昭和の最狂悪役レスラータイガージェットシン伝説 

昭和の最狂悪役レスラータイガージェットシン伝説 

昭和の名悪役レスラータイガージェットシンについて私心たっぷりでまとめてみました。


タイガージェットシン:アブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シークと並ぶ昭和の悪役レスラー。「インドの狂虎」「狂える虎」などのニックネームを持つ。ターバンを巻きサーベルを咥えて会場を練り歩くシンに観客が逃げ惑う姿は新日本プロレスの名物的光景になった。1948年インド生まれ(1944年説もあり)1965年カナダ トロントでデビュー

新日本プロレス参戦以前

ジャイアント馬場のアメリカ修行時代の師匠フレッド・アトキンスに正統派レスリングを徹底的に叩き込まれる。1966年には師匠のアトキンスとのタッグで同地区のインターナショナルタッグ王座を奪取。1967年6月にジョニー・バレンタインを破ってトロント地区のUSヘビー級王座を獲得すると、当時のトロント地区で完全にメインイベンターの地位を確立。同年にはNWA世界王者ジン・キニスキーに1度、WWWF(現WWE)世界王者ブルーノ・サンマルチノに2度挑戦している。1968年の暮れにベビーフェイスに転向するとさらに人気は増し、1971年2月に行われたザ・シークとの一騎打ちでは18000人を超える観衆を集めた。

猛虎襲来!新宿伊勢丹事件

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タイガージェットシンを一躍有名にし、狂という文字を決定づけた事件が新宿伊勢丹前の猪木襲撃事件だ。
1973年5月初来日したシンは、突如山本小鉄の試合に乱入し、小鉄を血だるま失神OKしてしまう。そのあまりの暴れっぷりが猪木の目にとまり、サーベルを持たせヒールとして売り出す事になった。同年2度目の来日をするが、初来日時の無法ぶりに猪木は対戦を拒否する。売り出すのはいいが、戦いたくないと言う事か・・・

そして11月3日に夫人の倍賞美津子とショッピングを楽しむ猪木を、新宿伊勢丹前の路上で、外国人レスラー2人と襲いかかり血だるま負傷させます。新日本の、シンは猪木を狙って勝手に来日した!とのギミックもあって、外国人=悪役のような陳腐な設定ではなく本当の悪党がやってきた!と、プロレスファンだけでなく一般人をも震え上がらせる事になります。

この事件には諸説あって、伊勢丹前で会った事は偶然説、待ち伏せ説、新日運営の陰謀説、そもそも全てが筋書き通りだったなどです。
ただ当時からシンのプロ意識は、かなり高く会場でも若手のみならず一般客にも躊躇せず殴りかかる光景が見られた。実際地方巡業で地元に来た時に会場から出て来たシンを、からかう様に近づいた高校生を、ケースに入ったままのサーベルで殴るシンを見て震え上がった記憶があります。

キラー猪木!大阪府立腕折り事件

1973年札幌中島スポーツセンターでの流血戦を皮切りに猪木とシンの血の抗争は始まりました。このシリーズの最終戦11月30日福山市体育館で日本初のランバージャックデスマッチが行われ猪木がフォール勝ちをします。

翌年1974年6月20日の蔵前国技館の一騎打ちではシンが猪木の顔面に火を放ちサーベルで滅多打ちにして負傷させ、その6日後の6月26日大阪府立体育館でついに伊勢丹事件と並ぶ事件、腕折りが炸裂します。
シンの執拗なまでの凶器攻撃で血だるまになった猪木がシンの右腕を執拗に狙い、腕を負傷して戦意喪失したシンにアームブリーカーをみまい折ってしまいます。(腕または肘の亜脱臼と言われる)
この試合の映像は残っていて今もDVD等で観れますが、途中からの猪木はもう普通じゃ無かった・・・まさにキラー猪木でしたね。完全に尻込みしているシンを凄い形相で腕を狙う姿は、今のキャラクター化された猪木やシンしか知らない人には、是非観て欲しい。もうね試合開始からの殺伐とした何か起るぞ!って雰囲気は凄いですよ。ホント必見

タイガージェットシン念願のNWFタイトル奪取!

腕折り事件から2年後の1975年3月13日ついにタイガージェットシンがNWFのタイトルを奪取します。他の逸話があまりに凄くて注目されない試合ですが私の記憶には強烈に残っている試合です。
1本勝負のタイトルマッチのこの試合、またシンが反則負けで終わるんだろうな・・・としか思ってなかったのですが、確かにいつも通りの凶器攻撃はある、でも暴走はせずに効果的に使ってる感じ。要所でしっかりとプロレス技を使っていて、あれ!いつもと違うぞ?と、思っていたら最後は叩きつけるようなブレーンバスターでシンが勝利!!元々シンのファンだったんですが、この試合で、すっかり心を奪われました。とんでもないクラスの不良が体育祭で活躍して見方が変わっちゃったような感じかな。違うか・・・

NWF王者の誇り!クリーンファイトのベストバウト

蔵前国技館とカナダでの試合でタイトルを守ったシンの3度目の防衛戦、1975年6月26日蔵前国技館の試合で開始前、レフェリーにサーベルを預けます。試合は3本勝負、猪木のジャパニーズクラッチフォールド、シンのアルゼンチンバックブリーカーで1対1になった3本目、コブラクローで執拗に喉を狙い得意のブレーンバスターでフォールを狙います。しかし不用意にヘッドロックにいったところを猪木の会心のバックドロップを食らい、とどめにもう一度バックドロップを食らってフォール負け。ファンの中ではこの試合を猪木対シンのベストバウトにあげる人が多い素晴らしい試合になりました。

タイガージェットシンよ永遠に

この後も猪木との抗争もしばらく続き、その後全日本のリング上がったり新日本に戻ってみたりするのですが、日本のメジャー団体の新しいファンはシリアスで激しい技の攻防の試合展開を好み、体力の衰えたシンのギミック色の強い試合はウケずリングに上がる事も減っていきます。
1992年以降はインディーズ団体で活躍の場を得て相変わらずの暴れっぷりを見せますが、お約束的な扱いのシンを見るとNWF戦の頃のまさに狂った虎のような凄みを懐かしく思うのであります。

※シンは現在東日本大震災の復興支援のためリストバンドを作り、その売り上げを寄付する活動を行っている。

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