「解体作業事始め」現場に臨む前の心構えを知る。

「解体作業事始め」現場に臨む前の心構えを知る。

本稿は、今後国内需要が伸びると推測するあらゆる建造物の解体業務に従事する場合に解体現場での作業に必要となる基礎知識をマニュアルとして提供することを目的に、その前段としての心構えを広く伝えることを主眼としています。(協力:タカセ解体社代表 髙瀬浩氏)


「解体業-解体作業」事始め

本稿は、今後国内需要が伸びると推測するあらゆる建造物の解体業務に従事する場合に解体現場での作業に必要となる基礎知識をマニュアルとして提供することを目的に、その前段としての心構えを広く伝えることを主眼としています。

協力:タカセ解体社代表 髙瀬浩氏(2019年6月13日取材)
東京中野区、木造一軒家(築15年)2階部分解体現場にて

注)
本稿において取材させていただいた解体現場は「木造住宅の改修に伴う内装解体作業」ですが、これは解体業界全体から見たらほんの一部の工程でしかありません。
本稿につきましては、あくまでも「解体作業」に向かう際の心構えを記したものとしてご理解くださいませ。

解体業の心構え

「解体」と聞けば、一般的には上腕二頭筋ムキムキの屈強な大人がハンマーや大槌で木造の家屋をぶっ壊していくイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。

当然ながらそのイメージは間違いで、一口に解体と言っても現場の特徴は千差万別。
しかしながらここでは解体現場ごとの特徴でなく、解体業が建築工程のどこに位置するかを説明しましょう。

一般的には「解体=壊す」、解体業とは現場を壊して平たくして終わりというイメージでしょう。しかしながら実際は、建築現場における全工程のスタートが「解体」。つまり、そこに建っているものを一度壊して新たに造る工程のトップバッターといえます。
※現場によっては「足場作り」を行ってから解体

そもそも現代の日本の土地事情からしても、壊して平地にして終わることはありえなくリフォームなどの建て替え、別用途への建て直しを行う際、最初に発生する工程が解体。従って「解体が終わると大工」といった具合に、建築現場の全工程における最初の役割が解体というわけです。

ということは「解体の遅れは全ての後工程に影響する」「工程中の周辺環境への配慮、周辺住民からの評判は解体で決まる」ということになります。

現場で必要な技術、道具の使い方といった話以前に「スケジュール通りに行う」「掃除や挨拶などの基本的な動作」といった心構えがなければ、解体の現場は務まらないということを認識するべきでしょう。

また現場によっては外壁や大工など別業者と同じ現場で仕事をすることになります。また後述のゴミ処分などは確実に連携を要することであり、当然のことながら現場での気配り心配りが求められるのです。

そして現場では安全第一。ヘルメット着用はもちろん、解体の最中には釘や棘なども出てくる点、さらには現場の熱や埃といった環境対策は当然に怠ってはなりません。

解体現場を知る

家屋、ビル、マンションの一室と現場は様々。

現場の状況によって解体工数の見積りが変わります。加えて20人/日と見積もられた現場だからといっても「4人×5日」は無理で「2人×10日」でなければならない現場という認識など。人数をかけて短期間で行う場合、現場には十分な作業スペースが確保されていなければなりません。

解体作業に従事するうえでは、壊す作業以外に「いかに解体現場を知るか」が大切です。

工数を見積もってスケジュール通りに現場をこなす観点以外に、例えばマンション共有部を使う現場であれば周辺への心配り以外に共有部の養生がきちんと施せること。一軒家の解体では足場作りから担当する現場など、壊すことは解体現場における作業の一つに過ぎません。自分たちが壊すことに集中出来る現場を作るために解体現場を知ることが大事なのです。

壊す作業部分はある程度の経験を積めば作業効率に大差はなくなりますが、壊すための現場作りと現場進行は、同じ現場経験でも心構えや意識で大きく差が開くと心得ましょう。

解体現場の特徴を認識するうえでは

-ゴミ集積と解体作業スペースが確保しやすいか
-ゴミ収集車までの導線がスムースか

この認識を間違えると作業効率が全く変わってしまいます。
解体現場の一日の作業においてゴミの処理に要する時間は半分といっても過言ではないのです。

解体現場に入る

解体現場に解体後の建築図面があるなら作業場の完成形をイメージすることが出来ます。

どこを壊してどこを残すのか。解体前と建築後の電気の配線や水周りの配管の位置。これらの情報をもとに、現場責任者の指示で解体作業の段取りを決めていきます。

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