カケルくん、勇気をあげる!青いブリンク

カケルくん、勇気をあげる!青いブリンク

1989年から1990年にかけてNHKで放送された手塚治虫の遺作アニメ。手塚治虫テイスト全開な夢と希望にあふれた王道冒険ファンタジーですが、同枠だったアニメ三銃士やふしぎの海のナディアに挟まれたため、ややマイナーなアニメでした。ここではそんな青いブリンクについて振り返ってみました。


「青いブリンク」とは?

「青いブリンク」のあらすじ

舞台は現代の日本。ある夏休みの日、童話作家である父四季春彦のもとをたずねて電車で向かう少年カケル。電車の中でカケルは父が創作した童話の悪者グロス皇帝と勇敢に戦う夢を見ますが、実際のカケルは弱虫な少年でした。道中で瀕死の雷獣ブリンクを拾って仲良しになりますが、その間に父が謎の組織にさらわれてしまいます。それは自身のことが明らかになるのを恐れたグロス皇帝の指示によるものでした。

カケルは父を探す途中に出会ったバスの運転手の丹波や泥棒コンビのニッチとサッチ、グロス皇帝の姪のキララ姫、そして相棒のブリンクと一緒に父を探すため異次元の世界へ旅立つのでした。

この作品の面白いところは、父を探すカケルとブリンクと一緒に旅をする仲間の目的がバラバラで、各々が好き勝手に動いているところです。
ブリンクが勇気を与えるというのはあくまで暗示であって、基本的に他の仲間たちもカケルの父探しに協力することはありません。むしろ、少し裏切るような時もあります。そんな中、カケルは自分の弱気を克服して毎回問題を解決していくのです。

キャラクター紹介

この物語の主人公。
心優しく正義感が強いが、臆病で弱虫な性格。ブリンクと旅をすることで成長していく。

四季カケル

青い毛色の雷獣。命の恩人であるカケルのために、父親の救出に協力する。純真で自己犠牲精神にあふれている。
口癖は「カケルくん、勇気をあげる!」

ブリンク

わがままでおしゃれとお金が好きなお姫様。父親の行方を教えるという条件でカケルに同行するが、後にグロス皇帝の姪であることが発覚。

キララ姫

異次元を移動するボンネットバスの運転手。力持ちのナイスガイだが女性にめっぽう弱い。
口癖は「やってくれるぜ!」

丹波

凸凹泥棒コンビのノッポの方で兄貴分。ブリンクを狙い、カケルの旅に同行する。

ニッチ

凸凹泥棒コンビの丸い方で弟分。泥棒としての働きがカケルの父や組織の情報収集に役立つことも。

サッチ

カケルの父で、童話作家。グロス皇帝の登場する童話をライフワークにしているが、それを阻止しようとグロス皇帝の命令を受けた闇の組織に連れ去られてしまう。

四季春彦

「青いブリンク」にまつわる話

手塚作品ではおなじみのスターシステム。

「青いブリンク」第3話には西の国から来たシャラク王子という設定で、「三つ目がとおる」の写楽がゲスト出演しています。第11話には「ブラック・ジャック」のドクター・キリコが登場します。

「青いブリンク」には手塚作品だけでなく、天空の城ラピュタやグレムリンをオマージュしたような話もあります。大人になってみると元ネタがあるものがさらにあるかもしれません。

衝撃的なラストで有名な最終回!

カケルの父を誘拐したグロス皇帝の正体はカケルの父・春彦自身の悪の心だったことが発覚しますが、それを受け入れられないカケル。「父さんとグロス皇帝が同一人物だったら会うことができないじゃないか!」と叫ぶカケルに父は衝撃的な一言を放ちます。
「できるんだよ。なぜならこの世界全てが私の造った童話の世界だからだ」
カケルは葛藤の末、父の事実を受け入れると仲間たちは童話の世界に帰り、ブリンクとも決別します。

場面は第1話のブリンクと出会った木の下に戻って、カケルがふと目を覚ますと心配した父が迎えに来てくれていました。全て夢だったのかと落胆するカケルに父が渡した新作の童話には、仲間たちが描かれていました。ブリンクは自分の心の中にいつもいるんだと悟ったカケルはもうブリンクを呼ぶことはありませんでした。

敵が身内というネタとまさかの夢オチに今も賛否両論で、トラウマになった人も多いようですが、個人的には一応救われるラストが用意されているところは良いと思います。

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2BOXのセットで、1は1~26話までを収録した5枚組みで、2は27話~39話(最終話)を収録した3枚組みとなっています。

青いブリンク DVD-BOX

放送終了後の1990年4月27日にハドソンから発売されたPCエンジン用のアクションゲーム。
テレビ本編とは違ったもう一つのエンディングが収録されていました。

青いブリンク 【PCエンジン】

セガから発売されたお風呂セット。時代を感じますね。

青いブリンク いっしょにおふろ

青いブリンクの原案であるロシアのアニメDVD。火の鳥も登場します。

イワンと仔馬

製作途中で手塚氏が逝去したこともあり、設定やストーリーが杜撰な面もありますが子供向けアニメとしては印象深い作品です。

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