1994年に発売されたとことん爽やかな森高千里の楽曲『気分爽快』
1994年1月に発売された森高千里の22枚目となるシングル『気分爽快』。
オリコンの週間最高順位で3位、1994年度の年間順位では54位でした。
森高らしい軽快なサウンドと明るい歌詞が印象的な楽曲で、作曲は2016年に惜しくもこの世を去ったL⇔Rの黒沢健一さんが担当していました。
元L⇔Rの女性ミュージシャン嶺川貴子と森高千里が友人である事もあってか、作曲を担当されたのかも知れません。

森高千里『気分爽快』
90年代前半の「ガールズポップ」の代表格でもあった森高千里。発売当時24歳だった森高千里の若さ全開の『気分爽快』は、自分の好きだった人が親友と恋愛に発展した話を直接聞いた主人公の、悲しくも前向きな気持ちを表現しています。一言で言えばタイトル通り爽やかな気分にさせてくれる楽曲でした。
ただ、彼女の可愛さと楽曲の爽快感がよくマッチしていましたが、曲調は明らかに春もしくは夏の楽曲で、1月発売という季節とは少しいズレているなと思った記憶があります笑

短冊形シングルの裏面
収録曲は、『気分爽快』と同曲のオリジナル・カラオケ、「手をたたこう2」の3曲でした。
そういえば短冊形のCDシングルには必ずと言って良いほど、”オリジナル・カラオケ”が入っていましたね!
あまり活用されていたようには思いませんが笑
<PV動画はコチラ>
アサヒ生ビール「Z」のCM曲に起用された『気分爽快』森高千里も出演!
『気分爽快』がアサヒ生ビール「Z」のCMに起用されていたのを覚えている方も多いのではないでしょうか。楽曲同様にこちらも爽やかさ全開のCMとなっていました。
また、同CMには森高千里自身も出演。歌手活動に重きを置いていた彼女の演技を見られる貴重なCMでもありました。
内容のひとつには、森高千里が海上のヨットの上で「おーい!Z冷えてるよぉ」と海で泳ぐ仲間たちを呼ぶというものがありました。
そのシーンを見て「森高、やっぱかわいいZ!!」と思ったものです。
<当時のCMをご紹介!>
ちなみにこの年のアサヒビールの水着キャンペーンガールには藤原紀香が選ばれていて、当時のポスターにはプレミアが付いているそうです。藤原紀香は当時から色気たっぷりでしたね。
藤原紀香のビキニ姿のビールポスター。ミドルエッジの記事で閲覧可能でした!気になる方は下記よりご覧下さい。
夏の風物詩と言っても過言でない!!『水着美女のビールのポスター』何故消えた!? - Middle Edge(ミドルエッジ)
『気分爽快』に関するエピソード

野茂英雄がドジャースで巻き起こした「トルネード旋風」は物凄かったですね!
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『気分爽快』は多くの女性アーティストにカバーされていますが、ドラマ「家なき子」で絶大な人気を獲得した安達祐実によるカバー版もありました。ただ、楽曲発表時にまだ14歳だった安達祐実。その為「ビールで乾杯」部分の歌詞が「コーラで乾杯」に変更されています。
なんとも中学生らしい、ほのぼのとしたエピソードですね!

「同情するならコーラくれ」は流行語になりましたね!
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1994年、森高千里は「顎関節症」で歌手活動を制限していた
森高千里は、80年代後半から本格的に歌手活動を始め、南沙織の楽曲のリメイク「17才」がヒットするなど、女性アーティストとしての地位を確立していきます。
1993年に発売した「渡良瀬橋」や「風に吹かれて」といったバラードも好調な売れ行きを見せ、20代半ばに向けて、着々と森高千里の世界観を構築していきました。

1993年1月発売のシングル「渡良瀬橋」

1993年10月発売の「風に吹かれて」
しかし、1994年に顎関節症の影響で全国ツアーをキャンセルする事態に見舞われます。口の開閉時に、顎関節がカックンといった音がするのが特徴的な顎関節症の治療などで、2年もの間コンサートを休む事になってしまいます。
ただ、ツアーを休んでいる間にも子供番組で「ロックン・オムレツ」を披露したり、凝ったPVを作ったり、チャリティライブに参加したりと自身の活動の幅を広げるよう努めています。そこが自身でドラムやリコーダーを演奏するなど、独自の歌手像を作り上げた森高千里らしい点だったように思います。

1994年1月に発売の「ロックン・オムレツ」
1994年には「夏の日」、「素敵な誕生日/私の大事な人 (シングル・ヴァージョン)」といった楽曲も精力的に発売している森高千里。
筆者はクールな印象を森高千里に感じていますが、一方で意志の強さも感じています。”歌手魂”とでも言うのか、病気に悩まされながらも大変な時期を乗り切った彼女に、当時とても感心した覚えがあります。
いつまで経ってもオバさんにならない森高千里をこれからも応援していきます!