デビ―・ブーンとは
デビ―・ブーンは1970年代に大ヒット「You Light Up My Life」を歌ったアメリカの歌手です。
アメリカで著名な歌手であるパット・ブーンの3番目の娘として生まれました。

当初は父親であるパット・ブーンのツアーに同行したり、4人姉妹のグループであるブーン・シスターズでの活動をしていましたが、ソロとして抜擢され、デビュー曲から大ヒットを飛ばすことになります。
ヒット曲をリリースした当時は、あのオリビア・ニュートン・ジョンをも凌ぐ人気がありました。
著名な父 パット・ブーン

パット・ブーンは、大変清楚なイメージがあり、折り目正しい唱法で1950年代から絶大な人気を誇りました。
代表曲に「砂に書いたラブレター」や「四月の恋」などがあります。
この方がデビ―・ブーンのお父さんであり、下で紹介するブーン・シスターズのお父さんでもあります。
ブーン・シスターズ
ブーン・シスターズは、パット・ブーン家の4姉妹がグループとして活動したもので、その中には後にソロデビューするデビー・ブーンも含まれていました。
メンバーは長女のチェリー・ブーン、次女のリンディー・ブーン、三女のデビ―・ブーン、四女のローリー・ブーンで、全員10代から父親のパット・ブーンと一緒に芸能活動をしていました。
残念ながらこのブーン・シスターズはあまり売れませんでしたが、ソロとしてデビューするデビー・ブーンの良い経験になったのではないかと思われます。

ちなみに、グループとしての活動は、デビ―・ブーンのソロデビューの影響もありますが、姉2人も結婚しており、丁度活動が難しくなっていた様子です。
その為、デビ―・ブーンのソロデビューは丁度良かったのかもしれませんね。
デビ―・ブーンのソロ「You Light Up My Life」
ブーン・シスターズが活動中の頃から、アメリカの音楽業界では大物のマイク・カーブがデビ―・ブーンをソロデビューさせたいと考えていました。4姉妹の中で唯一ブロンドの髪で青い瞳のデビ―・ブーンは、絶対に当たると踏んでいたそうです。
そこで、「You Light Up My Life」をデビ―・ブーンに歌わせたところ、瞬く間に大ヒットとなり、10週連続で全米 No.1 という偉大なる結果を残すことになりました。
尚、この曲でデビューしたデビ―・ブーンは、グラミー賞を獲得しました。

見た目も良く、それに負けない歌唱力があったデビ―・ブーンは、日本でも大人気を博し、この曲をリリースした当時は既に日本で人気のあったオリビア・ニュートン・ジョンを凌ぐほどだったといいます。
ただ、この曲の邦題には難点がある様に思いました(笑)
直訳すると「貴方は私の人生を輝かせてくれる」となりますが、それを「恋するデビ―」って・・・
流石にそれはないだろ?って思いました(^^)/ もうちょっと良い邦題があった様に思いますねぇ
作詞・作曲のジョセフ・ブルックス
「You Light Up My Life」を作詞・作曲したジョセフ・ブルックスは、当時アメリカで人気のあった俳優であり、この曲を主題歌とした映画の監督でもありました。

「You Light Up My Life」が主題歌となった映画『マイ・ソング』で第50回アカデミー賞歌曲賞と同年のグラミー賞最優秀楽曲賞を受賞したジョセフ・ブルックスですが、晩年は不遇の身であったといいます。享年73歳でした。
主題歌となった映画『マイ・ソング』
映画『マイ・ソング』は、ジョセフ・ブルックスが音楽・監督・脚本・製作を務めた映画で、その主題歌が「You Light Up My Life」でした。
映画と主題歌が相乗効果を生み、どちらも大ヒットとなりました。

この当時は女性の自立がブームとなっていた様で、ジェーン・フォンダ主演の『ジュリア』、
ジル・クレイバーグ主演の『結婚しない女』などがヒットしていました。
そんな中で製作されたこの『マイ・ソング』も、主演のディディ・コンが歌手になる夢を叶えて行くというサクセスストーリーになっています。
1970年代から女性の自立が意識された映画がヒットしている背景を考えると、女性解放運動と呼ばれるウーマン・リブと重なりますね。まさに時代を先駆けていた映画だったのだと思います。
デビ―・ブーンを聴き直してみて
世界的に大ヒットとなった「You Light Up My Life」ですが、皆様は記憶にありましたか?
その後、ヒット曲に恵まれなかったデビ―・ブーンですが、現在は結婚して4人の子供がおり、音楽活動も続けている様子です。
確かに一発屋ではありましたが、強烈な一発であり、この時代を代表する名曲を残しています。
大変偉大な功績だと思いました。