「南の虹のルーシー」とは?

OP・EDともに数々のヒット曲を手がけた音楽プロデューサー井上鑑の妻であり美人シンガーソングライターのやまがたすみこさんが歌っています。OPはオーストラリアの雄大な風景とやまがたさんの純真無垢で情感豊かな歌声がマッチした名バラードです。EDはうってかわって朗らかでかわいい動物たちの紹介ソングです。
「南の虹のルーシー」のあらすじ

舞台は1837年の南オーストラリア。自分の農場を持つという夢をかなえるため、広い土地と平和と自由を求めてイギリスからはるばる移住してきたポップル一家。 ポップル家が上陸した場所は南オーストラリアの首都アデレードから10キロほど離れた海岸で、アデレードで住居に住む準備が整うまではとりあえず海岸にテントを張って生活する事になりました。
カンガルーやコアラをはじめさまざまな動物と出会い、苦労の末にアデレードの小さな小屋に住むことになったポップル一家。近所の人々の協力もあって小屋を増築したり井戸を掘ったりして最低限度の生活を確保することができました。
オーストラリアにやって来てちょうど1年、やっと農場を手にするめどがたって売買契約をするというその日、ポップル家を目の敵にする金持ちの実業家ペティウェルさんが契約金以上のお金を払って土地を横取りしてしまいます。雨上がりの空に架かる虹を見ながら一家は再び力を合わせていくことを誓うのでした。

ポップル家がオーストラリアにやって来て3年の月日が経っても土地を手に入れる事はできず、ケガなどの不運も重なって希望を失った父アーサーはお酒に溺れて働かなくなり、暮らしは貧しくなっていくばかりでした。とうとう食費のために可愛がっていた羊のスノーフレイクも売られてしまい、放心状態でアデレードの町をさまよっていたルーシーが、暴れ馬に跳ね飛ばされてしまいます。
そこを通りかかったお金持ちのプリンストン夫妻がルーシーを助けてくれるのですが、ショックで記憶喪失になっていたルーシーをわが子のように可愛がり、ルーシーを養女にする代わりに開拓していない土地を父アーサーに譲るという提案を持ちかけてくるのでした。
この物語の魅力は、目指す夢にたどり着けずだんだん貧しくなっていく家族という悲しいストーリーをかなりリアルに描いているにもかかわらず悲壮感なくカラッと描かれているという点。唯一出てくる悪人もいわゆる「ご近所トラブル」が元になっている感じで、主人公の父が酒に溺れても家族愛は失われません。
登場人物も多彩で、視聴者がそれぞれ自分に年齢が近い誰かに感情移入できるところも良いです。
個性豊かなキャラクター

ルーシー・メイ・ポップル

ケイト・ポップル

クララ・ポップル

ベン・ポップル

トブ・ポップル

アーサー・ポップル

アーニー・ポップル

ペティウェル
気になる最終回は?

幼い子を亡くして以来、子宝に恵まれなかったプリンストン婦人は記憶を失ったルーシーをエミリーを名づけてわが子のように扱いますが、ある日事故があった場所で愛犬リトルと出会い、記憶を取り戻して無事帰宅します。ルーシーが去って落ちこんでしまい病気になっていた婦人を心配したプリンストンさんは、ルーシーを養女にする代わりに開拓していない土地を父アーサーに譲るという提案を持ちかけてきます。アーサーは激怒してその提案を断りますが、その話をこっそりと聞いていたルーシーは家族の将来を考え、自らプリンストンさんに養女にしてほしいと申し出ます。
自分を犠牲にしても家族全体の事を思うルーシーのひたむきさに胸を打たれたプリンストンさんは、農場の開墾していない土地と、そこに建っている2軒の家をポップル家に売ることにしました。報酬はアデレードの家を売ったお金とたまに自分の農場を手伝ってくれれば良いという破格の条件でした。
嬉しさのあまり涙を流して喜んだお父さんと一緒にルーシーが新しい農場に行ってみると、何とそこには売り払ったスノーフレイクが!
いよいよ農場に引っ越しする当日、雨上がりの空には大きな虹がかかっていました。移住して4年半が経過していたポップル一家でしたが、ついに自分の土地を手に入れて夢を叶え、2台の牛車は虹の橋のたもとを目指して進み続けるのでした。

苦難の末、ついに夢への第一歩を踏み出したポップル一家。ルーシーの健気さに心打たれ、希望と家族愛について深く考えさせられる最終回です。
「南の虹のルーシー」のここがみどころ!

漫才のようなかけあい

アニメオリジナルの展開

かわいい動物たち

コアラブームの火付け役!?
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世界名作劇場・完結版 南の虹のルーシー [DVD]

虹になりたい/森へおいで

わが子よ/いつか大人に
主要な登場人物が亡くなるなどドラマチックな演出はない地味な作品ながらも、家族の絆の大切さを知ることができて笑って泣けるこの作品は、家族そろって鑑賞するのにぴったりな名作です。