特命担当Rのダラダラプレイ日記-第十回-

特命担当Rのダラダラプレイ日記-第十回-

前回からの続きです。劇場版 Fate/stay night Heaven's FeelⅡ.lost butterflyについての考察が・・・またまた脱線しまくりの第十回。ネタバレ注意です!桜のコスプレを見て楽しんでたら、Rさんとの話がだんだんとどうでもよくなってきてしまい・・・前回何話したか、ちゃんと復習しておかないと、また浅いとか言われてしまう・・・


命担当Rのダラダラプレイ日記-第十回-

前回のおさらいはコチラ↓

特命担当Rのダラダラプレイ日記-第九回-

ミド編:

「前回からの続きですね!『選ばれなかった者』というのは、だいたい理解できました。特殊な能力があるわけでもなく、特別な使命や運命に導かれるわけでもない。多くの人に頼られたり特別必要とされるわけでもない。いわゆる凡人、普通の人ってことですよね?」



R:

「まあ、簡潔にまとめるとそうかもな」



ミド編:

「それで次の『選べなかった人生』ですよね。もうだいたい予想はついてますよ」



R:

「そうか、理解力が高くて助かる」



ミド編:

「・・・絶対バカにされてる・・・」



R:

「じゃあ、お前の想定している『選べなかった人生』とやらを説明してくれ」



ミド編:

「いいですよ! 100点満点の説明してみせますから!」



ミド編:

ヨナ&ミシェル → ニュータイプになりたかったけど、なれなかった。ゾルタン → フルフロンタルのようなリーダーになりたかったけど、なれなかった。桜 → 遠坂家で家族仲良く暮らしたかったけど、気持ち悪い蟲爺さんの家に養子に出された。どうですか!?シンプルイズベスト!とても分かりやすいでしょう!?」



R:

「うーん・・・点数をつけにくいまとめ方だな・・・」



ミド編:

「でも、どれも同じ様なイメージになりませんか? 自分で選択できなかった部分が多いとい言う意味では」



R:

「俺が思うところの、『選べなかった』というのは少し違う。ガンダムNTのミシェルやヨナ、ゾルタン。そしてFate/Heaven's Feelの桜は、生まれながらにとても過酷な境遇だったと思う。ある種の重い運命は背負いつつも、その運命に立ち向かえず、『それを乗り越えることが出来なかった』からだ。これまでの主人公は、皆、運命を乗り越えることで特別扱いされ、ハッピーエンドに繋がる物語だった。どういう形で始まったにせよ、最終的には自分の『運命を乗り越えるということを選択できた』者たちだ。それによって、視聴者に夢や希望を与えた。今回の二つの作品の主人公たちは、『運命は乗り越えられるかも』という選択すら与えられなくて、結果、自分で『選べなかった人生』となった」

ミド編:

「それは、運命に立ち向かわず流されたり、逃げるような生き方をしていたせいで、良い結果が出せなかったからですか? 人生の敗者みたいなものですか?」



R:

「お!? ちょっと良い質問だw 少しは賢くなったかw」



ミド編:

「大きなお世話ですよw」



R:

「ひとつ付け加えるなら、『自分が頑張れば乗り越えられる』という考え方を最初から与えられていないということ」



R:

「世の中、逃げることや敗者という定義が曖昧で、それを悪くとらえる(マイナスにとらえる)傾向がある。お前の言う、敗者を認めるなら、必ず勝者がいるよな? これは表裏一体だからだ」



ミド編:

「はい、もちろんです」



R:

「二つの作品は、なぜ、敗者(『選べなかった人生』)になったかを表現している。これまでの主人公は特別な者が成長するにつれ、周囲を助けたり導いたりした存在だった。所謂勝者だ。でも今回は違う。そんなリーダー的な存在にはなれない凡人タイプで、周囲に迷惑もかけたりしている。どちらかというと救われる側の人間かもしれない。ガンダムNTでは、そんな『選ばれない者たち(ヨナやミシェル)』が、NTとして『選ばれし者リタ』を助けよう、そして贖罪しようとする物語。Heaven's Feelでは、運命から流されたり逃げたりしつつ、無機質に生きて『選ばれない桜』が、自分の運命に抗うが、結局、翻弄されてしまうことで、愛する者や『選ばれし者たち(士郎や凛)』を傷づけてしまう物語。どちらも『選べなかった人生』の先の物語だ。良い結果を出せなかった敗者が、良い結果を出している勝者と切り離されているわけではなく、互いに深く影響し合っているということを表現している作品だと思う。主観的な良い悪いという価値観に捉われていない。偶然にも」



