デビュー当初は学園ドラマなどに出演
窪塚洋介さんは、1995年「金田一少年の事件簿」の第一シリーズ「首吊り学園殺人事件」に深町充役で出演し、芸能界デビューしました。高校1年生の時ですね。この時はヨースケという芸名でした。
演じたのは本編の半年前にいじめを苦に自殺したといわれている生徒の役でした。ドラマ初出演ですが、キーパーソンですね。
堂本剛さん出演ドラマでのデビューでしたが、その後、1996年に「若葉のころ」でも共演。kinkikidsの2人同級生という役柄でした。
その他は「HEN〜ちずるちゃんとあずみちゃん〜」や2時間サスペンスなどに出演されていました。
1996年には「MIDORI」で映画デビューも果たしています。1997年にも「湘南武闘派高校伝1・2」、「亡霊学級 -少女の戦慄-」に出演しています。
1997年まではヨースケの芸名で活動されていました。
「GTO」で主要生徒役に選ばれ、注目を集める
そして19歳の時にドラマ「GTO」に出演しました。
窪塚さんは主人公・鬼塚英吉の担当するクラスの生徒役。クラス一の天才ですが、教師いじめのリーダーでもある問題児・菊池善人役でした。本当は都内で一番偏差値の高い高校に進学する予定だったのですが、当日熱を出して受験ができず、この高校に来ました。ですから教師を見下していていますが、鬼塚に出会って少しずつ変わっていきます。
才能に優れていて、敵にすると怖いですが味方になると力強い存在です。ドラマの中ではキーパーソンの生徒でしたね。
原作の菊池はメガネをかけていていかにもまじめなタイプだったのですが、窪塚さんの演じる菊池はこれです。原作とはかなりイメージが違うのですが、カッコイイからあり!と思ってしまう感じでしたね。この頃からちょっとクセのある役を演じていましたが、ぴったりでしたね。
GTOには生徒役で他に小栗旬さん、池内博之さん、山崎裕太さん、希良梨さんなどが出演されていました。このドラマの生徒役同志はいまだに仲が良く、交流があるそうです。窪塚さんは小栗さんとの2ショットや他のメンバーとの同窓会の様子をTwitterやInstagramにアップしてたびたび話題になっていました。
いまだにつながっているのってすごいですし、ドラマを見ていた人にとってもなんだかうれしいですよね。
「リップスティック」でもカリスマ的な役を熱演
1999年には野島伸司さん脚本のドラマ「リップスティック」に出演。
「リップスティック」は鑑別所を舞台にしたドラマ。主演は鑑別所共感の有明 悠 を演じる三上博史さんでした。有明の担当は広末涼子さん演じる早川 藍 。この2人の恋愛がメインのドラマで、女子鑑別所がメインの話になっています。
藍と同室の収容生はみなそれぞれ色々なものを抱えていました。中村愛美さん演じる三池 安奈は、窪塚洋介さん演じる牧村 紘毅に洗脳され、援助交際をしていました。紘毅はカリスマ性があり、男子棟のメンバーを仕切っていました。登場シーンはそれほど多くないのですが、かなり印象的で出てきただけで恐怖を感じるような役柄でしたね。
ちなみに、安奈はいしだ壱成さん演じる教官・葛西 孝生が体当たりで紘毅の呪縛から解き放たれます。2人もまた惹かれあうようになります。
窪塚さんは2001年にも野島伸司酸のドラマ「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」に出演しています。こちらは滝沢秀明さんと深田恭子さんが主演。窪塚さんは滝沢さん演じる主人公のクラスメイトで、担任教師を愛しているため卒業せずに留年したという生徒を演じていました。
なんといってもIWGPのキング!
2000年に放送された「池袋ウエストゲートパーク」では、カラーギャング集団「G-Boys」のキング(リーダー)で主人公・マコトの親友安藤 崇を演じています。
「池袋ウエストゲートパーク」は石田衣良さんの小説を映像化した作品。ですが、キャラクター設定が原作とは大きく異なる部分があります。原作と最もイメージが違うともいえるのが窪塚さん演じるキングですね。
カリスマ性があるという点は同じなのですが原作ではかなりクールなキャラ。なかなか近寄りがたい存在でありました。ですがドラマ版ではいい意味で脱力しているというかオンとオフの差が激しく、何を考えているのかわからないキャラクターになっていました。
脚本の宮藤官九郎さんによるところも大きいのですが、セリフ回しは窪塚さんが考えていたそうです。
「ウダウダやってるヒマはねェ」という漫画の天草銀という極悪非道の狂犬と呼ばれるキャラクターに、キテレツ大百科のコロ助を足してあの言い回しになったのだとか。
「~~なり~」というのは、シナリオではなくアドリブだったというのがびっくりです。天草銀は魅力のある不良のキャラクターですが、それだけだと堅すぎると思いコロ助を足したのだとか。コロ助を足そうと思う発想がすごい。さすが天才的ですね。
数々の映画でも主演を!

現在では映画を中心に活躍されている窪塚さん。ドラマに出演している頃から、多くの映画にも出演されていました。
初めて主演をしたのは2001年の「GO」。金城 一紀さんの小説を原作にした行定勲監督の作品です。窪塚さんは在日韓国人の主人公を演じています。中学までは民族学校に通っていましたが日本の普通高校に進学したことで、朝鮮学校時代の仲間に民族反逆者と呼ばれ、高校では在日韓国人であることを隠して生活をしていて…というお話。
日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞など、様々な賞を受賞した作品です。
2002年には松本大洋酸の卓球漫画を実写化した「ピンポン」に出演。おかっぱ頭の卓球少年を演じました。
他にも「Laundry」、「凶気の桜」、「魔界転生」などの作品で主演を務めました。
2003年の「池袋ウエストゲートパーク スープの回」を最後に地上波のドラマ出演はありませんが、現在も映画界で活躍されています。いつかまた、TVドラマに登場する窪塚さんも観てみたいものです。