『エルフ・17』とは?
『エルフ・17』
OVA版『エルフ・17』の本編動画・ストーリー
トーナメントの開催者は銀河帝国の皇子マスカット・タイラーで、その目的は、お忍びの銀河旅行に連れていくお供を探すためだったと言います。好奇心旺盛のルウは二つ返事で皇子の申し出を受けますが、その矢先に、トーナメントでルウが倒したパワードスーツの戦士K・Kが現れ、ルウに再戦を申し込むのでした。
戦いが始まると、またしても圧倒的な強さを強さを見せるルウ。しかし、K・Kはエルフの弱点をつき、マタタビと除虫菊から抽出したエキスを噴射します。たちまちルウは意識を失ない、深い眠りについてしまいます。
再戦の結果はK・Kが勝利し、皇子はルウとK・Kの二人をお供にするのでした。こうして三人のお忍び銀河旅行が始まるのですが、なぜか宇宙船が故障し、近くにあった惑星に不時着する事態に…
OVA版『エルフ・17』の魅力とは?
名作時代劇を思わせる構成
皇子が二人の戦士をお供にし、お忍びの旅をするというストーリー性。その内容に、あの時代劇を思い浮かべてしまう視聴者は多いのではないでしょうか。
意図的に『水戸黄門』を意識した構成となってており、インスパイアした場面では、多くの視聴者が笑ってしまうはずです。
(堂々とパクッてる…)
そう思えて、吹き出してしまうことでしょう。
皇子のキャラクター性
その立場に甘んじて、決して偉そうな態度をとることがない皇子マスカット・タイラーに好感をもつ視聴者は多いでしょう。
声優に、神谷明さんを起用しているのも納得です。神谷明さんといえば、『北斗の拳』主人公のケンシロウ、『シティーハンター』主人公の冴羽リョウといったキャラクターが脳裏を過りますが、意外と王族・御曹司といったキャラクターも演じておられます。
このような面々が挙げられるでしょうか。
いずれも王族・御曹司という、『エルフ・17』の皇子にも類似したキャラクター性ながら、少し抜けているところもあって愛着がもてる人物ですよね。神谷明さんの見事な仕事ぶりが光っていて、ぜひ注目してほしいポイントです。
パワードスーツ戦士K・Kの印象
格闘戦トーナメントのはずなのに、パワードスーツ姿で現れて平然と銃火器を使うK・K。その登場からツッコミどころは多いですが、その声優に起用されているのは矢尾一樹さんで、勢いの良さを感じさせるキャラクターを多く演じておられます。
矢尾一樹さんも、神谷明さんと並ぶレジェンド級の声優ですよね。矢尾一樹さんとロボットアニメという組み合わせで、その出演作品をピックアップしてみると…
などのキャラクターを挙げられます。いずれも重武装の印象が強いロボットで、その操縦者の声を担当しているのが矢尾一樹さんなのです。
『エルフ・17』に登場するK・Kはロボットに搭乗しているわけではありませんが、重武装を装備するパワードスーツ姿という部分ではイメージが重なりますよね。そういう意味では、『超獣機神ダンクーガ』『機動戦士ZZガンダム』の印象と似ていて面白いです。
主人公ルウのイメージ
ルウの声優に起用されているのは本多知恵子さん。こちらもレジェンド級の声優ですが、矢尾一樹さんとの共演といった部分では…
といったキャラクターが挙げられます。プルは好奇心旺盛な女の子、プルツーは冷静沈着なタイプといった印象です。
『エルフ・17』のルウの印象に当てはめてみると、前者・プルの印象と重なりますよね。そのうえで規格外の強さといったキャラクター性には意外さがあり、プルとは違った魅力も垣間見ることができます。
キャラクター性という部分にのみ焦点を当てるのなら…
を思い浮かべてしまうようなギャグ漫画級の強さ。そこもルウの魅力を語るうえでは欠かせないポイントといえると思います。
そして、エルフ・妖精に、肉体的な強さといった印象はないですよね。そういったところで既成概念にこだわっていないのも、『エルフ・17』の面白さといえるでしょう。
OVA版『エルフ・17』まとめ
SFアニメに時代劇の設定を当てはめるユニークさ、レジェンド級の声優による仕事ぶり、随所に見られる意外性という部分が面白い『エルフ・17』。約30分の本編時間もアッという間に感じられるはずです。
続編が観たくなりますが、アニメ版はこちらのみ。しかし、続きは原作コミックでご覧になれますので、この機会に購入してみるのもいいですね。原作では、『水戸黄門』的な展開から学園ドラマに移行していき、そちらも楽しく読んでいただけるはずですよ。