ゾンビ映画というスタイルを完成させたジョージ・A・ロメロ監督。代表作でもあるゾンビ三部作がこれだ!

ゾンビ映画というスタイルを完成させたジョージ・A・ロメロ監督。代表作でもあるゾンビ三部作がこれだ!

ゾンビが出てくる映画は古くからあったのですが、それまでのゾンビは人を襲ったりはしていないんです。ジョージ・A・ロメロ監督が全てを変えてしまいました。人を襲い、食らう。そんなゾンビ映画を確立したジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ三部作です。


ジョージ・A・ロメロ

キング・オブ・ゾンビです。ゾンビ映画の王様なんです。ジョージ・A・ロメロ監督は。
と言っても、今や無数にあるゾンビ映画の生みの親というわけではありません。ジョージ・A・ロメロが撮影する前からゾンビが出てくる映画はありましたし、ゾンビ映画しか撮っていないというわけでもありません。

本名:George Andrew Romero
生年月日:1940年2月4日
没年月日:2017年7月16日(77歳没)
出生地:ニューヨーク
国籍:アメリカ合衆国
職業:映画監督

ジョージ・A・ロメロ

現在では様々なタイプのゾンビが存在しますが、ジョージ・A・ロメロは、それらの基本となるゾンビを完成させた監督なんです。つまり、ゾンビは人を襲う。

ゾンビとジョージ・A・ロメロ

今となっては意外な感じがしますが、そもそもゾンビとは人を襲ったりはしなかったんです。ゾンビは、人の言いなりに動く従順な生物(いや、死物ですかね)で、悪の手下、奴隷と言った感じで描かれていました。

最初のゾンビ映画は意外に古く、1932年の「恐怖城」と言われています。ここでのゾンビはおとなしいです。人を襲ったりしません。人肉など食べません。ゾンビが「生ける死体」として人を襲い出すのは、1968年のジョージ・A・ロメロの映画「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」からですね。

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

製作費、僅か114,000ドル。チープといえばチープですが、この少ない製作費で作られた映画は、後にニューヨーク近代美術館に所蔵され、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録されることになります。
それが、ゾンビ映画の記念碑的作品「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」で、1968年10月1日に公開されました。

監督:ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョン・A・ルッソ
原案:ジョージ・A・ロメロ
製作:カール・ハードマン、ラッセル・ストライナー
出演者:デュアン・ジョーンズ、ジュディス・オーディア
撮影:ジョージ・A・ロメロ(クレジット無し)
編集:ジョージ・A・ロメロ(クレジット無し)
公開:1968年10月1日
上映時間:96分

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

ジョージ・A・ロメロが大学卒業後、友人と共に設立した映像製作会社「ラテント・イメージ」で、CMなどの製作や監督を行いつつ、週末などを利用して作り上げた映画が「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」です。
日本で公開はされていませんし、アメリカでも大ヒットというわけではありませんでしたが、熱心なファンが付き、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」はカルト映画として知られるようになりました。

ところで、本作ではゾンビという言葉は使われていないんですよね。ここではリビング・デッドと呼ばれていて、ゾンビという呼称は1978年まで待たなければなりません。

ゾンビ

大ヒットしたわけではない。しかし「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」を観てジョージ・A・ロメロの才能に気付いた男がイタリアに居たんですね。それがイタリアンホラー界の巨匠、ダリオ・アルジェント監督です。

生年月日:1940年9月7日
出生地:イタリアローマ
身長:173cm
職業:映画監督、映画プロデューサー、脚本家

ダリオ・アルジェント

ダリオ・アルジェントと言えば、「サスペリア」や「フェノミナ」などで日本でも熱狂的なファンの多い監督ですが、やはり天才は天才を知るといったところでしょうか。
そのダリオ・アルジェントが共同出資を申し出て制作した映画が「Dawn of the Dead」で、アメリカ以外では題名を「ゾンビ」として公開されました。

監督:ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョージ・A・ロメロ
製作:クラウディオ・アルジェント、アルフレッド・クオモ、リチャード・P・ルービンスタイン
出演者:デビッド・エンゲ、ケン・フォリー、スコット・H・ライニガー、ゲイラン・ロス
音楽:ゴブリン、ダリオ・アルジェント
撮影:マイケル・ゴーニック
編集:ジョージ・A・ロメロ
公開: 1978年9月2日
上映時間:115分

ゾンビ

これでゾンビというものの存在を世界中に知らしめたといえる作品ですね。日本での公開は1979年3月10日でした。カラーと言うこともあり、これぞゾンビ。現在まで続くゾンビ映画の完成形ですね。

ゾンビ

ただまだ製作費がダリオ・アルジェントも出資したとはいえ、150万ドル。少ない!それでも、これは世界中で大ヒットしジョージ・A・ロメロは一躍有名になります。

死霊のえじき

「ゾンビ」から7年後。待ちに待ったゾンビ三部作の第3作目「死霊のえじき」が1985年に公開されました。

監督:ジョージ・A・ロメロ
脚本:ジョージ・A・ロメロ
製作:リチャード・P・ルービンスタイン
製作総指揮:サラ・M・ハッサネン
音楽:ジョン・ハリソン
撮影:マイケル・ゴーニック
編集:パスカル・ブーバ
公開:1985年7月3日
上映時間:102分

死霊のえじき

本作も「ゾンビ」同様にダリオ・アルジェントとの共同制作予定だったそうですが、ドル高のために断念せざるを得なくなっています。いやぁ、ホントに残念です。このために脚本は大幅な変更を余儀なくされているんです。
ダリオ・アルジェントも参加したオリジナル版を観てみたかったですねぇ。

しかし、資金難にも負けず、ジョージ・A・ロメロは素晴らしいゾンビ映画を作り上げました!

ゾンビに襲われる際の撮影には豚の内臓が使われているのですが、それが保管されていた冷蔵庫のスイッチを誰かが切ってしまったため、あるシーンの撮影時には腐ってしまいもの凄い異臭を放っていたのだそうです。出演者は酸素マスクを使って撮影したのだそうですよ。そりゃ迫力が出るわけですね。

ゴリラズ

「死霊のえじき」にはちょっと面白い話があります。
イギリスにゴリラズという覆面バンドがいますが、実は「死霊のえじき」の冒頭で兵士が拡声器で生存者へ呼びかける声がサンプリングされているんです。

このゴリラズ、実はロックバンド・ブラーのデーモン・アルバーンが音楽面を担当しているのですが、さすがですね。「死霊のえじき」のことを知らなくても、なんというか、この切迫した雰囲気が漂ってきます。

ジョージ・A・ロメロはゾンビ映画ばかりを撮っている訳ではありませんが、やはり好きみたいですね。「死霊のえじき」から20年後の2005年に久々のゾンビ映画「ランド・オブ・ザ・デッド」を監督します。

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