ワープロ
ワードプロセッサ
ワープロが日本で普及した背景
文章を入力し、活字で印字するシステムとして、欧文を用いる地域ではタイプライターが利用されていた。日本語ではアルファベットだけでなく仮名や漢字も使うため、欧文タイプライターのように個別のキーの押下が印字ヘッドの運動に変換される機構では文字数が不足した。
日本語用の和文タイプライターも存在したが、1000以上の文字が並んだ盤面から目的の文字をひとつずつ検索して拾い上げる必要があり一般的ではなかったといえる。
日本では技術的発展と市場への普及時期の関係から、ワープロ専用機の時代を経てパソコンでのワープロソフトの利用へと移行することに。
一方欧米ではアルファベット文字を使用しタイプライターが普及していたためワープロ専用機の必要性が少なく、タイプライターからコンピュータのワープロソフトに短期間で移行したためワープロ専用機は普及しなかった。
各国のタイプライターまとめ「和文タイプライター」は絶対使いたくない!今では考えられない機械だ! - Middle Edge(ミドルエッジ)
初の日本語ワープロ、東芝 JW-10
電機メーカーが続々と参入
一方、パソコンにも漢字ROMが搭載され、BASICでも漢字を使用する事ができる様になり、ソフトウエアをベースとするワープロが登場した。
この後、当時パソコンの代表的なOSだったMS-DOS上でも漢字処理ができる様になり、パソコンの普及とその市場の拡大とともに安価なワープロソフトが誕生することに。
1999年にはパソコンの売り上げがワープロを上回る
ワープロの特徴
今となっては当たり前な機能も、当時は最先端
1980年代、デジタル文房具として急速な普及を見せたワープロ、当時クローズアップされていた主な特徴。
・電源を投入して即文章を書き始めることが可能。
・キーボード入力で高速な文書作成が可能。
・カナ⇒漢字変換機能により辞書が不要に。
・文字、行、段落の挿入、削除、複写、移動が自由自在。
・文章をフロッピーディスクに保存可能。
・複数の活字書体。
・任意の単語を変換辞書に登録可能。
・デフォルトで使用できない文字、記号を外字として登録。
これらのほか、さらに次のような機能をもつ機種もあった。
・はがきの宛名書きなどを住所録を利用して半自動化。
・表を容易に作成でき、その表からグラフを作成することも。
・目次の自動作成、アウトライン編集が可能。
・作成文書のスペルチェック、自動校正が可能。
富士通
シャープ
書院、SERIE、アイプリメーラ
NEC
東芝
TOSWORD、Rupo
Canon
キャノワード
パナソニック
パナワード、U1シリーズ、スララ
カシオ計算機
カシオワード、ダーウィン、ポストワード、クレモナ
三洋電機
サンワード、ワープロ博士
日立製作所
ワードパル、With Me
JDL
ソニー
ヒットビットワード、プロデュース
ブラザー工業
セイコーエプソン
ミノルタ
リコー
マイリポート、リポート
沖電気
レターメイト
ぺんてる
レタコン
横河電機
ワーディックス
「ワープロ」って死語のようですが、今でも使っている人はいる。 | Middle Edge(ミドルエッジ)