ミド編:

「一気に深く難しくなりました・・・」



R:

「そうか」



R:

「じゃあ簡単にまとめよう。世の中、人は様々なことを背負い、運命に導かれて生きているが、自ら運命に立ち向かい、乗り越えようと挑戦する人よりも、上手くいかないことの方が多く、運命を乗り越えることを諦めたり、妥協して生きている人の方が多い。それは良い悪いで簡単に割り切れるものじゃないが、周囲の基準や価値観に合わせて苦しんでしまう。そういう人たちの葛藤や後悔、それらを内包した主人公の弱さや心の暗部のようなものに自分たちを重ねて共感できたんだろう」



ミド編:

「とてもよく分かります!世の中の人の多くは、自分は特別だ、自分の人生は素晴らしくなると思い努力しながらも、どこかで『選ばれし者』ではないことに気づき、自分で『選んだ結果の人生』だという自信も持てませんから。僕も嫌なことからすぐに逃げたり、誘惑に負けてしまう弱い人間です。だから、桜のことはすごく理解できるような気がしました。慎二も大好きです!でも、僕は運命を乗り越える『選ばれし者』士郎を目指します!!!」

R:

「・・・そうか。頑張れ(テキトー)。最後になるけどもうひとつ、二つの作品には似たような複線というか、テーマ性がある気がする。ガンダムNTではよく鳥の描写が出てくる。伝承や宗教では、鳥は神格化されたり神との繋がりが多い。リタは「生まれ変わったら鳥になりたい」と言い、死を超越した鳥、不死鳥の名を冠したガンダムフェネクスが登場するし、

実際、リタはフェネクスと一体化した意識だけの存在だ。Heaven's FeelⅡには、lost butterflyというタイトルがついているけど、世界各地には蝶が人の死や霊に関連する伝承や観念が見られる。キリスト教では蝶は復活の象徴とされ、ギリシャでは蝶は魂や不死の象徴とされるし、聖杯を求める連中の願望も不死の域だ。これも偶然かもしれないが、死生観もひとつのテーマかもな」



ミド編:

「やばい・・・鳥肌が立ってきました、鳥の話だけに・・・」



R:

「・・・・」



ミド編:

「二人の監督は、裏で何か示し合わせたみたいに偶然が重なっていたり、互いにリンクしていますね」



R:

「ガンダムNTの話も含めたから、ちょっとボリュームが膨らんでしまったな。Heaven's Feelだけを考察するなら、対比による表現が秀逸だった。この作品には、醜い部分と美しい部分が多く描かれていて、醜さと美しさは、対比させるからこそ際立つけど、本来は表裏一体だからな。作画の色使いや静と動のような表現方法も対比させることで、上手く際立たせてると思う。素晴らしい手法だ」



ミド編:

「そんなに深く見る余裕がなかったです。もう一回見に行かないと・・・」



R:

「因みに、ガンダムNTの主人公ヨナという名前は、ヘブライ語で鳩の意味があり、Heaven's FeelⅡ.lost butterflyの蝶は復活の象徴でありながらも、幼虫は醜い芋虫であり、害虫扱いされている」



ミド編:

「えええええ、まだそんなに奥深い設定があるんですか・・・・?もう頭がパンクしそうです・・・」



R:

「まあ、もう十分長くなったし終わろう。これでも見て、疲れを吹き飛ばせ(誘惑に負けず頑張れ)」

https://twitter.com/moe_five

https://twitter.com/moe_five

ミド編:

「あああ、愛しの桜!!! 次の給与で写真集買おうっと!!」



R:

「おい慎二・・・」



ミド編:

「はい!!!」





ミド編:

普段はパワプレーばかりのRさんが、こんなに物知りだとは思いませんでしたが、こういう考察でもパワープレーな進め方なので疲れました・・・ということで、引き続き僕と一緒にRさんをアシストしてくれる、心優しいFGOゲーマー募集します!&記事掲載したいコスプレイヤーさんも大募集中です!(まずはFGOからで)

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