哲也に出てきたノガミ四天王!ドサ健と坊や哲の戦いに華を添えたライバルたち!

哲也に出てきたノガミ四天王!ドサ健と坊や哲の戦いに華を添えたライバルたち!

哲也~雀聖と呼ばれた男~において、新宿VS上野編で登場した上野四天王。今回は、個性的なライバルたちの中から四天王に焦点をあてて当時を懐かしんでいきます。


哲也~雀聖と呼ばれた男~概要

哲也~雀聖と呼ばれた男~(以下、哲也で表記)は、1997年~2005年の期間「週刊少年マガジン」で連載されていた麻雀漫画です。(2003年に休止期間あり)



本作は実在する小説家、阿佐田哲也(本名は色川武大)の生き様や作品の世界観をアレンジしており、主人公の名前も色川のペンネーム阿佐田哲也をそのまま引用しています。



尚、原作となる色川の著書「麻雀放浪記」では主人公が「坊や哲」である点は同じですが、ストーリーには大きな差異があり、漫画「哲也」では主人公の生き方や考え方が美化されています。

例:原作では坊や哲がヒロポン中毒だが、哲也ではヒロポンを毛嫌いしている点など。



原作の荒廃的で悪漢が活躍する世界観を、見事に少年誌向けに昇華させた作品として、麻雀を知らない子供たちからも人気があり、幅広い年代が楽しめる漫画となっています。

哲也~雀聖と呼ばれた男~上野編とは

今回のテーマともなっている、哲也の中で起こる「新宿VS上野」の全面戦争を描いたストーリーが上野編と呼ばれています。



コミックスで言うと、17巻から23巻までが該当しますね。

哲也は既に連載が終了しており、全41巻となっているので全体のストーリーで言えば中盤になります。



しかし、哲也の中で筆者も含め上野編が一番だったと感じた人は多いのではないでしょうか?



師との出会い、仲間との出会いやライバル達との死闘を経て成長した哲也。

成長し、一人前の玄人(バイニン)となり師と最期の麻雀をして一人旅打ちで放浪。

そして、再び新宿へと舞い戻った哲也が直面する上野との抗争。



まさに本作で大きな盛り上がりを見せた場面こそが上野編であり、最強のライバル「ドサ健」との死闘はそのまま最終回になるのでは・・?という勢いでした。(個人的には、その後が尻すぼみだったように感じています)



そんな思い入れのある上野編では、ドサ健の他に上野(ノガミ)四天王と呼ばれるスゴ腕のライバルたちが登場しました。

哲也に登場した上野(ノガミ)四天王!①奄美のハブ

上野四天王で最初に哲也たちの前に姿を現したのは「奄美のハブ」でした。

見た目の雑魚感とは裏腹に、単身で哲也・ダンチの新宿最強コンビを相手取り苦しめた実力者。



奄美のハブは、観察眼に優れ表情や視線から「心理を読む」事が出来るという設定でした。

三味線(作中では蛇皮線)と呼ばれる言葉での陽動作戦を使い、それを聞いた相手の心を読む事で哲也らを苦しめましたが、哲也に謎を看破され表情が読めなってしまい敗北しています。



ちなみに、表情から心理を読む事を看破した坊や哲がそれを防ぐために行った対策法が2つあります。



一つは、坊や哲自身が行った「ポーカーフェイス」。

奄美のハブ曰く、これほど表情が読めなかったのはドサ健以来だと舌を巻くほどでした。



そして、もう一つが・・・



「顔面が変形する程殴ってボコボコにする」という荒業でした。



この可哀相な対策法の被害者はダンチ。

理由も告げず、対局中にトイレへと連れ込まれて坊や哲にボコボコにされています。



対局が終わり、勝利して安堵した一同の中でダンチが殴った理由は表情を読まれない為かを問うと

「そうだよ」

の一言で済ませてしまう坊や哲。



強敵でしたが、終わり方がコミカルだったのが対奄美のハブ戦でした。

哲也に登場した上野(ノガミ)四天王!②タミィとミミィ

奄美のハブを撃退した坊や哲の前に現れた、二人目(と三人目?)の四天王が、双子のタミィとミミィでした。



美形の双子で、新宿に居る坊や哲の仲間たちを全て籠絡する策略家で、味方の援護が受けられない状況を作り出した上で勝負を挑んでいます。



麻雀における上がり役の一つ「七対子」(同一のペアを7組作る役)を得意として、双子ならではのコンビネーションを駆使したイカサマで坊や哲を苦しめました。



実質1vs2という不利な状況下で坊や哲を敗北寸前まで追い込みますが、ドテ子やスナックのママに助けられ辛くも勝利を収めています。



尚、タミィとミミィは美人姉妹ではなく美形の【兄弟】。

事実を知った仲間たちが驚く中、ダンチは約束の場所で3日ほど待ち続けるというコミカルなオチがついた戦いでもありました。

哲也に登場した上野(ノガミ)四天王!③春木文彦

上野四天王の3人目として登場したのが、春木文彦(はるき ふみひこ)です。



春木は、他の玄人(バイニン)とは異なり麻雀とは別に本業を持ち、芸能プロダクションの社長とピアニストという顔を持つ異色のキャラクターでした。



麻雀のルールには親と子の概念があり、自分が親の時は1.5倍で計算されます。

このルールを使い、他者が子の時に上がった役を親の時にコピーして再現するという技を駆使して坊や哲とダンチを苦しめましたが、実際はただの積み込みと入れ替えをするイカサマ師と蔑まれています。



超人的な技術を持っている事は確かですが、上野四天王の中では最弱の部類かもしれません。



ストーリー的にも、坊や哲の兄貴的な存在でありながら作中では多くを語られなかった「ユウジ」に関する物語という側面が大きく、ついでに四天王として登場させた感がある、ちょっと可哀相なキャラです。


哲也に登場した上野(ノガミ)四天王!④神保公房

上野四天王、最後の一人として登場したのが「神の眼を持つ男」神保公房(じんぼ きみふさ)でした。



坊や哲の師である房州と過去に戦い破れ、麻雀を辞めて神父をしているという訳アリキャラ。

上野四天王を従えるドサ健の師匠でもあり、実力・因縁ともに四天王最後にふさわしい人物でした。



見た光景を映像として記憶する「瞬間記憶」という特殊能力の持ち主で、その実力は坊や哲を驚愕させる程で窮地に立たされる程でした。



網膜に負担がかかる、という設定から最後は目から血を流しながら死闘を演じるも、坊や哲の「神の手」に敗れて失明しています。



上野決戦後も何度か登場し、終盤で他界した際は坊や哲をはじめとする多くの玄人(バイニン)が葬儀に参列するなど、伝説の玄人の一人として描かれています。

まとめ

哲也に登場した、上野四天王はどのキャラクターも個性的でドサ健との最終決戦までの伏線として、物語を盛り上げてくれました。



3人目の春木まではややコミカルな場面も多かったものの、最終決戦直前で登場した神保神父との死闘はシリアスなまま、ドサ健との決戦へと繋がる重要な役割を果たしていました。



個人的には、哲也の上野編がクライマックスだったように感じるだけに、この決戦後に少しダラダラしてしまったのが残念です。



とはいえ哲也に登場する様々なライバル達との死闘は、人それぞれにお気に入りがあると思います。

久し振りに、哲也を読み返してみるのも楽しそうですよね。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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