サラダ記念日とは……

と知っておられる方々もいるのではないでしょうか!?
「この味がいいね」と好きなひとが言ってくれたから今日はサラダ記念日。
そんなかげかえのない日常にときめきをちりばめた文句なしの珠玉のことば。
その舞台裏話を探りたいと思います!
その前に……。
『サラダ記念日』を生み出した、俵万智さんとは……
“大学を卒業すると、公立高校教員として神奈川県立橋本高等学校の国語教師として働きながら発表した『野球ゲーム』で第31回角川短歌賞次席。受賞は米川千嘉子に譲るも、その奔放で斬新な表現が歌壇の話題をさらった。”
昼は先生として教壇に立ち、夜は趣味の短歌に傾注したのでしょうか。
何にせよ、ひとりの時間を持てる女性は素敵ですね!(●˘͈ ᵕ˘͈)♪
サラダ記念日の快挙ぶり!

サラダ記念日
“刊行前から話題となっており、出版されるや280万部のベストセラーとなった。ちなみに初版の発行部数は3000部だった。”
なんと!Σ(゚д゚;) スゲェ!
“新しい現代短歌の先駆けとなり、後に続く若手の歌人たちに影響を与えた。”
「この味いいね」~一歌首は短歌という旧来のイメージの堅苦しさがなく自由奔放でありました!
それに幾重の、ことばのハーモニーが響いています!
“サラダ”ではなく“鳥のからあげ”だった!

“あったことをそのままでは短歌にはならないということで、実際は鳥のから揚げをいつもと違う味付けにしたら『美味しい』と言われたので、『これで今日は記念日だな』と思ったのがきっかけであったということと、爽やかな感じを出すためにメインではなくサイドのものが記念日になるということが表現したかったことや、サラダのSや7月のSが響き合うことや、7月7日では七夕であるので1日前にずらしたことを自身が語っている。”
とあるが、私が知ったのは俵万智さん著『短歌をよむ』であった。
なぜ、“からあげ”ではなく、“サラダ”という嘘をついてまで“サラダ”にしたのか、その理由が味わい深かったので以下、『短歌をよむ』から引用させていただきます。

“ちょっと工夫してカレー味の鳥のからあげを作ってみた。
「へえっ、これイケるね」と言ってもらったことが嬉しかった。
どこにでもあるような話だけれど、私にとっては忘れがたいできごと。
恋は、なんてことないできごとにも、すばらしいときめきを与えてくれる。
なんてことない日を、記念日にしてくれる。「イケるね」の一言で、今日という日も記念日だなあ、と思う。”
『短歌をよむ』俵万智 岩波書店 130頁より
俵さんはああでもないこうでもないと、試行錯誤しながら一週間くらい後にふっと……あの、
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

図書館へ駆け込んで手帳に記して完成に至ったそうです!
やはり、“ほんとう”と“うそ”を入り混じった一首についていろいろな
「これは本当に起きた出来事なのでしょうか?」
というインタビューがしつこくあったもようで。
それに対して俵さんは提案するように、こう答えています。
(。 ・ω・))フムフム
例えば……。

ふとした夕焼けがキレイなとき、それを誰かに伝えたいと思ったとき。
どんな風にキレイだったかを伝えるには、ふと脚色も含めてしまうのではないでしょうか。
「赤と橙と紫が混じっていて……」と正確に伝えるより、
「いままで見たどんな中でもいちばんキレイだった!」なんて
「いままで見たどんな中でも~」が嘘だとしても、
それだけ感動に訴えるほどキレイだったんだな、とわかることができる。
それが、
“全部がほんとうではないし、全部が嘘でもない。心の揺れは、たしかにほんとうに私の心に宿ったもの。”
に繋がるのではないかと私的にそう解釈しました。(`Д´)ゞ
『「この味がいいね」~サラダ記念日』だけじゃない!
歌集『サラダ記念日』には『「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日』という歌だけでなく!他にもこんな素敵な歌があることをご存知だろうか!?

「わかるわかるわかるぅうう」となる胸キュン共感エピソードや!
私は、繰り返し「じゃあな」と言う“好きなひと”がだんだん「馴染みある風景」に移り変わりゆく情景と映りましたが、みなさんはどのような解釈をとられたでしょうか?!
言われた側は飛びつきたくなるでしょう!!!
(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾ジタバタッ
それを華麗によける男……なんと不届きなやつめ……!!
ぜひ、『サラダ記念日』を手にとって、自分なりの琴線に触れたことばをたどって、
きゅん、と恋に心揺れてた“かつてのじぶん”へ思いを馳せるのもいかがでしょうか?!
٩(๑′∀ ‵๑)۶•*¨*•.¸¸♪