「青いブリンク」とは?

「青いブリンク」のあらすじ

舞台は現代の日本。ある夏休みの日、童話作家である父四季春彦のもとをたずねて電車で向かう少年カケル。電車の中でカケルは父が創作した童話の悪者グロス皇帝と勇敢に戦う夢を見ますが、実際のカケルは弱虫な少年でした。道中で瀕死の雷獣ブリンクを拾って仲良しになりますが、その間に父が謎の組織にさらわれてしまいます。それは自身のことが明らかになるのを恐れたグロス皇帝の指示によるものでした。
カケルは父を探す途中に出会ったバスの運転手の丹波や泥棒コンビのニッチとサッチ、グロス皇帝の姪のキララ姫、そして相棒のブリンクと一緒に父を探すため異次元の世界へ旅立つのでした。
この作品の面白いところは、父を探すカケルとブリンクと一緒に旅をする仲間の目的がバラバラで、各々が好き勝手に動いているところです。
ブリンクが勇気を与えるというのはあくまで暗示であって、基本的に他の仲間たちもカケルの父探しに協力することはありません。むしろ、少し裏切るような時もあります。そんな中、カケルは自分の弱気を克服して毎回問題を解決していくのです。
キャラクター紹介

四季カケル

ブリンク

キララ姫

丹波

ニッチ

サッチ

四季春彦
「青いブリンク」にまつわる話

手塚作品ではおなじみのスターシステム。
「青いブリンク」第3話には西の国から来たシャラク王子という設定で、「三つ目がとおる」の写楽がゲスト出演しています。第11話には「ブラック・ジャック」のドクター・キリコが登場します。
「青いブリンク」には手塚作品だけでなく、天空の城ラピュタやグレムリンをオマージュしたような話もあります。大人になってみると元ネタがあるものがさらにあるかもしれません。

衝撃的なラストで有名な最終回!

カケルの父を誘拐したグロス皇帝の正体はカケルの父・春彦自身の悪の心だったことが発覚しますが、それを受け入れられないカケル。「父さんとグロス皇帝が同一人物だったら会うことができないじゃないか!」と叫ぶカケルに父は衝撃的な一言を放ちます。
「できるんだよ。なぜならこの世界全てが私の造った童話の世界だからだ」
カケルは葛藤の末、父の事実を受け入れると仲間たちは童話の世界に帰り、ブリンクとも決別します。
場面は第1話のブリンクと出会った木の下に戻って、カケルがふと目を覚ますと心配した父が迎えに来てくれていました。全て夢だったのかと落胆するカケルに父が渡した新作の童話には、仲間たちが描かれていました。ブリンクは自分の心の中にいつもいるんだと悟ったカケルはもうブリンクを呼ぶことはありませんでした。
敵が身内というネタとまさかの夢オチに今も賛否両論で、トラウマになった人も多いようですが、個人的には一応救われるラストが用意されているところは良いと思います。
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製作途中で手塚氏が逝去したこともあり、設定やストーリーが杜撰な面もありますが子供向けアニメとしては印象深い作品です。