割烹着とは
割烹着(かっぽうぎ)は、衣服の汚れを防ぐために羽織って着るエプロンの一種で、日本で考案されたものです。
着物を着用した女性が家事をする際に着物を保護するために考案されたもので、着物の袂が納まるよう広い袖幅(袖の太さ)と手首までの袖丈(袖の長さ)になっていて、おおむね身丈は膝まであります。
紐は肩のうしろと腰のうしろにあり、共布の紐で結ぶようになっています。
昭和中期までは襟周りがV字型や角ばっているものが主流でしたが、現在の割烹着の多くは、襟周りが丸くなっています。
割烹着型給食白衣
現代日本の学校給食の場合、何かと衣服を汚しがちな子供に対処するということもあるが、衛生面への配慮を第一としたうえで、給食専用服を着る決まりになっています。
名称については、「給食白衣(きゅうしょくはくい)」、「給食衣(きゅうしょくい)」、「給食着(きゅうしょくぎ)」「学童給食着(がくどうきゅうしょくぎ)」等々。
その代表的な形態の一つに「割烹着型(かっぽうぎがた)」なるものがあり、「割烹着型給食白衣」「給食割烹着」など様々な名称で呼ばれています。
2013年(平成25年)、食品メーカーのフジッコが 給食白衣のようにも見える割烹着を着た女の子を企業広告キャラクター「ふじっ子ちゃん」として立ち上げました。(上記写真)
これが、割烹着型給食白衣に非常に近いものだと思います。
最近の主流は、前開きタイプのものなので、これは割烹着型(下記写真)ではありません。

割烹着型ではない給食衣
割烹着を着ているキャラクター

1946年(昭和21年)から連載された「サザエさん」。
現在でもテレビアニメでおなじみですが、割烹着と言えば「フネさん」ではないでしょうか。
フネさんは推定50歳。この漫画が誕生した時代は、まだまだ主婦は着物姿だったのでしょうね。
フネさんは、ほぼ毎日寝ても覚めても着物姿です。
一番シンプルな白い割烹着の似合う女性ですね。

1978年(昭和53年)から「漫画アクション(双葉社)」に連載された「じゃりン子チエ」。
大阪の下町を描いた漫画ですが、ここでも着物を着用したキャラクターがたくさん出てきます。
主人公チエちゃんのおばあちゃんは着物で割烹着を着用し、ホルモンを焼いています。
チエちゃんのお母さんは、割烹着を着たり、前掛け(エプロン)を着たり用途用途に合わせています。
1974年(昭和49年)にTBS系列の水曜劇場枠で放送された「寺内貫太郎一家(てらうちかんたろういっか)」。
このドラマの主人公寺内貫太郎の実母寺内きんを演じた悠木千帆(樹木希林)ですが、彼女はモンペに割烹着といったスタイルです。
割烹着も白ではなく柄物。もはや割烹着はアウターです。

1970年(昭和45年)から「週刊少年ジャンプ(集英社)」に連載された「ド根性ガエル」。
こちらも主人公のヒロシのかあちゃんは、着物姿に割烹着です。
このかあちゃんは、着物姿の女性には珍しく眼鏡をかけていますね。
1968年(昭和43年)からフジテレビ系列で放送された「男はつらいよ」。
草団子を商う「とら屋(とら家)」と言う江戸時代から続く老舗を守る寅次郎のおば、通称おばちゃん(杉山とく子)も着物姿の割烹着ですね。
割烹着が似合っていた昭和の女優
肝っ玉母さんといえば、京塚 昌子(きょうづか まさこ)。
昭和のお母さん代表ですね。画像では割烹着姿はありませんが、肝っ玉母さんなどの数々のドラマや映画で割烹着姿を披露されていました。
1994年9月23日没。
永谷園のCMでおなじみだった池内 淳子(いけうち じゅんこ)。
下記の動画では割烹着姿はありませんが、割烹着姿はすてきな昭和のお母さんといった具合でした。
2010年(平成22年)9月26日没。
ドラマ「ありがとう」で水前寺清子の母親役の山岡 久乃(やまおか ひさの)。
この方も割烹着や前開き割烹着姿が思い出される女優です。
「渡る世間は鬼ばかり」では、岡倉節子役で、ドラマの中心人物でしたね。
1999年(平成11年)2月15日没。