【パンチョ伊東】ドラフト会議の名司会!松村邦洋のモノマネとともに振り返る!

【パンチョ伊東】ドラフト会議の名司会!松村邦洋のモノマネとともに振り返る!

パンチョ伊東といえば、長年ドラフト会議の司会を務め、あのハリのある独特の名調子で、指名発表の瞬間を盛り上げました。「第1回選択希望選手、読売、桑田真澄、投手、17歳、PL学園高校」。今は、松村邦洋の完成度の高いモノマネで、いつでもあの声が復活します。彼のモノマネとともに、パンチョ伊東の名司会ぶりを振り返ります。


パンチョ伊東とは

パンチョ伊東は、本名・伊東一雄。1934年4月7日生まれの東京都出身で、父親の影響で子供の頃から野球に親しみ、多くの歴史的名試合を観戦します。



1959年に、パシフィック・リーグの職員となり、1976年から退職する1991年まで広報部長を担当。その間、世に伊東の名を知らしめることになったのが、1965年から始まったプロ野球ドラフト会議です。1965年(第1回)から1991年(第27回)まで27年もの長きにわたって、ドラフト会議の司会を務めました。



パシフィック・リーグ退職後は、メジャーリーグのジャーナリストとして活躍。フジテレビ系列『プロ野球ニュース』にレギュラー出演し、"パンチョさん" の愛称で親しまれました。因みに、パンチョの名付け親は、かつてMLBと阪急で活躍した名選手、ダリル・スペンサーです。

ドラフト会議の司会

ドラフト会議でのパンチョ伊東の司会ぶりは、正にプロ野球オフシーズンの風物詩でした。そのハリのある声と独特の名調子は、今も忘れられないという方が多いことでしょう。そして、伊東亡き今、伊東のモノマネを得意にするお笑いタレントが松村邦洋です。松村のモノマネは有名エピソードやドラフト年や順位まで再現する徹底ぶりで、そこに笑いや創作の要素も加わって、完成度の高い名人芸になっています。



以下は、YouTubeチャンネル「松村邦洋のタメにならないチャンネル」で、松村がゲストの川上憲伸と対談した際に、パンチョ伊東のモノマネを披露した動画です。忠実に再現しているモノマネと、事実と異なる創作モノマネが混在していますが、いずれもよく似ており、川上が大爆笑しています。

では、松村のモノマネから、いくつかエピソードをピックアップしてみましょう。

益山性旭!「セイ」は「・・・」の性

益山性旭は、1977〜1985年に阪神タイガースに在籍した投手です。優勝した1985年は現役最後の年でしたが、中継ぎとして復活し、チームの躍進に貢献しています。



益山の名が最初にドラフト会議に登場したのは、1972年の大阪福島商(現:履正社)時代で、大洋ホエールズから4位で指名されます。この時、伊東が「益山性旭(ますやませいきょく)、性(せい)は "SEX" の "性")」と紹介してしまい、場内は大爆笑。もちろん、「"性別" の "性"」の意味で紹介したものですが、妙な誤解を生んでしまい、今ではドラフト会議有数のエピソードとして語り継がれています。



この時、益山は指名を辞退し、帝京大学に進学。4年後の1976年のドラフト会議で、1位指名で阪神タイガースに入団しています。



松村のモノマネでは "阪神からの指名" となっていますが、これは誤り(または、モノマネとしての創作)で、正しくは上記の通り、大洋からの指名の際のエピソードです。

芝草宇宙!「ひろし」は「宇宙」「大宇宙」「コスモ」

芝草宇宙は、1988〜2005年の18年間、日本ハムファイターズで活躍した投手です。帝京高校時代は、エース投手として甲子園で活躍し、プロ入り前から有名な選手でした。因みに、甲子園では春夏いずれも、野村弘、橋本清、立浪和義、片岡篤史らを擁するPL学園に敗れています。



1987年のドラフト会議では、日本ハムファイターズから6位で指名されます。この時、伊東は「芝草宇宙(しばくさひろし)、ひろしは、宇宙、大宇宙、コスモ」と紹介し、話題になりました。

1991年の最後の司会

伊東が最後に司会を務めた1991年のドラフト会議は、正に大豊作の年。松村の言うように、ドラフト4位にのちに活躍する選手が名を連ねていました。たとえば、以下の選手たちです。



阪神・桧山進次郎

広島・金本知憲

オリックス・鈴木一朗(イチロー)

近鉄・中村紀洋



以下の動画は、松村のモノマネではなく、実際に伊東がドラフト1位指名の選手を読み上げる映像です。若田部健一が、4球団から指名を受ける目玉選手でした。他にも大洋・斎藤隆ヤクルト・石井一久オリックス・田口壮など、のちにメジャーでも活躍する選手がいるのが驚きです。

松村のモノマネとともに

この他にも、横浜大洋ホエールズに指名された蒲谷和茂の「うなぎの蒲焼きの蒲」、読売ジャイアンツが桑田真澄を指名した際の一騒ぎなど、エピソードには事欠きません。最後の最後まで、あの名調子でドラフト会議を盛り上げました。



2002年7月4日に68歳の若さで逝去。しかし、今も松村邦洋のモノマネで、いつでもパンチョ伊東が蘇ります

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