HGUCが、無条件で旧キットに勝っているところは、フロントスカートの可動とビームキャノンギミック、後はパーツによる色分けがかなりがんばっているところであろうか。
ビームキャノンを構えたザクⅢ改
しかし、このザクⅢ改におけるパーツ色分けでは、理解不可能な現象も起きている。
ノーマルとは形の違うザクⅢ改のビーム・ライフル
ザクⅢ改のランナーは、ライトグリーン2枚、ダークグリーン2枚、レッド1枚の他に、関節部や指先、バックパックなどを構成するミディアムブルーのランナー2枚、計、4色6枚で構成されているのだが。
こちらは後発になるノーマルのザクⅢ
確かに、指先や肘や膝の関節などは、ミディアムブルーで成型されていること、それ自体はさすがの色分けなのだが、本来のアニメ指定色では、濃いグレーで彩られていたはずのバックパックやライフル、バーニアノズルなどまでもがミディアムブルーで成型されているのだ。
主な相違点は、左肩アーマー、バックパック、リアスカートアーマー
しかも、不思議なことにそれら「本来グレーで塗られているべきパーツ」が全てミディアムブルーのFランナーに集められているのだ。
もちろん、フロントスカートのビームキャノンは健在
「本来、グレーだったはずのビーム・ライフルが、なぜかミディアムブルーで成型されている」と書くと、1stガンダムの各モビル・スーツのHGUCの逆パロディのようにも聞こえるが、ひょっとすると本来は、このFランナーは、最初はグレーで成型するつもりでパーツ配置が設計されたのではないだろうか?
銃剣付きのビーム・ライフルが、印象をガラリと変える
それが(まぁ確実に)コスト的な問題で、本来この商品一つで使える色数が4色で賄わなければならず、グレーとミディアムブルー、どちらかで2色を統一する必要性があって、結果、ミディアムブルーが選択され、残念ながらFランナーがミディアムブルーで一括成型されることになってしまったのではないか。
ダブリンを襲うラカンのザクⅢ!
穿ちすぎかもしれないが、むしろそう思うしかないほどに「これって本来グレーだろ」とツッコむしかないパーツ群が、Fランナーにまとめられている。
スカートのビームキャノンがエゥーゴを襲う!
……というか、むしろ指先や肘、膝関節なども、アニメの色指定を見ている限りでは、ミディアムブルーというわけでは決してなく、素直にグレーで統一した方が「普通にアニメ色指定に似ている」解決法があったような気がするのだが……。
ラカンのグレーのザクⅢと、マシュマーのグリーンのザクⅢ改の両雄並び立ち!
『ガンダムZZ』には、ザクⅢ同様にジムもジムⅢというのが登場するが、どちらもザク、ジムの後継機の決定打とはならず、マイナーな存在に甘んじてしまった。
その「結果」自体がある意味で、『ガンダムZZ』という作品そのものをも象徴しているのかもしれない。
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