多田 友樹（ただ ともき）
もう一人の主人公。警視庁杉並北署配属のノンキャリア刑事で、階級は巡査部長。宇相吹のマインドコントロールが効かない数少ない人物。片想いの相手であった美冬の死を通じて宇相吹の能力に気付き、宇相吹による連続殺人事件を阻止するため奔走する。
百々瀬 麻子（ももせ あさこ）
ヒロイン。多田の後輩。階級は巡査。多田同様、宇相吹による連続殺人事件を阻止するため奔走する。
保坂 篤史（ほさか あつし）
宇相吹に接触した探偵。多額の借金を抱えている。日常では味わえない刺激を求めて探偵になったものの、浮気調査や芸能人のスキャンダル調査など刺激のない依頼ばかりに辟易していたところ、ある調査をきっかけに知り合った宇相吹の殺人にとても感動して、あの殺人をもう一度見てみたいという危険な願望から宇相吹に接触しようと何度も試みるが、当の宇相吹からはことごとくかわされる。
夜目 美冬（やめ みふゆ）
多田の上司で第1話のキーパーソン。階級は警部補でキャリア組。かつて高校生だった河津村の息子を誤認逮捕し、その結果彼を自殺に追い込んでしまったという過去を持ち、現在もその罪悪感からか薬を常飲しなければならないほどに精神的に不安定気味となっている。
マンガ「不能犯」の見どころ
主人公の宇相吹は、相手の目を見るだけで思い込みによる精神的なダメージを与えることができる特殊な能力を持っています。その能力を利用して人々を死に追いやる殺し屋です。その犯罪を立証することができないので不能犯と呼ばれています。
本作では、思い込みによって死を選ぶ人間の様子がグロテスクに描かれ、心の闇の部分が浮き彫りにされていく心理描写が細かく表現されています。ハラハラドキドキする刺激的な世界が味わえる作品です。
またただ怖いだけでなく、猫好きである宇相吹の可愛らしい場面があったり、本作のシリアスさへの緩衝材ともなる警察官の多田友樹が登場します。彼は唯一、宇相吹の術にかからない人物なので、どのように宇相吹と関わっていくのかが気になるところです。
主人公は何の目的で殺人を犯すのか、そして彼の正体は一体誰なのか見逃せない作品です。
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