いつまでも子どものままではいられない――『ばいばいストロベリーデイズ』大人への階段はやっぱり切ないものです。

いつまでも子どものままではいられない――『ばいばいストロベリーデイズ』大人への階段はやっぱり切ないものです。

少女から大人への成長は切なさと痛みを伴いますね。けれどもまた違った景色がぱーっと広がる新しい世界はそんなに怖くないもの。『ばいばいストロベリーデイズ』の中に秘められた“ばいばい”はまた再会のしるしでもあるのではないかと思います。


ばいばいストロベリーデイズ

ばいばいストロベリーデイズの作品紹介

吟遊詩人の街

哲(さとる)と琴(こと)は、校時代からの恋人。今は、東京で同棲中の二人。ギタリストとしての哲の夢を大事にしたいから黙って哲をひたすらに追いかけた琴。そんな生活に何も不満はないのだが、昔は素敵に見えた哲のGOING MY WAY(我が道を行く)姿勢を、琴は昔と同じように受け入れず……二人の間にすこしずつ流れ出す食い違いは、哲のアメリカ行きで、一挙に表面化され……。

夢を追いかける男とそれを見守る女の行方ははたして……!?
人の気持ちは思いやるがゆえにすれ違ってしまうもの。
「哲クンのギターを聴くだけでしあわせな気分になれたものね……」と思っていたのが
一緒に暮らすとなると話は別。経済観念やリアルなお金の話になったり問題は山積み。
彼らはひょんなことからお互いの本音を知り、結果的に思いは通い絆を深めます。

ミッドナイトモーション

友人の発案によって、レコード会社の社長令嬢をひっかけてデビューのコネをつくろうと、マコトははミミに接近する。が、逆にマコトはミミがずっと憧れていた辻井の気をひくために、ダシに使われてしまう。そんなきっかけから、ミミはマコトのバンドに出入りするようになる。明るく素直なミミに、どんどんマコトはひかれていくが……そこへ突然辻井が現れる。

ナンパから始まった(?)恋は果たしてどちらに女神は微笑んでくれるのか。
これがまた切ないんですよねぇ……。
マコトは辻井の思いを知り、無邪気に笑む彼女の姿を見て――。
「素顔のほうがステキよ」という彼女に、身を引いて
一花咲かせて、歌う男の姿はかっこいいものです……。

オータムプリンセス

秋を迎え、文化祭の準備で活気あふれる学校。大の仲良しである実紀(みのり)と園美(そのみ)もそれぞれ“おばけ屋敷”と“演劇「シンデレラ」”と場は違えど一生懸命!そこにシンデレラの相手を務める実紀の幼馴染・恭弘(やすひろ)がちょっかいかけてきて……。
女の子の夢と、そのコンプレックス故の悩みを、素直な形で描いた一作。いつか女の子は魔法使いの杖の先で、お姫さまになれる日を夢みているのでしょうか。

演劇部を訪れる度の恭弘と実紀のやりとりに少し淋しげな表情を見せる園美。園美のかわいさを見ながら、“いつかはお姫さまに”という夢物語を見つつ、コンプレックス気味の実紀。3人3様の想いと仲に変化が起こる。園美の恭弘に対する想いを気づいてしまった実紀は、そして気づいた自分の想いを打ち消しつつ、恭弘を園美に譲る決心をし、それを知った園美の行動は…。

まぁ。現実にはないな!というのが私見。(※えっ)
物心ついて最初のうちはどうにかどうにかしてわが物にしたい気持ちが生じてしまうのではないのでしょうか。と穿ってかかる筆者は……このストーリーに涙するのでした。( ノД`)←

ばいばいストロベリーデイズ

比都美(ひとみ)は同性の憧れの幼馴染、杳子(ようこ)ちゃんが好き。
もう一人の腐れ縁の男子高生の学(まなぶ)と共に賑やかな毎日を送っているが、
ある日、比都美の元にラブレターがやってきて……。

比都美はそのラブレターを杳子ちゃんへのラブレターかと思い間違えますが、よく見ると、比都美宛てだと知ると大変驚いて……。
杳子ちゃんに「どうやって断ればいい?」と相談するもの、思いがけない答えが返ってきてしまい。

