「ノンちゃんの夢」はいつ放送されていた?
「ノンちゃんの夢」は1988年4月から10月まで放送されていたNHK朝の連続テレビ小説です。
記念すべき40作目の朝ドラ。前の作品は「はっさい先生」。次の作品は「純ちゃんの応援歌」でした。「純ちゃんの応援歌」も昭和にスタートしましたが、途中で平成に変わっています。「ノンちゃんの夢」は昭和のうちに最終回を迎えた最後の朝ドラなんですよ。
ビデオやDVDなどは、完全版、総集編ともに発売されていません。1998年にBS2で再放送されたことはあるのですがそれ以外には放送されていないようです。現在は見ることができない作品なんですね。
最近になって古いドラマのDVDが発売されるということも珍しくないのでいつかソフト化、もしくは配信をしてくれたらうれしいですよね。
「ノンちゃんの夢」のストーリー
「ノンちゃんの夢」は昭和23年から29年を舞台にしたお話。明治~戦後までというのが朝ドラの定番ですがこちらは戦後のお話です。6年間のお話なので比較的短期間の物語ですね。
藤田朋子さん演じる結城暢子は、勤めていた役場を辞め、高知から東京にやってきます。その目的は「女性のための新しい雑誌を作ること」。
まだ女性の社会進出が認められていなかった時代、困難を乗り越えながら夢を実現させていくストーリーです。タイトルが「暢子の」ではなく「ノンちゃんの」なのでバリバリのキャリアウーマンは想像しにくいですね。
この時代はまだ女性は家にいるもの、という世の中でしたがこの時代に起業している女性も結構いますよね。朝ドラで取り上げられることが多いです。今でもまだまだ女性だからと苦労することはありますがこの時代のキャリアウーマンは相当大変だったでしょうね。だからこそ、ドラマになるのでしょう。
夢を実現させてからも紙不足や資金難、返品など数々のトラブルが起こります。暢子は様々なトラブルに持ち前の明るさで対応していきます。典型的な朝ドラヒロイン、という感じですね。「ガールズ・ビー・アンビシャス」というセリフが多く出てきましたよ。
キャリアウーマンになる女性が広いんですが、もちろん仕事だけではなく、家族や恋愛についても描かれていますよ。
6年間という短い期間のお話なのでギュッと濃縮された内容になっています。
ノンちゃんのモデルは誰?
ノンちゃん、こと暢子は女実業家で女性のための雑誌の創刊者。モデルはいるのか気になるところですよね。朝ドラは大幅に脚色していることも多いですが、ヒロインや関係者にはモデルがいる場合がおおいですからね。
ノンちゃんの夢は、実際誰かをモデルにして描いているのかもしれませんがモデルは明らかになっていません。この人のことだろうな、という人物もいないようなので架空の人物なのかもしれませんね。
同じく、雑誌の創刊者の女性をモデルにした朝ドラは2016年の「とと姉ちゃん」がありますね。こちらのヒロインのモデルは「暮らしの手帖」の創刊者大橋鎭子さんです。
最終回はどうなった?
最終回は一気に1988年、つまり放送当時の現代まで話が進みます。
瀬戸大橋が開通し、高知・安芸のおばさんの米寿のお祝いに向かうところです。突然、暢子の初恋の相手であり、突然暢子の前から姿を消した蓮見さんが現れるというところで終わります。
ちょっと気になる終わり方で朝ドラにしては珍しいですよね。
「ノンちゃんの夢」のキャスト
主演の藤田朋子さんは、前年の1987年に初舞台を踏んでいるものの。この「ノンちゃんの夢」が初出演ドラマでした。昔はオーディションで無名の新人が選ばれるのが朝ドラでしたが、ドラマ初出演で初主演。しかも朝ドラのヒロインなんてすごいですよね。当時藤田さんは19歳でした。その2年後に「渡る世間は鬼ばかり」の五女役に選ばれました。そして、今でも芸能界で活躍されているというのもすごいです。
他にはいとこ役で出演されていた鈴木保奈美さんにも注目が集まりました。このドラマがきっかけで「東京ラブストーリー」などのトレンディドラマにも出演するようになったんですよ。
他には山下真司さん、西村知美さん、山田君井子さん、石黒賢さんなども出演されていますね。
中村メイコさんは出演したのは結婚式の回一度だけですが、全編通してナレーションをされていたんですよ。
そして、初恋の人役で船越英一郎さんが出演されています。突然暢子の前から姿を消したこともあり、インパクトが強い役でしたね。
その後、2015年の朝ドラ「まれ」では藤田さんと船越さんが夫婦役で出演されています。ゲスト出演ではあるのですが実らなかった初恋が実ったような気分になりますね。藤田さんと船越さんは最近でもリモートドラマで夫婦役で出演されています。ノンちゃんの夫は山下真司さんでしたが、その後夫婦役を演じているのが多いのは船越さんなんですよ、なんだか複雑な感じがしますね。