芸能人の離婚と子供の親権
離婚の際に未成年の子どもがいる場合、子供の親権獲得は母親の方が有利で、よほどの過失がない限り、父親が持つことは難しいと一般的と言われていました。
しかし、最近は父親が親権を勝ち取るケースも増えてきています。
それでは、父親が親権を獲得した芸能人を紹介します。
エリート商社マンと結婚、駐在妻だった岩崎宏美の離婚
歌手の岩崎宏美が、ある時期に益田宏美名で活動そていたのをおぼえていますか?
1975年に歌手デビューした岩崎宏美(1958年11月12日 - )は、持ち前の美しい声と優れた歌唱で着実に実力派歌手として地位を築いていました。
1987年には、TBSテレビの連続ドラマ『男女7人秋物語』に出演、女優としても活躍。
ミュージカル『レ・ミゼラブル』にも出演、ファンティーヌ役を演じました。
順風満帆に仕事をしていた岩崎宏美は、なぜか、ある時突然結婚しました。
お相手は商社マンの一般男性、1988年に結婚、芸名を夫の益田姓に改名しました。
岩崎は歌手を休業して、1989年に長男を、1992年には次男を出産しました。
ご主人の仕事の関係でドイツに駐在した経験もあります。
1995年に協議離婚が成立。夫が2人の子供の親権を獲得。岩崎は、養育権を得ました。
離婚後に芸名を岩崎宏美に戻し歌手活動を再開。

その後、前夫の再婚したことで、妻と2人の子供たちは養子縁組し、岩崎は養育権も失います。そのうちに元夫と再婚相手は、2人の子供連れて、メキシコに転勤。岩崎が子どもに会うことは、完全に不可能になります。実の母親なのに子供に会えない岩崎は、「死にたい」と思い詰めるほどつらい日々を送っていました。
それから、17年経った2008年秋に岩崎はコンサートに子供たち2人を招待しました。17年ぶりの再会しを果たしたのです。2009年に岩崎は再婚しましたが、子どもたちとの交流は続いているようです。
岩崎宏美の離婚は、芸能人とエリート商社マンという特異なケースだから、父親が親権を獲得できたのか?
高岡早紀は、離婚したら子どもの親権はあげる!
グラビアでグラマラスなヌードを披露した女優の高岡早紀(1972年12月3日 - )は、1996年に俳優の保阪尚希と結婚しました。1998年に長男、2000年に次男と二人の男の子を出産しました。
2004年6月に高岡と布袋寅泰(50)の不倫が発覚。直後(2004年6月)に離婚。
慰謝料は発生せず、親権は保阪が獲得。東京・港区に夫婦共同で建てた豪邸(土地・建物など当時2億円)の所有権を全て譲渡しました。

交際4ヶ月で結婚した高岡は男性に奔放で、不倫発覚前にも「離婚したら親権はあげる」と子供に対して拘りがないようです。すんなり離婚して親権は父親に渡したケースです。
雛形あきこは養育権を得たが、親権はプロヂューサーの元夫に
グラビアアイドルから、女優に転身した雛形あきこ(1978年1月27日 - )は、1998年5月、20歳という若さで11歳年上のCMディレクター山本一磨氏と結婚。2000年5月11日に長女に山本伊吹ちゃんを出産、22歳の若さで母親になりました。
2001年11月に年下マネージャーとの不倫疑惑を『FRIDAY』(講談社)にスクープされました。2003年11月28日に離婚。3歳の娘の親権は父親が獲得、養育権は雛形が得ました。

2009年の雛形のブログに娘さんが登場、二人の暮らしぶりがうかがわます。2013年3月25日、俳優の天野浩成と再婚(婿養子)しました。
2020年5月にブログとインスタで「娘が20歳になりました」とケーキの写真をアップしています。
最近のブーム | 雛形あきこオフィシャルブログ「ひなたぼっこ」Powered by Ameba
安室奈美恵は、親権を返してもらった
2018年9月16日40歳で引退した安室奈美恵(1977年9月20日 - )は、1992年にメジャーデビューし、平成を代表する歌姫として君臨しました。四半世紀に渡る芸能活動の裏では、事件で実の母親を亡くし、離婚で子供の親権を父親に渡さなければならなかった経験をしています。
1997年10月に『TRF』のSAMとの結婚と妊娠3カ月を発表。
この時、安室は20歳、SAMは35歳。安室は19歳で妊娠、逆プロポーズして結婚しました。
芸能活動は、一時休止して、1998年5月19日に長男の温大君を出産しました。同年12月の紅白歌合戦で芸能活動を再開します。
2002年7月10日に離婚を発表。親権はSAMが獲得、養育権を安室が持ちました。

離婚後、SAMが女性と交際、安室は、彼の再婚や息子の将来を考え、2005年に家庭裁判所に「親権を返してほしい」と申し立てました。そして、調停の末、2005年8月に親権はSAMから安室奈美恵に移りました。
中山美穂は、子どもを日本に連れて帰れなかった
80年代アイドル中山美穂(1970年3月1日 - )は、2002年6月3日にミュージシャンで小説家の辻仁成と結婚しました。同年芸能活動を一時休止し、フランス・パリに移住、2004年に第一子となる十斗(じゅうと)君が誕生しました。
2014年7月8日、辻仁成と協議離婚が成立。子どもの親権は父親である辻仁成が獲得しました。親権を母親の中山美穂ではなく、父親の辻が得たことで話題になりましたが、理由は子どもの意思だそうです。辻は中山との結婚は、再婚です。前回の離婚で親権は妻の南果歩が獲得。子供に自由に会えないことを後悔していたようです。

中山美穂と辻仁成の離婚は特殊なケースです。
家族は日本ではなくフランスのパリ在住ですから、ハーグ条約が適応されると思われます。
ハーグ条約は、国境を越え子どもが強制的に連れ去られたときに子どもを元の居住国に返還するため締約国間の協力等について定めた条約です。
驚いたことに中山と辻の離婚が成立する3ヶ月前の2014年4月に日本もハーグ条約に加盟しました。
離婚発表当初は、中山美穂と渋谷慶一郎の関係が取りた出されましたが、ハーグ条約の「子供は元いた国(この家族はフランス)で暮らす」考え方では、父親がこれまで通りフランスに在住すれば、中山が日本に子供を連れて帰ることは困難になります。
最近の父親が親権を獲得したケース
2017年に離婚したお笑いコンビ『ココリコ』の田中直樹と女優の小日向しえの二人の子どもの親権は父親に。2019年12月4日に離婚したタレントのあびる優と格闘家の才賀紀左衛門の子どもの親権も父親が獲得しています。
今後、母親に親権の返還はあるのか。
男の離婚戦略
裁判所が認める「離婚原因」から、「慰謝料」「養育費」などお金の問題、「親権」「面会」などの子どもの問題について。