こんなにあった!!「磯野家の謎」がきっかけで大流行した『謎本』

こんなにあった!!「磯野家の謎」がきっかけで大流行した『謎本』

90年代前半に流行した「謎本」を覚えていますでしょうか?この記事では、謎本の概要やバラエティに富んだ書籍を紹介したいと思います。


「磯野家の謎」がきっかけで大流行した『謎本』

皆さんは、1992年に出版された「磯野家の謎『サザエさん』に隠された69の驚き」という本を覚えていますでしょうか?東京サザエさん学会という、1981年に創設された「サザエさん」の研究団体が出版した本であり、「サザエさん一家は元々『いそべ』という名字だった」「フネは実は波平の後妻だった」「サザエさんは探偵社で働いていたことがある」といった、サザエさんにまつわるトリビアが満載でした。その驚きの内容から本書はベストセラーとなり、その人気にあやかろうと、他の漫画やドラマなどを題材とした同様の書籍が一時期多数出版されていました。

「磯野家の謎―「サザエさん」に隠された69の驚き」

「磯野家の謎」に端を発した一連の書籍は当時「謎本」と呼ばれ、ベストセラーとなるタイトルが続出。それに負けじと、東京サザエさん学会は続編として1993年に「磯野家の謎・おかわり」を出版しています。こちらも磯野家の過去や裏話を徹底追及する内容だったものの、少々やり過ぎ感があったという講評も。その後、東京サザエさん学会は新しい謎本の出版をしていなかったのですが、2018年には25年ぶりの新作「磯野家の危機」を出版。2020年の長谷川町子の生誕100周年を前に、大きな話題となっていました。

「磯野家の謎・おかわり」

そもそも『謎本』って何!?

90年代前半に流行語となっていた「謎本」。これに明確な定義はあるのでしょうか?Wikipediaによれば、謎本は「漫画・アニメ・テレビドラマ・小説といったフィクション作品を中心とした様々なジャンルの謎や伏線、疑問、矛盾などに対する非公式な考察を行う本のジャンル(俗語)」と、一応の定義は存在するようです。

「ドラえもんの秘密」

90年代前半の謎本は、その題材に関する「都市伝説」「こじ付け」「トリビア」といったものを楽しむという意味合いが強かったと思われますが、広義としての謎本には、「ウルトラマン」における怪獣との戦闘で発生した被害総額や経済効果、民事上の賠償責任といった斬新な考察の数々を展開した「ウルトラマン研究序説(1991年)」や、「ジョジョの奇妙な冒険」を著者がろくに読まずに考察したため致命的な勘違いを連発し、その結果日本トンデモ本大賞にノミネートされた「ストーンオーシャン超常心理分析書(2002年)」なども含まれると思われます。総合すると、“フィクション作品について独自の視点で新たな見方を提案する”のが、謎本の意義と言えるでしょう。

また謎本の売上についてですが、謎本ブームの火付け役となった「磯野家の謎」が200万部、「磯野家の謎・おかわり」「ドラえもんの秘密」などが50万部程度を記録しています。その他、売れたものから売れなかったものまで様々な謎本が書店に並んでいました。

こんなにあった『謎本』!一挙にご紹介!!

「スラムダンクの秘密」

まずご紹介するのは、「スラムダンクの秘密」。週刊少年ジャンプでスラムダンクが連載中であった1993年に出版されたもので、桜木花道、流川楓ら登場キャラクターのモデルになった人物の考察や、「花道の髪が赤い理由」「流川は笑ったことがあるのか」「赤木家の家庭の事情」といった設定の謎を考察し、スラムダンクの秘密の数々に迫っていました。シリーズ化されており、「スラムダンクの秘密2」「スラムダンクの秘密3」なども出版されています。

「金田一少年の推理ミス」

週刊少年マガジンで「金田一少年の事件簿」が連載中の1995年に出版された「金田一少年の推理ミス」。作中での疑問点、矛盾点についての指摘を展開した書籍であり、「指紋照合で身元が特定している首の無い遺体に、より精度の低いDNA鑑定を行っている」「偽造された遺書が社会への問題提起に満ちており、これは遺書とは言えない」といった、作中での不自然な点について詳細に言及していました。こちらもシリーズ化されており、続編が出版されています。なお、70年代に横溝正史がブームとなった時期、本家「金田一耕助」の推理の矛盾を突いた「金田一耕助さん あなたの推理は間違いだらけ!」という本が出版されベストセラーとなりました。推理ものへのツッコミは、時代を問わず人気のあるジャンルのようです。

「控えおろう!―『水戸黄門』を3倍楽しむ方法」

1993年に出版された「控えおろう!―『水戸黄門』を3倍楽しむ方法」。時代劇「水戸黄門」の全674本・24年間分の台本とビデオを分析し、水戸黄門についての謎を解明していくという内容でした。「水戸黄門」のプロデューサー・辺見稔が監修に入るなど、半ば公式本の扱いを受けていた本書ですが、売上は芳しくありませんでした。当時売れた謎本と言えば、そのジャンルは漫画が中心であり、漫画以外の謎本についてはベストセラーになったものは少ないというのが実情でした。

「大相撲の秘密」

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