90年代前半「流行語大賞」

流行語大賞とは、その年の1年間に発生した「ことば」のなかから、より話題となったものが選ばれます。
1984年から創始し、今日までさまざまな流行語が顕彰されてきました。
今回は、90年代前半の流行語大賞を、年ごとに選ばれた1部を抜粋して紹介していきます。
1990年 ファジィ

金賞に選ばれた「ファジィ」は、英語で「あいまい」を意味しています。
ファジィ論理を用いた、ファジィ家電が流行しました。当時は最新技術でしたが、今では当たり前の技術となったため、あまり使われなくなった言葉です。
1990年 アッシーくん
バブル時代に送り迎えをしてくれる男性を、表現した言葉です。
女性にとって都合の良い脚代わりから由来されました。
1990年 愛される理由 二谷友里恵

「愛される理由」が大衆賞に選ばれました。
受賞者は二谷友里恵さんです。
出版したエッセイ本のタイトルで、若い人の間で流行しました。
1991年 じゃあ~りませんか チャーリー浜

「じゃあ~りませんか 」は受賞以前から、使われていたフレーズです
1991年 僕はしにましぇ~ん 武田鉄矢

ドラマ「101回目のプロポーズ」第6話のラストシーンでのセリフです。
当時を知らない世代も、知っているフレーズではないでしょうか。
1992年 きんさんぎんさん

100歳になる双子の姉妹、きんさんぎんさんが受賞されました。
ダスキンのCMを機に、国民的アイドルに。
1992年 冬彦さん

ドラマ「ずっとあなたが好きだった」の夫役を演じた佐野史郎さんの役名です。
異常なマザコンの冬彦さんは、社会現象になるほどのインパクトを与えました。
1993年 Jリーグ

1993年にリーグ戦が開始され、「Jリーグ」が受賞されました。
同時にJリーグチップスも流行

1993年 聞いてないよォ ダチョウ倶楽部

「聞いてないよォ」は、ダチョウ倶楽部の知名度をあげた「お笑いウルトラクイズ」で生まれたギャグです。
時を経た今でも親しまれているフレーズですね。
流行語に選ばれるのも納得です。
1994年 すったもんだがありました 宮沢りえ
1993年に金賞を受賞した「すったもんだがありました」。
景気後退が続き、さまざまな「すったもんだ」があった時代。それを、すりおろしリンゴにかけたフレーズで、宮沢りえさんが「すったもんだがありました」と放ちます。
世間は婚約破棄騒動後のこともあり、一躍話題に。
すったもんだはあったけど、視聴者は宮沢りえさんを応援したくなる気持ちが強くなったのではないでしょうか。
1994年 イチロー効果

「イチロー」と聞けば、元プロ野球選手を思い出す方がほとんどではないでしょうか。
もはやイチローという、名前自体が眩しい。
1994年に本名の鈴木一朗からイチローに変更されました。
その年に日本プロ野球史上初となるシーズン200安打を達成。
イチローの活躍で波及効果が生まれたことを「イチロー効果」と表現されました。
1994年 同情するなら金をくれ

1994年に放送されたドラマ“家なき子”から生まれたフレーズです。年間大賞に選ばれました。
貧しく悲惨な環境で、食べ物を拾って食べようとする少女に周囲の大人は哀れみます。安達祐実さん演じる、主人公が「同情するなら金をくれ」とインパクトフレーズを放つ。
この時代ならではの、キャッチフレーズなのではないでしょうか。
リアルタイムで見ていたドラマですが、安達祐実さんの美少女加減に驚愕しました。