貧乏学生の強い味方だった!格安ラーメンチェーン『びっくりラーメン』!!
みなさんは「びっくりラーメン」というラーメンチェーンを覚えていますでしょうか?1997年、大阪に第1号店が出店し、「1杯180円(税込189円)」でラーメンが食べられるとあって、当時の若者を中心に人気を集めていました。そんなびっくりラーメンですが、最近は目にすることが無くなってしまいました。この記事では、びっくりラーメンの概要と近況についてまとめてみたいと思います。
当時の店舗の外観!

肝心のラーメンは?
こちらが180円の「びっくりラーメン」

びっくりラーメンの看板メニューと言えば、180円の「びっくりラーメン」。昔ながらの醤油ラーメンで、店舗によっては具材にかいわれ大根を使用していた記憶があります。調理の人件費を削減するため、ラーメンを茹でる機械など、自動調理器を大胆に導入しコストカットを実現していました。なお、ラーメン自体は特筆すべき味ではなかったため、卓上にあったすりおろしニンニクなどを投入して味を変化させていた記憶があります。
当時のメニュー表はこちら!
びっくりラーメンの当時のメニュー表がこちら。180円で食べられるラーメンはびっくりラーメンのみで、味噌ラーメンなどは280円と、一気に価格が上昇するのが特徴でした。とはいえ、チャーシューメンで380円、ラーメンと餃子のセットで350円と、現在のラーメン店の相場を考えると格段に安いです。
ドラム式洗濯機のようなチャーハン製造機!!

機械による自動調理を行っていたのはラーメンだけでなく、チャーハンも同様でした。ドラム式洗濯機のように回転しながらチャーハンを炒めていく機械が、店内で回っていたのを覚えている方も多いかと思います。
2007年、吉野家に売り渡される!!
徹底的なコストカットにより低価格を実現していたびっくりラーメンですが、肝心の「味」は値段相応であり、一時期は全国で約200に及ぶ店舗が存在したものの、徐々に閉店や営業時間の短縮が目立つようになりました。そして2007年、びっくりラーメンを運営していたラーメン一番本部が民事再生法の適用を申請、牛丼の吉野家の子会社に事業譲渡されることとなります。

吉野家の傘下で経営の立て直しを図ったびっくりラーメンですが、当時の吉野家はBSE問題などで揺れていた時期。びっくりラーメンの経営は不振を極め、不採算店舗を整理し、390円ラーメン「麺家 五条弁慶」に業態を変更するなどの対応を取ったのですが、競争の激しいラーメン業界で巻き返しを図ることは出来ず、2009年、吉野家はラーメン事業からの撤退を表明しました。
2009年に消滅するも…現在は?
吉野家のラーメン事業からの撤退により、残された店舗は譲渡または閉鎖され、10年余りの歴史に終止符を打ったびっくりラーメン。しかしながら、その後も一部で「びっくりラーメン」を冠して営業する店舗があり、広島県広島市では「復活びっくりラーメン」という店が営業を継続していました。なお「復活びっくりラーメン」のラーメンの価格ですが、2009年時点では250円だったとのこと。やはり180円という価格で儲けを出すのは至難の業だったことが伺えます。
広島の「復活びっくりラーメン」

広島の「復活びっくりラーメン」ですが、2022年現在は食べログなどのサイトに掲載されておらず、現在の営業状況は不明です。近年は原材料の高騰などからラーメンを安価で食べることの出来る店が減ってきており、びっくりラーメンの「180円」は隔世の感があります。ぜひ今後も価格破壊に挑戦する企業が現れて欲しいものです!
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