今なら掲載不可能な描写のオンパレード!週刊少年チャンピオンで連載された内山亜紀「あんどろトリオ」!!

今なら掲載不可能な描写のオンパレード!週刊少年チャンピオンで連載された内山亜紀「あんどろトリオ」!!

80年代前半に週刊少年チャンピオンの読者にトラウマを植え付けた「あんどろトリオ」について書いてみたいと思います。2021年における最新情報も掲載!


80年代前半にチャンピオンで連載された!内山亜紀「あんどろトリオ」

80年代前半に週刊少年チャンピオンを読んでいた方であれば、当時連載されていた「あんどろトリオ」という作品を覚えているのではないでしょうか?成年向け作品を主戦場にしていた漫画家・内山亜紀が、当時の“ロリコンブーム”に乗って少年誌で執筆したお色気漫画であり、今となっては掲載不可能な描写が多数存在していることで、マニアを中心にある意味有名な作品です。

「あんどろトリオ」が表紙を飾った、1982年第3号。

“ロリコンの巨匠”内山亜紀とは?

内山亜紀は1953年、東京都板橋区生まれ。1977年に野口正之名義で漫画家デビューを飾り、当初は吾妻ひでお調の画風だったものの、当時流行していたエロ本自販機などで売られていた成人向け雑誌(いわゆる三流劇画誌)に活動の場を移してからは、劇画調の漫画も発表していました。

野口正之名義の単行本「つらいぜジュリー」

そんな内山に転機が訪れたのは、1979年頃のこと。「ロリコン漫画を描いてほしい」という注文が入り、ロリコンという言葉すら知らなかったものの、とりあえず執筆を開始。みのり書房が刊行していた「月刊OUT」「月刊Peke」といった雑誌で作品を発表すると、その可愛らしい画風から、瞬く間に人気漫画家の仲間入りを果たしました。そして1982年、ついに少年誌である秋田書店「週刊少年チャンピオン」で作品を連載する運びとなったのです。

「あんどろトリオ」が表紙を飾った、1982年第10号。

規制が緩かった80年代…今では完全アウトな描写の数々!!

肝心の「あんどろトリオ」の内容ですが、あんどろ村を舞台に、小学4年生の“つかさ”と、発明家の“センパイ”、そして彼らの仲間たちのドタバタ劇が繰り広げられるコメディで、鳥山明「Dr.スランプ」の設定を彷彿とさせます。連載スタート当初は、ワカメちゃんばりのミニスカートのつかさが、センパイが発明した“なめ猫が飛び出すニャンコパンツ”といった変な発明品を強制的に履かされるなどして、最後はギャグマンガ的なオチが待っているという内容でした。

連載初期は、1ページ目でワカメちゃんのようにパンツを晒すのが定番でした。

第1話より。つかさの表情が、元々劇画畑の漫画家であったことを伺わせます。

しかし連載も中盤に入ってくると、つかさがセンパイの発明した“オムツ”を履かされるようになるなど、内山の趣味(?)がエスカレート。また、つかさの股間の部分に“LOVE”の文字が描かれるなど、およそ少年誌とは言えないような不適切な内容へと変貌していきました。内山自身、最終話にて「あんどろトリオはオムツマンガ」と公言しており、そもそも作品のテーマからして少年誌にそぐわないものであったとネタバレをしています。

作品の途中から多用されるようになった“オムツ”。

股間に施された“LOVE”の文字。

「あんどろトリオ」の単行本、オークションでとんでもない価格で取引される!!

少年誌には不適切と言わざるを得ない、変態的な描写の数々でチャンピオン読者を騒がせた「あんどろトリオ」ですが、人気は上々であり連載は1年程度継続、単行本は全4巻発売されました。しかしそれからおよそ8年後、少年誌の性描写を問題視したいわゆる“有害コミック騒動”が勃発。上村純子「いけない!ルナ先生」、遊人「ANGEL」などとともに、「あんどろトリオ」も当然ながらやり玉にあげられました。その結果、1994年にはスコラ社から成年向けマークを着けて新装版を発売するといった対応を余儀なくされ、秋田書店のオリジナル版は、その希少性から21世紀に入るとネットオークションで高騰していくこととなります。

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