脚本家としてデビュー
1988年5月、『時には母のない子のように』でフジテレビヤングシナリオ大賞を受賞しメジャーデビューを果たす。
『君が嘘をついた』で連続テレビドラマの脚本家デビュー。ドラマは平均視聴率17.3%を記録し、業界で注目を集める。
野島伸司 - Wikipedia
80年代のTBSの金10枠では、「ふぞろいの林檎たち」や「金曜日の妻たちへ」などの人気シリーズドラマが放送されていました。1993年に「高校教師」が始まり、そのショッキングな内容に、誰もが釘付けになりましたよね。その後も金10枠で多くのヒット作を生み出しています。
101回目のプロポーズ

1991年7月1日から9月16日までフジテレビ系の「月9」枠(21:00~21:54)に放送されていた。
主演は浅野温子と武田鉄矢。
「僕は死にましぇん!あなたが好きだから!!!」の名台詞は話題になり、流行語大賞にも選ばれました!この台詞の前の「こわいの…ねえ…こわいの!!」という浅野温子の演技も最高です。さすがにダンプカーを止めるのを真似した人はいませんよね?
野島伸司のドラマでは主題歌もHIT作になることが多くあります。CHAGE&ASKAの「SAY YES」はオリコンシングルチャートで13週連続1位の記録を出しました。ドラマの雰囲気にも合っていて、作中の盛り上がりのあるシーンで「SAY YES」のイントロが流れると気分も上がりましたよね。
愛という名のもとに
1992年1月9日より3月26日までフジテレビ系列の「木曜劇場」枠(22:00~22:54)で放送されていた。主演は鈴木保奈美。
ドラマは人気があり、最終回は脚本の野島伸司から「もう少し書きたいので時間を延長して欲しい」との要請もあって当時としては異例の15分拡大版で放送された。

大学生時代の7人の仲間たちの関係や、大人になったことで抱える問題などを描いた作品。卒業してから3年後に再会し、社会人となったことで生活や考えの違いを感じ合うところは、当時の同年代の人たちも同じ気持ちで見ることができたのではないでしょうか。それぞれの悩みに寄り添いながら、前に進もうとする姿に涙しましたよね。唐沢寿明や鈴木保奈美、江口洋介など、今でも人気のある俳優の若い頃を見ることができる作品です。
このドラマは「ちょろ」の存在なくしては語れません。最後のシーンは衝撃でしたね…
高校教師
1993年1月8日から3月19日まで毎週金曜日に、TBS系の「金曜ドラマ」枠(22:00~22:54)で放送さ主演は真田広之・桜井幸子。
同じ年に映画版が公開され、2003年には続編が制作・放映された。
教師との恋愛、レイプ、同性愛、近親相姦など数々の社会問題を取り入れた作品。今までになかった過激な描写に驚いた人もいたでしょう。このドラマがきっかけで野島伸司の名前が知られていき、その後の作品に繋がっていきました。最終回のラストシーンでは、謎が残る終わり方になっていたことから物議を醸しましたね。
ひとつ屋根の下で
フジテレビ系列で放送
主演は江口洋介。
パート1は、1993年4月12日より6月28日まで
パート2は、1997年4月14日より6月30日まで
ともに「月9」枠で21:00 - 21:54放送。

生き別れになった兄妹が一軒家で一緒に暮らしながら、絆を取り戻すまでを描いた作品。江口洋介、福山雅治、酒井法子などが熱演していていましたね、「そこに愛はあるのかい?」の台詞や、福山雅治の「あんちゃん」や「小雪」を呼ぶ時の真似などが流行っていました。フジテレビの連続ドラマ最高視聴率を記録し、トレンディドラマや恋愛中心のドラマが多かった時代に、ホームドラマがヒットしたことも話題になりました。温かい気持ちになれるいいドラマでしたね。
主題歌の「サボテンの花」もドラマに合っていて良かったですよね。他にもチューリップの「青春の影」「ぼくがつくった愛のうた」が挿入歌として使用されていました。
人間・失格〜たとえばぼくが死んだら
1994年TBS系の「金曜ドラマ」枠22:00 - 22:54分に放送されていました。
KinKi Kidsの初主演作とも言われ製ますが、全作品の主演は赤井英和。

私立中学を舞台に、イジメや体罰、虐待、自殺など、さまざまな問題を取り入れた作品。その内容からクレームも多かったらしいですが、KinKi Kidsの同性同士でのキスシーンや、黒田勇樹の演技が話題になりましたね。このドラマがきっかけでKinKi Kidsの人気も上がっていきました。
高校教師に続いて、森田童子の作品が主題歌として使用されています。
未成年
1995年10月13日から12月22日まで金曜ドラマ枠で(22:00~22:54)放送されていました。
主演はいしだ壱成。

同じ世代の若者たちが出会い、青春を過ごしながらさまざまな問題に直面していく群像劇ドラマ。ひとつ屋根の下でも出演していた、いしだ壱成が主演しています。香取慎吾や反町隆史、河相我聞なども若手俳優として注目を集めていました。マドンナ役で浜崎あゆみも出ていましたね。
この頃のいしだ壱成の人気は凄まじく、小さめのボーダーポロシャツや髪型を真似した男子がたくさんいて、「フェミ男」と呼ばれていたのも懐かしいです。
主題歌はカーペンターズの「top of the world」でした。英語の歌でこの曲だけは歌えるという人もいますね。この他にも「Yesterday Once More」や「Desperado」などが挿入歌として使用され、発売されたベスト盤『青春の輝き〜ベスト・オブ・カーペンターズ』は、200万枚のセールスを記録しています。
聖者の行進
1998年1月9日から3月27日までTBS系の「金曜ドラマ」(22:00~22:54)枠で放送されていた。
主演はいしだ壱成。

未成年に続き、いしだ壱成主演の作品。この作品では、優しい心を持つ純粋な知的障害者の役を演じています。酒井法子、広末涼子、安藤忠信なども出演していました。雛形あきこも知的障害者役として出演していましたが、とても可愛かったのを覚えています。知的障害者に対する暴力や、性的虐待などの問題を訴える野島伸司らしい作品でしたね。
主題歌は中島みゆきの「糸」は結婚披露宴でもよく使われている名曲です。野島伸司が聖者の行進に込めた思いが、この曲の歌詞に表れてる気がします。第5〜9話では「命の別名」が主題歌として使用されました。
多くのドラマ脚本を手がけることで、世間にたくさんの問題を投げかけてきた野島伸司。どの作品も社会的影響を与え、ただ見て終わるのではなく、人間関係について考えさせられる内容ばかりでした。あの時代だからこそ作られたドラマを忘れずにいましょう。