【ホイットニー・ヒューストン】30年経った今、映画『ボディーガード』サウンドラックを振り返る

【ホイットニー・ヒューストン】30年経った今、映画『ボディーガード』サウンドラックを振り返る

『ボディーガード』は、当時人気絶頂期だったケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストンの共演で話題になった映画です。1992年12月公開で、2022年でちょうど30年。映画だけでなく音楽も大ヒットしました。今回はそのサウンドトラックの中から、ホイットニー・ヒューストンの歌った全曲を振り返ります。


オールウェイズ・ラヴ・ユー

『オールウェイズ・ラヴ・ユー(I Will Always Love You)』は、サウンドトラックからの第一弾シングルで、全米シングルチャートで、史上初めて14週連続ナンバーワンを記録しました。映画主題歌の枠を越え、今やホイットニー・ヒューストンの代表曲であり、アメリカ音楽史に残る名曲と言えるでしょう。



原曲は、カントリー界の女王、ドリー・パートンの1974年の楽曲で、作詞・作曲も彼女自身によるものです。原曲も大ヒットし、全米カントリーチャートでナンバーワンに輝いています。



当初は、ジミー・ラフィン(Jimmy Ruffin)の『恋に破れて(What Becomes Of The Brokenhearted)』をレコーディングする予定でしたが、映画『フライド・グリーン・トマト』で使用されることがわかり、別の曲を検討することになりました。共演のケヴィン・コスナーが、リンダ・ロンシュタットの歌った本曲カバーをすすめたと言われています。



劇中では、クライマックスからエンディングロールに向けて本曲が流れます。ホイットニー・ヒューストン演じるレイチェルと、ケヴィン・コスナー演じるフランクが、飛行場で別れを惜しむ感動のシーン。本曲が、ドラマティックなムードを演出しています。

アイム・エヴリ・ウーマン

『アイム・エヴリ・ウーマン(I'm Every Woman)』は、サウンドトラックからの第二弾シングルで、『オールウェイズ・ラヴ・ユー』と同時にトップ10入りし、最高位4位を記録しました。



原曲は、R&Bの女王、チャカ・カーンが1978年にリリースしたソロデビューシングルで、作詞・作曲は、あのアッシュフォード&シンプソン夫婦です。



ホイットニー・ヒューストンは、メジャーデビュー以前、チャカ・カーンのバックボーカルを務めたことがありますが、本曲には携わっていません。カバー版では、彼女へのオマージュとして、曲の終わりにチャカ・カーンの名前を連呼しています。

アイ・ハヴ・ナッシング

『アイ・ハヴ・ナッシング(I Have Nothing)』は、サウンドトラックからの第三弾シングルで、全米シングルチャートで最高位4位を記録しました。



劇中では、ディナーショーのシーンで、彼女がこのパワーバラードを熱唱します。ケヴィン・コスナーを含め、客席のゲストたちが静かに彼女を見つめる様子が印象的です。

ラン・トゥ・ユー

『ラン・トゥ・ユー(Run To You)』は、サウンドトラックからの第四弾シングルで、全米シングルチャートで最高位31位を記録しています。



元々は "別れの曲" として作られた曲でしたが、監督のミック・ジャクソンから「ラブ・ソングにした方がいい」という指示で、タイトル以外が全て書き換えられました。



劇中では、ケヴィン・コスナーが部屋で一人きり、本曲のプロモーションビデオを視聴し、徐々にホイットニー・ヒューストンに惹かれていく様子が描かれています。同時に、その様子を端から見るホイットニー・ヒューストンの眼差しも印象的です。

クイーン・オブ・ザ・ナイト

『クイーン・オブ・ザ・ナイト(Queen Of The Night)』は、サウンドトラックからの最後のシングルですが、アメリカではリリースされていません。



タイトルは、直訳すると "夜の女王" という意味で、ホイットニー・ヒューストン曰く「クラブシーンを支配している夜の女王」を表しているとのことです。



劇中では、ライブのシーンで、彼女が本曲をパワフルに歌います。興奮したファンたちがステージに上がってしまうほどの異常な盛り上がりで、ケヴィン・コスナーらボディーガードが徹底的に駆逐する様子が描かれています。

ジーザス・ラヴズ・ミー

『ジーザス・ラヴズ・ミー(Jesus Loves Me)』は、ホイットニー・ヒューストンが歌った曲の中で、唯一シングル化されなかった楽曲です。



原曲は、作家アンナ・バートレット・ワーナーの書いた詩を元にした有名な讃美歌で、子供に人気のある曲の一つです。



サウンドトラックには、ポップ調にアレンジした楽曲が収録されていますが、劇中では、ホイットニー・ヒューストンが、姉役のミシェル・ラマ・リチャーズと、アカペラでデュエットしています。

おわりに

以上が、ホイットニー・ヒューストンの歌った収録曲のすべてです。映画の名シーンを思い出す、懐かしい曲が多かったのではないでしょうか。



サウンドトラックには、他アーティストの楽曲も収録されており、ケニー・G、アーロン・ネヴィル、リサ・スタンスフィールド、ザ・ソウル・システム、ジョー・コッカーなど、有名アーティストが顔を並べています。



『ボディーガード』サウンドトラックで、30年前の映画や当時の雰囲気に浸ってみてはいかがでしょうか。

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