ボンナイフ?
カッターナイフが普及するまでは、昭和の小学生の筆箱には必ず入っている文房具の1つでした。
プラスチック製のサヤ?ケース?にカミソリみたいな薄い刃が二つ折りで収納されている、いわゆるカミソリナイフの事で、凄くよく切れてコンパクトなので場所も取らない優れものでした。
値段も安く文房具屋で30円くらいだったと思います。
先生お勧め?
現在では考えられ無いと思いますが、1970年代中頃までは、これで鉛筆を削る練習をする様に学校の先生が勧めていました。
鉛筆削りやシャーペンが普及している現在では、子供にナイフを持つ様に指導する学校自体も無いと思いますが、当時は授業の合間だかに鉛筆を削る時間が設けられていてクラス全員が鉛筆を削ってる、なんて光景がありました。
実際には自宅に電動鉛筆削り器あったので、そっちを使用していましたが。(だって綺麗に削れるんだもの)

電気えんぴつケズリ 鉛筆削り
肥後守(ひごのかみ)?

永尾駒製作所の肥後守
私が小学校に入学した当初は「ボンナイフ」でしたが、調べてみると、私より先輩世代は「肥後守」という、ボンナイフよりもっと本格的なナイフが小学校で鉛筆を削る用に普及していたそうです。
う~ん、これをほとんどの小学生が持っていたなんて・・・喧嘩にでもなったらチョット怖いですよね。
実際に昭和35年に、ナイフ(肥後守)を持った少年が殺人事件を起こして社会問題になりました。
その事件がキッカケになって子供にナイフを持たせないようにする為に普及したのが「ボンナイフ」と言われています。
当初、二つ折りになる前は、もろカミソリって感じでした。
小学生男子に大ヒット!
ボンナイフが、流行った理由。
それは改造して今のバタフライナイフ様に遊べるからだったと思います。
プラスチックのサヤだかケースの中に入っている金とか緑色の厚紙を抜き取ると、
刃が回転しやすくなり、親指でパチンとサヤを弾くと刃が素早く「カシャッ!」とサヤに収まり、コツはいりますが、上手く弾くと飛び出しナイフのように刃を出す事が出来るからです。
それが当時の小学生男子の間に流行ったものでした。
ボンナイフとミッキーナイフ
ある時、酒の席で鉛筆の話しが出た時に「ボンナイフ」の事を皆に聞いてみました。
後輩世代は当然のように「知らない」との答えでした。
で、当然知ってると思う先輩世代の人に聞いても「知らん!」と言われ驚きました。
私も意地になり「プラスチックのサヤだかケースに入っていて二つ折りになるナイフで・・・」説明すると、
あ~「ミッキーナイフやろ!」と言われました。(先輩は関西出身)
ミッキーナイフ?・・・
そう、よくよく聞いてみたら関西では「ミッキーナイフ」と呼ばれていたそうです。
調べてみたら関東では「ボンナイフ」、関西では「ミッキーナイフ」で作ってるメーカーも違い呼び名も違っていました。(知らなかった!)
ミッキーナイフ
ミッキーナイフが気になり調べてみると、ボンナイフとミッキーナイフにも微妙に違いがあり、まずプラスチックのサヤだかケースの形が微妙に違い、ボンナイフには『BON』、ミッキーナイフには『Micky』と刻まれています。
更にミッキーナイフには柄が何種類か有りボンナイフにはブタや亀など動物が描かれています。
また残念なことに現在ボンナイフは製造・販売されていないそうですが、ミッキーナイフは大阪の(株)坪米製作所という所で現在も製造が続けられているそうです。
関東では先ず見かける事がありませんが、関西だったら文房具屋さんよっては置いているかもしれませんしネットで調べたら、まだネット販売で手に入れられる事が分かりました。
株式会社坪米製作所 | 会員企業 | 大阪文具工業連盟
ディズニーが訴訟

もう1つ分かった事は、ミッキーナイフを製造している(株)坪米製作所さん一時期はに商標登録されていたという事なんですが、平成17年(2005年)にディズニーから商標法50条に基づく不使用取消審判を請求されて、(株)坪米製作所さんが登録を取り消したそうです。
つまり「ボンナイフ」も「ミッキーナイフ」と同じで、商品名が、流通した地域や場所で一般名称のように呼ばれていたと思って間違いないと思います。
最後に・・・
いかがだったでしょうか?
また懐かしい物などあれば紹介したいと思います。
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