巨大なキャラクターの造形・色彩の豊かさ、BGMの素晴らしさなど枚挙にいとまがありません。

パワーアップ等は一切なく、敵弾や障害物を避けながら敵を倒すだけ!と、実にシンプルなゲーム内容でしたが…

ここはもう、実際のプレイ画面を観ていただきましょう!

いまだに30年前のゲームとは思えないです…

スペースハリアー・その後の展開

アーケード版のヒットによって、多くのパソコンやコンシューマー機器用ソフトに移植されました。
ただし、当時はアーケード機体と家庭用ゲーム機のハードの性能差が大きく、移植にはいろいろと苦労があったようです。
(参考)→ http://www.openspc2.org/mz700/SH.html

セガマークIII版(のちX68000版)で登場する、真のボス。
二匹の燃え盛るドラゴン。
高速移動と高速弾、しかも体色と弾が同じ色のため、避けるのが至難の業でした!
命名の由来は、当時の社長・中山隼雄氏より。

ハヤ・オー

では次に、【ファンタジーゾーン】について。

ファンタジーゾーンは、セガが1986年に発表した横スクロールシューティングゲーム。
パステル調のカラフルな色使いと可愛らしいキャラクター、左右両方向へのスクロールと買物によるパワーアップシステムが特徴でした。

1986年6月発表。
左右両スクロールや色使いは、前年にコナミが発表して人気を博した「グラディウス」に対抗したものだったそうです。

ストーリーとゲーム内容

ストーリーこそ結構シリアスなんですが、しかし。

スタートすると、このカラフルで愛らしい画面。

ショットとボムで前線基地を破壊しつつ、敵の落とすコインを拾うのがゲームの基本です。
時間がかかるとコインの額が減るので、素早く攻略するのもポイントになります。

ラウンド1 緑の星「プラリーフ」

木の葉を口から吐いてきます。口の中が弱点。
ちなみにボスも、倒すとコインを残します。

ラウンド1のボス・スタンパロン

左右に前線基地「バイバーブ」が見えます。
赤い風船に触れると「ショップ」に飛びます。

ラウンド2 火の星「タバス」

ショットやボム、スピートアップアイテムの他、残機もショップで買うというアイディアが斬新でした!

アイテムショップ

その後、砂漠の星、闇の星、氷の星、雲の星、水の星と闘って進んでいくと…

最終ボスは、6匹一組のエイリアン。

5匹までは移動パターンさえ覚えれば勝てますが、最後の一匹は高速で執拗に追いかけてくるうえに固く、難敵!
(自分は一旦わざとやられて、ヘビーボムという特殊装備を買い直して倒してました)

敵の親玉の正体は、エイリアンに操られていたオパオパのお父さんだったのです…

平和は戻ったものの、長らく行方不明だった父が敵の首領だったとは…
「この勝利は本当に、払わなければならなかった代償に値するのだろうか…?」
この疑問は生涯、オパオパの中でくすぶり続けることだろう…

…ということでまた、ラウンド1からゲームはループします。

そしてエンディング。

ファンタジーゾーン・その後の展開

「ファンタジーゾーン」はセガを代表する横スクロールシューティングとなり、その人気から多くの家庭用ゲーム機・PC用に移植されました。
翌年の1987年には、家庭用ゲーム機であるセガ・マークⅢで続編「ファンタジーゾーンⅡ オパオパの涙」も発売されました。

前作より10年後のお話。
武器やアイテムの種類が増え、一つのラウンドに表サイドとダークサイドが存在したりとパワーアップしてます。

ファンタジーゾーンⅡ オパオパの涙

主人公オパオパも、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のハリネズミ・アレクの登場まで、セガの事実上のマスコットキャラクターとして活躍しました。

「16t」とあるのは、ボス戦必携のヘビーボム。
オールドファンには泣けるガジェットです!

オパオパのフィギュア

セガがタイアップした1987年放映のアニメ『赤い光弾ジリオン』に登場したオパオパ。
『ジリオン』も、隠れた佳作でした。
(当時よく再放送もされてました)

アニメに登場したオパオパ

2つの名作に、意外な接点が!?

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