【その時歴史が動いた】1980年代以降に国名が変わった国

【その時歴史が動いた】1980年代以降に国名が変わった国

子供の頃に存在していた国が現在は存在していなかったり、名前が変わっていたりするとビックリしますよね。独立して国名が変わった国が多いように思いますが、他の理由もあるのでしょうか?今回は1980年代以降に国名が変わった国についてご紹介します。


ユーゴスラビア

私が子供の頃、近所に「雄吾(ゆうご)」くんという男の子が住んでいたので、私の中ではユーゴスラビアと言えば雄吾くんのイメージでした。

雄吾くんのおかげでとても鮮烈な印象を残していたユーゴスラビアという国は現在存在しません。

1991年6月にスロベニアが独立し、スロベニア共和国を建国。
同年同月、クロアチアも独立しクロアチア共和国を建国。
1992年3月にマケドニアが独立し、マケドニア共和国を建国。(2019年北マケドニア共和国に改称)
1992年に独立を宣言したボスニア・ヘルツェゴビナが、ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国を建国。
セルビアは2003年に、セルビア・モンテネグロとして共同国家を維持していましたが、2006年のモンテネグロ共和国の独立により、セルビア共和国に変更。
同じくセルビア共和国から分離独立し、モンテネグロ共和国を建国。

ユーゴスラビアを構成する国の中で、最後まで残っていたセルビア・モンテネグロが2003年に独立したことにより、ユーゴスラビアの国名が消滅しています。

ちなみにユーゴスラビアには、南スラブ人の国という意味があります。
ユーゴスラビア:1929年~2003年
首都:ベオグラード
ベオグラード、響きが素敵ですね。
何かの漫画に出てきたような気がします。

そもそも6つの共和国と5つの民族で構成されていて、言語も4つあり、宗教も3つに分かれていたということで、国家を維持するのはかなり難しかったように思いますね。

こちらは、1929年に国名を「ユーゴスラビア王国」に変更した国王アレクサンダル1世さんです!
1929年から続いたユーゴスラビアという呼称は、2003年で幕を閉じました。

ビルマ

「水島あ、一緒に日本へ帰ろう」というセリフが有名な映画「ビルマの竪琴」。
ビルマという国名は、日本人にはとても馴染みの深い物でしたが、現在の国名は「ミャンマー」に変わっています。

ビルマはイギリスの植民地でしたが、1941年にアウンサンさん率いるビルマ独立義勇軍(BIA)が建軍され、日本軍と共にイギリス統治下のビルマへと進軍し、翌1943年4月にはイギリス軍を駆逐しました。

そして日本の統治下で、1943年8月にビルマ国が建国しています。
1945年には連合国の攻勢を受け、同年5月に日本軍は撤退しました。
ビルマ国政府も日本へ亡命しましたが、日本の敗戦を受けてビルマ国は解体し再びイギリス領に戻ります。

でも独立運動は続き、とうとう1948年1月4日に独立しビルマ連邦を建国しました。
自由を勝ち取ったかに見えましたが…独立運動で主力を担った反ファシスト人民自由連盟の発言力が強まり、事実上同党が一党独裁体制をとることになってしまったのです。

冷戦中は西側諸国の一員として、反共国家となったが政策的には容共という微妙な立ち位置で…1960年に中国で国共内戦に敗れた国民党軍が国内に侵入してきた時には、中華人民共和国と共闘して国民党軍を撃退しました。

1962年にはネ・ウィン率いるビルマ国軍がクーデターを起こし、軍事独裁政権を成立させています。
その後、ネ・ウィンは仏教と共産主義を組み合わせた独特の思想であるビルマ式社会主義を採用し、ビルマは西側諸国から離脱してしまいました。
そして1974年の憲法改正によってとうとうビルマは正式に社会主義化し、同年に国名をビルマ連邦社会主義共和国と改名しました。

時は流れ…1988年に民衆の民主化運動でネ・ウィン体制も崩壊します。
ただこれを危惧したミャンマー国軍がクーデターを起こして軍事政権を開始し、1989年6月18日に国名をミャンマー連邦に改名しました。

日本はいち早く改名を承認しましたが、軍事政権の改名を反対する欧米諸国は、ビルマを使うことが多く、日本のメディアも一部ビルマを使い続けています。
その後一定の民主化が見られたので、ミャンマーが定着しました。

一度は安定しかけたミャンマーでしたが2021年2月にクーデターが起きて、その抗議活動への弾圧が続き今も多くの犠牲者がでています。

日本とも馴染みの深いミャンマー…。
一日も早く平和が訪れるよう、願わずにはいられません。

スワジランド王国

お次は世界でも珍しい絶対王政の国「エスワティ二王国」です。
以前は「スワジランド王国」という国名だったのですが、2018年にエスワティ二王国に改名しました。

もともとはイギリス領で、スワジランドは植民地時代に名づけられたのです。
変更は独立50周年を記念して、国王自らが推進したものでした。
2018年というと、結構最近ですね。
日本との関わりでは、主にグレープフルーツを輸出してくださっています。
今度スーパーでグレープフルーツの産地を確認してみようと思いましたね。

エスワティ二王国在住日本人12人
日本在住エスワティ二人3人

3人!?ご家族でしょうか。
12人は3~4家族くらいかな?
少人数だったのでちょっと気になりましたが、逆にその国に馴染んだり助け合っていけるかもしれません。

さすがは絶対王政の君主!風格がありますね。
日本ではなじみの薄い国ですが、台湾とは外交関係にあるそうです。
アフリカの国連加盟諸国の中で、台湾と外交関係を持ち中国と外交関係を持たない唯一の国だったのです。

日本が絶対王政だったのは、藤原氏が台頭した摂関政治の前くらいまででしょうか。
7世紀の天智天皇や天武天皇の頃までが、絶対王政と言えるかもしれません。
現在の日本は王政ではありませんが、天皇は尊敬を集めていますから、国民性としては気が合うかもしれないですね。

今後国名が変更するかもしれないフィリピン

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