黒い雨
スーちゃんのヌードが拝めるという理由からではなく(いや、その理由がデカイのは事実)、1989年に公開された映画「黒い雨」こそが女優・田中好子の代表作でしょう。
素晴らしい作品です。そして田中好子が演技派女優としての地位を獲得したのはここからです。スーちゃんから田中好子へ。女優としての快進撃が始まるわけです。そう、ヌードは無駄ではなかった。
黒い雨
監督は日本を代表する巨匠・今村昌平。今村昌平というと「にっぽん昆虫記」「赤い殺意」「復讐するは我にあり」「ええじゃないか」。「楢山節考」と「うなぎ」で二度もカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞しています。
それにしても田中好子の演技は圧倒的。この作品で日本アカデミー賞、ブルーリボン賞、キネマ旬報賞、毎日映画コンクール、報知映画賞など主だった映画祭の主演女優賞を軒並み受賞しているのも納得です。
スーちゃんの癌が最初に見つかったのが1992年だそうで、実に19年間もの長きにわたって闘病を続けていたと言います。その間、周囲の人間に知られぬように治療を行い、女優としての活動を続けていたのですからスゴイの一言ですね。これは女優魂というよりも、気遣いだったように思われます。お人柄が偲ばれますよねぇ。
享年55かぁ、まだまだこれからというのに演劇界は惜しい女優を失ってしまいました。あの笑顔が見れないかと思うと残念でなりません。合掌。