「Open Smart UR」のスタートアップモデル住戸の内覧会が開催
2019年6月某日、独立行政法人都市再生機構（「UR」）は、東洋大学情報連携学部（以下「INAD」）との技術協力を生かし、設計・施工した「Open Smart UR」のスタートアップモデル住戸をメディア向けに公開しました。
”HaaS”という新たな発想のもと、IoTやAI等の情報技術を取り入れた住居を提案し、今回様々な年齢層を対象にしたモデル住戸で第一歩を踏み出しました。
外観
公開されたのは、東京・赤羽にある「旧赤羽台団地」の物件。昭和30年代に全国展開されたスターハウスをモデル住戸として採用。中心に階段室が据えらえ、3つの住戸を放射状に配置しています。
間取りは1LDKで、夫婦での2人暮らしを想定しています。室内は大きなリビングルームに寝室、キッチン、バス機能などが配され、スッキリとした印象。センサーの役目を果たすカメラが設置され、サーモグラフィなどで住民の健康状態を把握します。
また、Open Smart URが提供するAPIと連動可能なサービスはそのまま住民の快適な生活へと直結。AIスピーカーとの連携はもちろん、ケータリングなども簡単操作で発注ができます。
今後、想定される多様な居住者層に対応した住居で、自宅で働くテレワークなどにも対応しています。
住居の説明を担当した東洋大の坂村機構長は「2020年には、プログラミング教育が小学校で必修化されます。Open Smart URはその世代が活躍しはじめる2030年をにらみを作っている」とコメントしています。未来へ向けて、ITと生身の人間の融和に期待が持てそうです。
スターハウスならではの住戸も改修し公開
また、今回の公開に合わせて同施設内の別部屋も改修されています。和室の障子や昔懐かしい台所が再現され、古き良き昭和の時代を演出しています。
家具もちゃぶ台や扇風機、当時調理で一般的に使用されていたメーカーの製品が設置されるなど、こだわりを感じる徹底ぶり。
取材で訪れた記者の中には、おそらく20代前半と思われる方もおり、初めてリアルに体感する”ザ・昭和”の世界観に興味津々。案内担当の方に対して、当時の暮らしぶりを矢継ぎ早に質問するなど、高揚されていたのが印象的でした。
今思えば何かと不便だったあの頃ですが、ノスタルジックな雰囲気は今の若い世代をも虜にするのだ、そう思うとどこか誇らしい気持ちにさせられました。
9月下旬までは民間企業への公開ですが、10月中旬以降は一般への公開が予定されています。その頃はすっかり秋の行楽シーズンなので、スターハウスへのお出掛けがオススメです。
Open Smart UR | ＵＲ都市機構
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