仮面ライダー
1971年4月3日 から放送が開始された「仮面ライダー」と言えば、当時を知る人にとっては忘れようにも忘れられない「ウルトラマン」と並ぶ昭和の大ヒーローですね。
仮面ライダー
昭和の大ヒーローと言ったものの、皆さんご存じのように仮面ライダーはシリーズとなって平成にも延々と続くんですけどね。
一般に昭和の仮面ライダーは1期から3期に分けられているのですが、今回ご紹介するのは第1期の後半です。第1期の前半に比べると地味な感じは拭えませんが、いえいえどうして後半も素晴らしいんですよ。仮面ライダー史上異質ともいえるライダーがたまらんのです。
仮面ライダーX
第1作「仮面ライダー」の1号、2号ライダー、第2作「仮面ライダーV3」のV3とライダーマンに続いて登場する5人目の仮面ライダー、それが「X」です。それまでのライダーとの違いはメカニカルな要素を取り入れたというところでしょう。
仮面ライダーX
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「仮面ライダーV3」の放送が終了したのが1974年2月。「仮面ライダーX」はそのまま引き継ぎ1974年の2月から10月まで全35話が放送されました。
「仮面ライダーX」自体は衣装が白っぽくなったこともあり垢抜けた感がありますが、彼が乗るバイク(クルーザーといいます)はメカニカルというよりも、デコラティブです。コンセプトが「メカニック仮面ライダー」ですから、バイクもそれに相応しいものにということでのデザインだとは思いますが、1号ライダーが乗っていたバイク(サイクロンといいます)の方がカッコいいと思うのは私だけではないと思いますね。
そういえば、「仮面ライダーX」のアクションには器械体操の要素が入っているんですよ。コンセプトは「メカニック仮面ライダー」。何もメカニックだからって器械体操、、、いや、コンセプト、全くブレてないです。立派だと思います。
実は仮面ライダーシリーズの人気は前作の「仮面ライダーV3」で頂点に達しており、世間では「マジンガーZ」をはじめとしたロボットアニメが新たなブームとなっていたんです。まぁ、それもあって、器械体操は一考の余地があるようにも思えますが、メカニカルなライダーの登場となったのでしょうね。
試行錯誤、路線変更が放送中に再三行われています。中でも残念なのが、序盤のヒロイン水城涼子、霧子が僅か8話で退場を余儀なくされてしまったことです。これは痛い!一人二役でヒロインを演じた美山尚子は妙に色気があって良かったんですけどねぇ。
いずれにしても、第1期後半の仮面ライダー達は「変身ブーム」が去った後の厳しい時代と戦うことになるのです。
仮面ライダーアマゾン
1974年10月より、仮面ライダーシリーズの4作目として放送された「仮面ライダーアマゾン」。4作目ではありますが、その後を考えても、シリーズ中もっとも異色の作品と言わざるを得ません。
先ず仮面ライダーと言えばバッタをモチーフとしたコスチュームだったわけですが、「アマゾン」は違います。魚?とも思える造形ですが、外見はマダラオオトカゲがモチーフになっているのだそうですよ。では、マダラオオトカゲとは何かというと、架空の生物だそうです。それじゃ、実際は何をモチーフにしたのかと言えば、爬虫類やピラニアの合成のようです。
さて、かなり個性の強い面構えの「仮面ライダーアマゾン」ですが、連続テレビドラマとして制作された仮面ライダーシリーズでは最短話数(全24話)の作品としても知られています。個性が強すぎた。そういうことかもしれません。
仮面ライダーアマゾン
ジャングルで育った野生児・アマゾンはインカ文明の科学力で改造人間となる。悪の組織・ゲドンを追う彼は日本に渡り、カルチャーショックに戸惑いながらも仮面ライダーとして戦うことに。
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主人公は、生後まもなく南米アマゾンの奥地で遭難し、野獣の中で育った為に、言葉も文明も分からないときています。異色ですよね。そのため攻撃も「噛みつき」や「引っ掻き」といったワイルドなものとなっているんです。う~ん、異色という以外に言葉が見つかりません。
歴代のライダー達のメインの必殺技がキック技だったのに対し、「アマゾンライダー」の必殺技は「大切断」といい、ヒレを使って相手を一刀両断にしてしまうというものです。怪人といえども血しぶきを上げながら切り裂かれるという、これまた、そう、異色なものとなっているんですよ。
「Xライダー」のバイクはかなりデコラティブでしたが、「アマゾンライダー」のバイク(ジャングラーと言います)ときたらデコラティブどころではありません。ただ事ではない!いえ、それどころか、世紀末!そんな言葉さえ聞こえてくる代物です。
ジャングラー
ジャングラー…これをカッコいい!もしくは面白い!と思うかどうかでこの作品の評価が決まってきますね。近年評価されてきているという話も耳にしますが、「仮面ライダーアマゾン」はライダーファンの間でも賛否分かれる作品でしょう。しかし、短命だったとはいえ、面白いんですよ。もっと再評価されてよい作品だと思います。