新井素子さんの歴史
東京都練馬区生まれ。両祖父、両親が共に講談社に勤めていた。実家には常に大量の本があったため、多くの本に接して育った。
1977年、東京都立井草高等学校2年生の時、第一回奇想天外SF新人賞に応募した『あたしの中の……』が佳作入選。審査員の星新一が絶賛し最優秀作に推したが、小松左京や筒井康隆らが目新しい文体に違和感を覚え反対したため佳作となった。星は入選決定後に、新井素子の父が東京大学農学部での同級生だったことを知った。また、新井も星のファンであり、初めて読んだSFが星の『妖精配給会社』
高校2年という若さでの受賞及びデビューは文学界にも衝撃を与え、『ふぁんろーど』 の特集などで「SF界のプリンセス」と称された。北野勇作や久美沙織ら同世代の作家に強い影響を与えたといわれている。
※ふぁんろーど:1980年創刊のアニメ雑誌。一応アニメ雑誌と分類されているが内容の9割が読者の投稿で作られていた凄い本。
アニメに限らず芸能、ゲーム、グルメ、特撮など様々なジャンルを取り扱っていた。ライバルとして『OUT』という雑誌もあり、こちらはまだアニメをちゃんと取り扱っていた。
立教大学文学部ドイツ文学科に在籍しながら作家活動を続け、
1981年『グリーン・レクイエム』で第12回星雲賞日本短編部門受賞。
1982年『ネプチューン』で第13回星雲賞日本短編部門受賞。
1999年『チグリスとユーフラテス』で第20回日本SF大賞を受賞。
作品集
通りすがりのレイディ
いつか猫になる日まで
グリーン・レクイエム
ひとめあなたに・・・
ラビリンス-迷宮
二分割幽霊綺譚
・・・・・絶句
ブラックキャット シリーズ
あなたにここにいて欲しい
今はもういないあたしへ・・・
チグリスとユーフラテス
個人的お勧め作品。
1983年・・・絶句までの作品はどれもお勧め出来ます。
特に、星へ行く船シリーズ、グリーンレクイエム、ひとめあなたへは、どれも捨てがたい作品ですね。
それ以降ですと、おしまいの日、チグリスとユーフラテスあたりですね。
文体が独特なので抵抗がある人もいるとは思いますが。
上記の作品は読んで損はしないと思います。