高橋留美子
神としか言いようがない、そんな人っていますよね。高橋留美子、彼女もその一人かもしれません。何でも高橋留美子が描くラムちゃんやかごめなどのヒロインのスタイルは、ご自身をモデルとしているのだそうです。神決定!

高橋留美子
人気漫画家としての揺るぎない地位を確立している高橋留美子。キャリアは既に40年を超えています。そんな高橋留美子が定期連載した作品は全部で6作。意外と少ない。それも納得なのは全てが人気作なため連載期間が長いからなんですね。また、その6作品は全てアニメ化されているというからスゴイです。
では、その6作、順にご紹介しましょう。
うる星やつら
1978年、投稿作「勝手なやつら」が第2回小学館新人コミック大賞少年部門佳作を受賞したことで、その年「うる星やつら」の連載がスタートします。
もういきなり傑作をモノにしてしまうんですからね。スゴイです。

うる星やつら
高橋留美子の連載作品は全て改めて説明をする必要がない認知度の高いものばかり。マニアックなファンも多いので尚更説明の必要はないと言えるでしょう。
が、あえて書き記しておくと、「うる星やつら」が少年サンデーに連載されたのは1978年39号~1987年8号 。なのですが、連載当初は高橋留美子がまだ大学生であったことから週刊連載ではなく、毎週連載されるようになったのは1980年の第23話「トラブルは舞い降りた!!」からです。
そしてアニメは1981年10月14日~1986年3月19日まで全195回(全218話 + スペシャル)、フジテレビ系列で放送されました。
劇場用映画として、「うる星やつら オンリー・ユー」「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」「うる星やつら3 リメンバー・マイ・ラブ」「うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー」「うる星やつら 完結篇(原作 - 最終章「ボーイ・ミーツ・ガール」)」「うる星やつら いつだってマイ・ダーリン」の6作品が公開されています。
めぞん一刻
「うる星やつら」の主人公・諸星あたるが女たらしのスケベな少年だったのに対し、正反対の純情で奥手の青年を主人公とし、これまた大ヒットしたのが定期連載作品の2作目「めぞん一刻」。
「ビッグコミックスピリッツ」に1980年11月創刊号から1987年19号まで掲載されました。

めぞん一刻
一刻館という名の古い木造アパートに住む五代裕作と、そこの管理人にして未亡人である音無響子を中心としたラブストーリー。全国の内気な男たちはこの主人公にシンパシーを憶えたことでしょう。物語は一刻館に住む癖の強い他の住人達を巻き込み群像劇となっていきます。
高橋留美子がスゴイのは大学を卒業したとはいえ、というか卒業と同時に「うる星やつら」と「めぞん一刻」を並行して2本同時連載していることです。
で、アニメの方も好調で、1986年3月26日~1988年3月2日までフジテレビ系列で全96話放映されました。
残念なことにアニメでは自主規制により性に関する表現がカットされたり変更されたりしています。そして変更と言えばヒロイン音無響子の性格設定も違っており、漫画にあった焼きもちやきの一面などが無くなっているんです。そこが魅力だったのにィ~という気がしますがね。
らんま1/2
1987年は、冬に「うる星やつら」を、春には「めぞん一刻」を相次いで終了し、夏からは「らんま1/2」の連載が始まります。
水を被ると女になってしまう格闘家の少年という奇妙な設定の「らんま1/2」。しかもこの少年には親同士が決めた許婚がいるという。よくもまぁこんな設定を考え付いたものですね。

らんま1/2
「らんま1/2」は、少年サンデーに1987年36号~1996年12号まで掲載されていました。高橋留美子はプレッシャーを感じないんですかね?「うる星やつら」の次回作ですからねぇ、普通は相当なものでしょう、プレッシャー。
結果「らんま1/2」は大ヒットします。単行本の発行部数は累計で約5300万部と言われていますからね。凄いです。で、アニメの方は1989年4月15日~9月16日まで、以降は「らんま1/2 熱闘編」として1992年9月25日まで放送されました。
格闘シーンが多いとはいえ、基本的にはギャグマンガ。しかし、後半になるとシリアスな場面が増えるんですよねぇ。このあたり、次作に繋がっていきます。
1ポンドの福音
減量の苦手なボクサーと修道女の恋愛を描いたスポーツ・ラブコメ「1ポンドの福音」は、ヤングサンデーに1987年から2007年の間、不定期に連載されていました。「らんま1/2」の合間を縫っての掲載ですから、さぞかし大変だったことでしょう。

1ポンドの福音
不定期連載だっただけに「1ポンドの福音」は高橋作品の中では認知後は低いのではないかと思います。が、そこはやはり高橋留美子。根強いファンが付いてるんですよね。アニメにもなりましたし、ドラマにもなっています。
アニメは1988年にOAVとして商品化されています。あ、OAVとは何か?といいますと、オリジナル・アニメーション・ビデオのことです。テレビで放映されるのではなく、主にレンタル用として商品化されます。
因みにテレビドラマ化は2008年1月で、主演はKAT-TUNの亀梨和也が務めています。
犬夜叉
連載期間、実に11年7か月。小学館漫画賞受賞作品でもある「犬夜叉」。掲載開始は1996年50号から(2008年29号まで)で、この作品もまた前作が終わってすぐに、「1ポンドの福音」とかぶりながらといった過酷な状況下での作品です。

犬夜叉
戦国時代にタイムスリップした少女と、半妖の少年を中心とした伝奇作品「犬夜叉」。半妖。半分妖怪という意味ですが、現在では様々なところで耳にするようになっていますが、そもそもは「犬夜叉」で高橋留美子が考案した造語なんです。功績でかいです。
そんな「犬夜叉」ですが、高橋留美子は以前から伝奇ものに興味があったらしく本作でそれが実現したわけですが、その為に内容がシリアス。高橋作品の特徴でもあるギャグの要素があまりありません。
アニメは2000年10月16日から2004年9月13日まで4年間放送された後、2009年10月3日から2010年3月29日に完結編として続きが放映されました。
完結編が始まるまで4年のブランクがあるのは、アニメが原作に追い付いてしまい新たなエピソードを創れなくなってしまったためです(アニメオリジナルエピソードもありますが、それも限界ということですね)。なので、完結編は原作が完結した後に制作されたというわけです。
境界のRINNE
「犬夜叉」がシリアスな要素が強い作品だったためか、その反動なのか、続いて制作された「境界のRINNE」は原点回帰の会心のギャグ・コメディ漫画となりました。

境界のRINNE
掲載期間は2009年21・22合併号~2018年3・4合併号まで、これまた長期連載ですね。少年サンデーは高橋留美子で持っているといっても言い過ぎではないような気がします。
アニメも好調で、NHK Eテレで第1シリーズが2015年4月4日より全25話放送されました。
第2シリーズは2016年4月9日より全25話。第3シリーズが2017年4月8日より全25話放映されています。
さて、現時点では本作が定期連載作品としては最新と言うことになりますが、まだまだこれからも極上のラブコメ作品を届けてくれることでしょう。