下弦の月

みるからして迫力のある闇の描写ですね。(;・`д・́)...ゴクリ...
それではストーリーのあらすじにいきたいと思います。
“ 記憶を失くし、古びた洋館に閉じ込められた“イヴ”。彼女が憶えているのは、ただひとつ。哀しい瞳をした恋人“アダム”のことだけ——。”
下弦の月 作品紹介

下弦の月(下弦の月は下旬に現れる。)
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再婚した家の中で居心地の悪い思いをしている美月(みづき)は、親友に彼氏をとられるという絶望的状況の中で道端で弾いている青年と運命的な出会いをする。蜜月を2週間過ごした後、その内、数日身をくらましたアダムから“僕と行く道を選んでくれるなら一緒に行こう”と電話がかかる。美月ははじかれたようにアダムの告げた待ち合わせ場所へ行くが交通事故に遭う。
一方、話は変わって小学生の蛍も時刻で意識を失っていた。
昏睡中、夢で、柵しかない場所で美しい女性が現われる。
その後目覚めた蛍は、退院後、いなくなった愛猫を探しに廃墟に潜り込む。
そこには記憶を失った美月がいて――。
下弦の月 登場人物
白石蛍

小学5年生の女の子。愛猫のルルを探している時に事故に合い、入院中に不思議な夢の中で美月に出会う。退院後、再び猫を探していたところ、廃墟の洋館で、ルルに似た猫を追うと美月(イヴ)に再会する。
美月
女高生。複雑な家庭環境に育ち、居心地の悪い思いをする中、彼氏が親友と浮気したことで心がぼろぼろになる。そんな中、アダムと出会い恋に落ちる。交通事故に遭ったあと、「アダム」という恋人がいること以外記憶を失い、廃墟の洋館から出られなくなる。蛍以外の人間には姿が見えない。なお蛍たちは記憶を失った美月を「イヴ」と名づけ呼んでいる。
アダム

職業はバンド。それ以外は不詳。
美月と出会い、お互い恋に落ちる。
傷ついた美月を癒すが、それは死んだ恋人に似ているという理由だった。
ある日、いきなり姿をくらます。
モデルはアーティストの吉井 和哉(よしい かずや)のこと。

イケメェェェェン!!!
感想

最初に読んだ感想はただただただストーリーの展開の強烈さにあっぷあっぷと濁流に呑まれるかのように、引き込まれました。強烈すぎて、少しトラウマになったことも。笑
それだけにこの物語の威力はとてつもない威力を放っていました。いや放っています。
数年たった、今読み返して。
やはり描写力に驚くばかり。
綺麗な線の美しさに加えて、美しい人の線はそれだけでも魅了されるというのに、感情のひとつひとつの機微に心を揺る動かされました。
ただただただ頭を真っ白になりたい!っていう人にほんとうにお勧めしたい作品です。
他のファン感想
終わりに…
あの頃はほんとはほんの表面の部分しかストーリーを理解できなかったんだなと。
また再び大人になった今、読み返すと……。
一度目は、“人の思い”は誰かを突き動かすこともある、その希望に胸を打たれ、
二度目は、「ああ、これは“死んでしまった二人の生きた証”だったんだなぁ」とだから散りばめるひとつひとつエピソードの強烈さが今となってわかるようになりました。
本作品はミステリーの皮を被っていますが、人の強烈な“想い”が詰まったそんな物語です。
これは何度も読んでも、また違う視点を読み解いて楽しめる内容だと思います。
眠れぬ夜にどうか、この本をお供に。
ちなみに映画化もされています。
主演は栗山千明さんと成宮寛貴さんとHYDEさん。
こちらも必見。