令和と『万葉集』と浦ちゃんと。

令和と『万葉集』と浦ちゃんと。

日本は5月に入り令和元年となりました。令和の語源は日本最古の歌謡集『万葉集』。ということで、今回は万葉集にも登場し現在の私たちの誰もが知っている(であろう)伝説について。


日本は5月に入り令和元年となりました。令和の語源は日本最古の歌謡集『万葉集』。
ということで、今回は万葉集にも登場し現在の私たちの誰もが知っている(であろう)伝説について。

KDDI株式会社が提供するau(携帯電話ですね)のCMでお馴染みの浦ちゃんこと浦島太郎。乙姫こと乙ちゃんに恋する浦ちゃんを応援したくなる人も多いかもしれません。

この浦島太郎を主人公とする浦島伝説はウィキペディアにも解説があり、そちらを引用すると

という内容です。

この物語は気が付けば皆知っている・・・そんなお話でもありますが、この話が民間に定着したのは中世というか室町時代以降、『御伽草子』がきっかけと思われます。

定着は良いとして、ではそもそもこの伝説って最初に記されたのは何という書物でいつ頃?などと聞かれると案外「あれ?どこ?いつ?」と返事に困る可能性が大きかったりします。

実は「浦島太郎」という名前は中世に定着したお話に登場した名称でして、それ以前の文献では「浦島子」として登場しております。そう、太郎ではないのです。

浦島子の伝説

浦島子の伝説が出てくる古文献は特に3つ。

『日本書記』(養老4年(720年))と『丹波国風土記』(8世紀中には成立)、そして『万葉集』(7世紀後半から8世紀後半には成立)です。

いずれも8世紀あたりということですから、浦島伝説は相当古くから日本に存在する物語だということです。そして、この3つはそれぞれチョイチョイ内容が異なります。

例えば亀。『日本書紀』では亀が女性に変身し、浦島子さんはこの女性を妻にして蓬莱山に。『丹波国風土記』だと亀を釣り上げたところ美しい女性(亀ヒメ)になり、その亀ヒメさんが浦島子を海中の蓬莱山に連れていきます。ともに竜宮ではなく蓬莱山。さらにいうと万葉集バージョンでは亀は登場しません。海神の娘と出会い、常世(とこよ)に行きます。ここでも竜宮ではないけれども、ポイントは「常世」。これは日本古来の「あの世」を意味する言葉で「何も変わらない世界」というような意味です。ちなみに、亀の恩返しと竜宮城という流れは『御伽草子』あたりからです。

と言う感じで、3つの文献に記される内容の大筋は同じでもチョイチョイ内容は異なりますが、ザザっと自分が持っている本を利用して紹介します。

【日本書記の場合】

「雄略紀」の雄略天皇22年(478年)秋7月の条。

【丹波国風土記の場合】

「筒川嶼子」「水江浦嶼子」。

【万葉集の場合】

巻九 「詠水江浦嶋子一首」(高橋虫麻呂 作)。

細かい解説をしていくと常世(日本古来の他界観)とは何か?という話題にまで広がってしまうので、今回は触れないでおきます。しかしです。とにかく、令和の語源になった逸話は『万葉集』巻五の「梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序)」で、この歌たちが書かれたのは天平2年(730年)ですから、『日本書記』を信じるなら令和より昔から浦ちゃんは存在することになります。

『万葉集』の時代から令和の現代まで。実は私たちはず~っと、浦ちゃんという存在を通して古代に接していたのです。国の歴史の長さを元号とテレビCMから感じ取れる、それが日本です。

最後に。『丹波国風土記』には浦島子は「容姿秀美しく(かたちうるはしく)」=イケメンと書かれておりますので、auの浦ちゃんのカッコよさは、あれで正しいと言えます。うん。単なるコネタです♪

関連する投稿


え、徳川綱吉が名君に?角川まんが『日本の歴史』最新研究でまさかのアップデート!

え、徳川綱吉が名君に?角川まんが『日本の歴史』最新研究でまさかのアップデート!

「学習まんがと言えばこれだよね!」と親世代も知る角川まんが学習シリーズ『日本の歴史』が、刊行10周年で累計1000万部を突破。この節目に、なんと全15巻の内容を最新の研究に合わせて大改訂したというから驚きだ。東大の先生たちも加わったこの「アップデート」、あの「生類憐みの令」の評価まで変わっているらしい。自分の子どもや孫に教える前に、親父たちも要チェックだぞ!


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


「ひとりでできるもん!」の主人公で3代目まいちゃんの『伊倉愛美』現在は?!

「ひとりでできるもん!」の主人公で3代目まいちゃんの『伊倉愛美』現在は?!

2000年4月から『ひとりでできるもん!』に主人公・今田まい(3代目まいちゃん)役としてレギュラー出演した伊倉愛美さん。現在は結婚されお母さんに・・・。


中学3年生でモデルデビューした「ワンギャル」第4期生でモデルの『 竹下玲奈』!!

中学3年生でモデルデビューした「ワンギャル」第4期生でモデルの『 竹下玲奈』!!

鹿児島県奄美大島で生まれ育った竹下玲奈さん、15歳当時の中学3年生時にスカウトを受け、1997年に雑誌『プチセブン』誌上でモデル業を開始しワンギャルとしても活躍されていました。


ヤクザ映画・Ⅴシネマではお馴染みの強面俳優『浜田大介』!!

ヤクザ映画・Ⅴシネマではお馴染みの強面俳優『浜田大介』!!

1992年10月3日公開された映画「天国の大罪」でデビューした浜田大介さん。強面の顔からヤクザ映画やⅤシネマではお馴染みになっている浜田大介をまとめてみました。


最新の投稿


昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

2026年5月5日、グランドプリンスホテル広島にて「昭和100年」を記念したスペシャルイベントが開催される。広島発の4人組ボーカルグループ「TEPPAN」による昭和歌謡ライブに加え、夜空を彩る打ち上げ花火も予定。ライブ観覧は無料。さらにホテル上層階のレストランではCD付きの特別ディナープランも登場する。


樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

「ひや・きおーがん」のフレーズで親しまれる樋屋製薬の社内倉庫から、長らく歌唱者不明だった過去のCMソング音源が発見された。調査の結果、昭和を代表するコーラスグループ「デューク・エイセス」による歌唱と判明。当時のクリアな歌声を再現した「高音質版」が公開され、昭和歌謡ファンを中心に大きな話題を呼んでいる。


福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

1976年の創業から50周年を迎えた福岡県直方市の「直方がんだ びっくり市」にて、2026年4月17日から19日までアニバーサリーイベント「半世紀祭」が開催された。銘柄牛が50%OFFになる「肉袋」や名物セールの復活、地元ヒーローの参戦など、半世紀の感謝を込めた熱気あふれる3日間の模様を振り返る。


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。