チャンバラ
テレビ離れが進んでいるらしいですが、時代劇の人気は根強いのだとか。確かにイイですよね、時代劇。人情ものはクセになります。が、しかしそれは大人になってからの話です。
子供のころは時代劇と言えばチャンバラでした。チャンバラは最高のエンターテインメントですからね。
因みにチャンバラとは、剣劇(けんげき)とも称され、刀で斬り合うことを指します。刀で斬り合う時に出る音に由来しているそうですが、つまりチャンバラとはアクション時代劇ってことですね。面白くない筈がない!です。
チャンバラの歴史は古く、最初は芝居が人気でした。「月形半平太」や「国定忠治」といった演目が話題を集め1920年代(大正末期 - 昭和初年)に「ちゃんばら芝居」は隆盛を極めています。
しかし、ちびっ子たちにとって身近な存在となったチャンバラは60年代にテレビで放送開始された「白馬童子」でしょう。子供たちは熱狂したようですね。
白馬童子
主演はご存じ山城新伍で、放送開始は1960年です。
その後、日本中に忍者ブームを巻き起こすチャンバラ作品が1962年から放送開始されます。
隠密剣士
忍者ファンは今でも多い。第一期忍者ブームの火付け役となった作品といえば、何と言っても「隠密剣士」でしょう。
1962年10月7日から1965年3月28日まで、何と実に計128話も制作されています。
隠密剣士
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確かにカッコいい。凛々しい。しかし、60年代作品だけあって、どうしても地味。こればかりはいかんともしがたいですね。だが、そこがいいという意見が多いのも事実。それも分かりますが、もう少し派手さが欲しいという少年の要望(があったのかどうかは分かりませんが)に応えてくれたのが「忍者部隊月光」ですよ。忍者を現代劇で使用した実験的ともいえる作品です。
忍者部隊月光
申し訳ない気もしますが、ちびっ子はハデなものに憧れ、目を向けるものです。時代劇から逸脱したスーパーヒーローを好きになってしまうんです。
ただの忍者では満足できないんですよね。そこで「忍者部隊月光」です。
忍者部隊月光
しかしこれは忍者とは言え、時代劇ではありません。格好も忍者と言うよりも自衛隊のようです。まさに異色作。
しかし、これが大当たりしました。全130話が放送されていますから人気のほどが伺えますね。
伊賀流・甲賀流忍者の末裔で編成されている忍者部隊は刀を持ち手裏剣も投げますが、相手はピストルですからね。だったらチャンバラではないではないか?!というお叱りの声がきこえてきますが、もともと「ちゃんちゃんばらばら」とは、乱闘、喧嘩の意味だったそうなので、「忍者部隊月光」のようなキテレツな作品こそチャンバラといえるのではないでしょうか。
仮面の忍者 赤影
「忍者部隊月光」の翌年から放送が開始された「仮面の忍者 赤影」。時代劇にして最高にスタイリッシュです。
当時スタイリッシュという言葉を知らない少年たちに「仮面の忍者 赤影」が何故スタイリッシュに見えたのかというと、そりゃもう主人公の赤影が付けている赤い仮面につきます!光線でますしね。
敵も強いです。怪獣でますから。スタイリッシュ云々よりも、これはもう明らかにターゲットを少年に絞った戦略ですよね。この大人たちの企みに当時の少年たちはまんまとはまりましたよ。
仮面の忍者 赤影