戸塚ヨットスクールとは?
1976年に創始者 戸塚宏校長により「オリンピックで通用するような一流のヨットマンを育てる」という理想の下で設立された愛知県知多郡美浜町のヨットスクール。
校内には寮が併設されており、登校拒否、引きこもり、家庭内暴力、非行などの問題を抱えた生徒は合宿が原則となっています。
体罰容認のスパルタ教育がモットーの「戸塚ヨットスクール」。
因みに、入校に際しての年齢制限はなく、4歳から80歳まで受け入れるとしていますが、4歳児の子供や80歳のお年寄りにスパルタ教育したら命の危険があると思いますが・・・。
戸塚ヨットスクール事件
1983年までに発生、発覚して社会問題に発展した一連の事件を指します。
戸塚ヨットスクールは、当初航海技術を教える学校でしたが、情緒障害等に戸塚宏の指導は効果があるとマスメディアでブームとなり、戸塚宏校長も指導をヨットから生活指導等へきりかえ、親元からスクールに預けられる生徒が増加しました。
当時最盛期は100人以上の生徒がいたと思います。
1979年~1982年にかけて、訓練中に生徒の死亡・行方不明事件が複数発生します。
1982年に起きた少年の死亡に関し警察の調べでは遺体から無数の打撲・内出血の痕跡・歯2本の損壊などが確認されました。
更に、1983年の5月にスクール前の道路を走っていた暴走族に対して一部のコーチが暴行して逮捕されたのをきっかけに、傷害致死の疑いでスクール内を捜査が開始されました。
また、その後も指導員が舵棒と呼ばれるヨットの艤装品で生徒の全身を殴打し訓練を続けていたことがわかり、組織ぐるみの犯行として戸塚校長以下関係者15名が逮捕されました。
長年に及ぶ裁判の末、戸塚校長は懲役6年の実刑で服役した後、2006年4月29日に静岡刑務所を出所し、スクールの現場に復帰。

復帰後の事件
戸塚校長復帰から6ヶ月の2006年10月9日、25歳の訓練生の男性がスクール近くの沖合で水死体となって発見される事件が起きました。
この男性は同月6日に失踪し行方不明となっていて、遺体に外傷はなかったため、事故死か自殺扱いとなっています。
2009年10月19日、戸塚ヨットスクールの寮の3階から18歳の訓練生の女性が飛び降りて死亡する事件が発生、女性は3日前に入所したばかりで、布団干しの作業中に屋上のへりを乗り越え、路上に転落。愛知県警半田署は自殺とみて捜査。
2010年12月20日、30代の訓練生の男性がスクール内の寮から転落し重傷を負う事件が発生。
愛知県警半田署は事故と自殺未遂で調べていると報じられた。
2012年1月9日、スクール内の寮の前で頭から血を流して倒れている21歳の訓練生の男性が発見され、病院搬送後に死亡。「ヨットスクールの生活がつらく、このまま生きていくのもつらい」と書かれたメモがあったことから、飛び降り自殺と考えられている。
校長服役後も4件の自殺や自殺未遂が・・・。
支援する会も存在
色々事件や問題も有った「戸塚ヨットスクール」ですが、このスクールを支持する支持者がいるのも事実です。
支持者は、厳しい教育訓練のあり方、死亡事故の発生、歪曲された報道などのため、同スクールが様々な誤解と中傷に曝されてきたと主張し「戸塚ヨットスクールを支援する会」を組織し支援に当たっているそうです。
主要な支援者の中には石原慎太郎(会長)や俳優の伊東四朗さん登山家の野口健さんなどの著名人が含まれている様です。
戸塚ヨットスクールを支援する会
映画「スパルタの海」

戸塚ヨットスクールを題材としたノンフィクション映画「スパルタの海」制作されました。
中日新聞文化部の企画によりノンフィクション作家の上之郷利昭がヨットスクール合宿所に泊まり込んで取材し、『中日新聞』『東京新聞』両紙に半年間にわたって連載され映画版も制作されました。
東宝の配給により、1983年9月に公開される予定でしたが、戸塚校長とコーチ15名が逮捕。上映禁止運動も起こり、公開を断念してお蔵入りとなりました。
制作から20年以上封印状態でしたが、戸塚ヨットスクールを支援する会が2005年春に試写会を開催し、同年にリッチモンド企画から会員向けにビデオとDVDが発売。
また制作から28年後の2011年10月29日からアルバトロス配給でシアターN渋谷を皮切りに全国で順次劇場公開がなされました。
『スパルタの海』以外にも
『平成ジレンマ』(斎藤潤一監督、東海テレビ配給、2011年) - ドキュメンタリー
戸塚ヨットスクール事件から26年、現在の戸塚ヨットスクールに密着したドキュメンタリー映画。
2009年10月に屋上から投身自殺をした訓練生の3日前の生前映像と、事件後、ヨットスクール内で行われた葬儀の映像も入っている。
2010年5月に東海地方向けに放送されたテレビドキュメンタリー番組を劇場化したもので、未ビデオ化。だが、2015年にCS・チャンネルNECOにてテレビ初放送された。
現在も戸塚ヨットスクールは運営していた!

戸塚ヨットスクール校舎(2016年12月)
戸塚ヨットスクールは現在も愛知県美浜町にあり、79歳になった戸塚校長が運営しています。
現在は男女8人が入所、ニート・不登校・引きこもりなど人間関係で傷ついた人らの入所が多いとか・・・。
また現在は幼児教育を謳い「戸塚ジュニアスクール」を開校され3歳から10歳までの子どもたちが親元を離れてスパルタ教育を受けているそうです。
約1週間の短期合宿を夏休みなどに行い、毎回全国各地から20名の子どもが参加し、多少は緩くなったとはいえスパルタは続けているそうですが、地元の評判はそんなに悪くはないのだそうです。
1日の日程や決まり事
入所者は朝6時起床、マラソン2kmを行う。
朝食は生徒たちの自炊、食事中は関係のない私語は厳禁。
朝食後は和の心を学ぶためオカリナの演奏。
午後1時から3時間休み無しのヨット訓練を開始。
ここではゲームやスマホなどは一切禁止、必要最低限の物を共有している。
数少ない娯楽が大量のVHSテープ映画、これは歴代の生徒らが楽しんだ物なのだとか。
戸塚ヨットスクールに入るのには?

期間は1年で入校金に300万円、生活費15万円、預かり金20万円もかかるのだそうです。
コーチは7名、生徒8名だけでは人件費・維持費を賄えず、ずっと赤字経営だという。
入校案内 -戸塚ヨットスクール
余談ですが・・・。
スケートの安藤美姫が出てきたときは、本気(マジ)で戸塚校長の娘かな?と勘違いしていました💦
最後に・・・。
いかがだったでしょうか?
また面白そうなネタがあったらまとめてみたいと思います。