「杳子ちゃんは比都美が男の子とつきあっても平気なのっ!?杳子ちゃんより好きな人ができてもっ……」
このあたりの下りが個人的に好きです。
友情というより同性愛を含む恋のなせるわざの独占欲。
若いなーなんて思ってしまう。(*´ω`*)

ささやかな幸せの日常はいつまでも続くわけではない。
杳子ちゃんの妊娠によって事態はどんどん変わっていきます。
比都美はその変化をしたたかに受け入れ変わっていく日常を受け入れていく。
10代はなにかと変動の大きいお年頃だったなとふと懐かしみ馳せてしまいたくなるそんな作品です。

ファンの感想

感想

男性でも女性でも成長する、ストーリー仕立てというものは(;゚∀゚)=3ハァハァさせられますねぇ。
(※顔文字…)
とりわけ女の子が切ない痛みを知って成長するのは同じ女性なのだからか、きゅんと胸に迫ります。そして懐かしい。
とくにとりわけ筆者には憧れの同性の方がいましたので、
その方に彼氏ができるとなぜかいらいらいらし、
ジェラシーを感じ切ない思いしてたのはいい思い出。
一体、あれはなんだったのか。(。´・ω・)?

10代の女の子は今思い顧みれば、貴重な日々だったなーと穏やかにくすっと笑えるそんなお話たちが鏤(ちりば)められています。しみじみ。
……年もとるはずですね笑

関連する投稿


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『トラぶるCHASER 第1話 トラブルは空から未来から(PC-9801版)』『3Dテニス(MSX版)』の配信がスタートしました。


『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

ジー・モードより、推理アドベンチャーゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』の世界観を再現したオリジナルグッズが、北海道紋別市のふるさと納税返礼品として提供されます。


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、キン肉マンシリーズのフィギュア『ネメシス』が発売されます。


懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

藤子・F・不二雄による名作の数々を紹介する書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が、8月7日(木)より全国のフェア参加書店にて順次開催されます。


最新の投稿


世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

世界が熱狂!葛飾商店街×『キャプテン翼』コラボ「シーズン2」開催!新エリア&限定メニューで街を駆け抜けろ!

葛飾区商店街連合会は、2025年10月10日より『キャプテン翼』とのコラボイベント「シーズン2」を亀有・金町・柴又エリアで開催。キャラクターをイメージした限定メニューやスタンプラリーを展開し、聖地巡礼と地域活性化を促進します。


キン肉マン愛が英語力に!超人たちの名言・名場面で学ぶ『キン肉マン超人英会話』発売

キン肉マン愛が英語力に!超人たちの名言・名場面で学ぶ『キン肉マン超人英会話』発売

人気アニメ『キン肉マン』の「完璧超人始祖編」の名言・名場面を題材にした英会話学習書『キン肉マン超人英会話』が、2025年11月29日(土)にKADOKAWAより発売されます。超人たちの熱い言葉を通じて、楽しみながら実用的な英語表現をインプットできます。TOEIC満点保持者やプロレスキャスターなど、豪華プロ集団が監修・翻訳を担当した、ファン必携の英語学習本です。


【カウントダウン】あと2日!古舘伊知郎&友近「昭和100年スーパーソングブックショウ」いよいよ開催迫る!豪華ゲスト集結の東京国際フォーラムは「昭和愛」で熱狂へ!

【カウントダウン】あと2日!古舘伊知郎&友近「昭和100年スーパーソングブックショウ」いよいよ開催迫る!豪華ゲスト集結の東京国際フォーラムは「昭和愛」で熱狂へ!

開催直前!TOKYO MX開局30周年記念「昭和100年スーパーソングブックショウ」が10月16日に迫る。古舘伊知郎と友近がMC、豪華ゲストと共に贈る一夜限りの昭和ベストヒットに期待高まる!


ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブを東阪ビルボードで開催!

ギタリスト 鈴木茂が、『鈴木茂「BAND WAGON」発売50周年記念ライブ~Autumn Season~』を11月13日にビルボードライブ大阪、16日にビルボードライブ東京にて開催する。今回は、1975年にリリースされた1stソロアルバム「BAND WAGON」の発売50周年を記念したプレミアム公演となる。


【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎える7名の人気海外アーティストをご紹介します。