Windowsの普及
最近ではWindow7のサポート終了やiPadやiPhoneでの「Mac派」も増えてきてはいますが、デスクトップOSのシェアはWindowsが88.14%と変わらずほとんどを占めています(2020年3月10日現在 Net Applicationsより)。90年後半のWindowsのOSは大きく3つに分かれます。業務だけではなく一般へと普及させる切っ掛けとなったWindows95。更に個人や趣味でも使いやすくされたWindows98。最も安定をさせ根強い信者もいるWindowsXP。
同時にインターネットの普及も進み、様々なカテゴリーのソフトも増えてきました。やや個人的なものとなってしまうかもしれませんが、今回は定番であった10のフリーソフトをご紹介します。
Susie (竹村嘉人)
最近のWin10では始めから様々な画像形式を開くことができますが、当時はそうとはいきません。Susieは専用のプラグイン「Susie Plug-in」を追加することによりJPEG(JPEG 2000)・PNG・GIFなど、様々な形式に対応することができるグラフィックビューアです。サムネイル表示や圧縮された画像ファイルを開くこともできます。今でも「Susie Plug-in」はdll形式で汎用性が高く、幅広く使われています。
極窓 (NTSOFT)
添付されたデータの拡張子が変わってしまったり、ダウンロードするものの拡張子が偽装されていることが頻繁にありました。極窓は多くの拡張子に対応し、まとめて判別や変換することができます。他にもリネーム、タイムスタンプの変更、属性変換などもすることができ、データを管理するには重要なソフトでした。
窓の手 (猪川正巳)
windowsの各種設定を簡単かつ標準ではできない箇所までカスタマイズすることができるソフト。アイコンの変更、スタートメニューの表示変更、起動・終了時のロゴ変更、右クリックでの項目変更、新規作成での項目変更、履歴の削除、インストール・アンインストールの管理など、レジストリを書き換えなくては変更できない点までカスタマイズすることができます。バックアップの機能もあり、安全性も高いです。
午後のこ〜だ (PEN@海猫)
無圧縮であるWAVEをMP3へ、lameベースで変換させるエンコーダー。ライン入力を直接にMP3で録音させることもできます。エンコードエンジンは公開され、他のCDリッピングソフトやWAVE編集するソフトとも繋がり、MP3で出力させることもできます。
CD2WAV32 (もろぼし☆らむ)
オーディオCDから音声を抽出させるリッパー。音声データをWAVEへ変換させ、午後のこ~だ等と組み合わせることにより、直接にMP3へと変換させることもできます。CD-TEXTでの情報をファイル名として読み取ることができ、対応のドライブを使うことでコピーコントロールCD(CCCD)もリッピングさせることができます。
解凍レンジ (白川泰洋)
DLL不要でZIP・LZH・TARなどの圧縮ファイルに対応した解凍ソフト。解凍専用で圧縮することはできませんが、操作は簡単で処理はとても速く、解凍をせずとも中身を確認し個々のファイルの取り出すこともできます。レンジのアイコンも印象的です。
付箋紙95 (ROTO)
デスクトップにメモをした内容を表示をさせる付箋ソフト。日時を指定することにより表示の有無、色、残り日数等を表示変更をさせることもでき、簡単なスケジューラーとしても使うことができます。入力したログを残すこともできます。
Iria (Wolfy)
インターネット上のデータのダウンロードマネージャ。当時はダイヤルアップで不安定な時間帯もあったため、ダウンロードのレジューム、時間指定、速度設定などの設定はとても便利となりました。完了時の回線の切断やwindowsの終了を設定することもできます。
東風荘 (mjman)
ユーザー同士で東風戦、半荘、三人麻雀を無料で楽しむことができる、オンライン麻雀ゲーム。シンプルで基本的な操作やチャット機能もあり、気軽に楽しむことができます。ソフト自体は軽いのですが、テレホーダイなどの時間帯は混雑し、重かったり切断してしまうことが多々ありました。
Winamp (Nullsoft)
MP3の普及と同時に大人気であったメディアプレイヤー。元は「WinAMP」という再生・停止・一時停止のみの簡単なMP3再生ソフトでしたが、1997年には「Winamp」となり大きな変化がありました。特にスキンでプレイヤーをカスタマイズできたり、プラグインで拡張性が高い点が人気の理由となりました。
情報が薄く通信料が掛かるだけに面白さも?
今は当たり前の様に使うことができる機能は、専用のソフトが必要となることがありました。しかし、インターネットは普及し始めたばかりで、バグや不具合、レビュー等の多くの情報を手に入れることは難しかったのではないのでしょうか。なかなか安定したソフトはなく、機能や設定が多彩であったものは少なく感じます。
それでも、探したりダウンロードするまでの手間は当時は新鮮で、あっという間に時間が過ぎて行くものでした。ダイヤルアップでの料金やテレホーダイの時間帯を気にするだけに、冒険心もくすぐられていました。