石井克人が実写化した『鮫肌男と桃尻女』。原作は望月峯太郎の同名漫画だった!
1999年2月に公開された映画『鮫肌男と桃尻女』(さめはだおとことももじりおんな)。
監督と脚本を石井克人が務め、撮影を「ポッキー坂恋物語 かわいいひと」の町田博が担当している。
演者では当時若手俳優のホープであった浅野忠信が主人公の鮫肌黒男役、同作が映画初出演となった小日向しえがヒロインの桃尻トシコ役を演じている。
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組の金に手を付けたヤクザの鮫肌が、組員から追われる逃走劇を物語の中心に据えた内容。
全体的に緊張感のある展開ながらも、逃走中に出会ったホテルの女性従業員トシコと鮫肌との掛け合いが、絶妙な間合いを生み、二人の間に友情や愛情にも似た感情が芽生えていく。その様子が軽快で、エンターテイメントムービーとして非常に楽しめる物語となっていた。
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また、同作は望月峯太郎の同名漫画を実写化した作品だった。
1993年18号から1994年5号までミスターマガジン(講談社)にて連載され、連載当初は「大車輪」というタイトルであった。
スピード感とファッション性が高かった映画版と比べ、各キャラがより不気味に描かれ、淡々と特異な人物像を構築させる”望月峯太郎らしさ”が垣間見られる秀作となっていた。
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アニメ・漫画からの~『実写映画化』作品まとめ!!1999年編 - Middle Edge(ミドルエッジ)
あらすじ
鮫肌男と桃尻女 - 作品情報・映画レビュー -KINENOTE(キネノート)
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逃走する二人だったが、組の幹部でありナイフ使いの田抜(岸部一徳)や会長の息子であるフクダミツル(鶴見辰吾)など多くの組員に追跡され、徐々に距離を詰められていく。
また、トシコが男と駆け落ちしたと勘違いしたソネザキ(島田洋八)に雇われた殺し屋の山田(我修院達也)も、トシコを奪い返そうと二人の後を追っていた。
生まれも育ちも全く異なる鮫肌とトシコだったが、何故か相性は良く、移動に使った盗難車の車内では、親しい友人もしくはカップルのような空気感を醸し出していく。
鮫肌は困った時にいつもサポートを依頼する塩田(山野久治)の元で偽造パスポートなどを入手するが、塩田は鮫肌の先輩組員・沢田(寺島進)と通じており、連絡を受けた沢田が鮫肌不在中にトシコを連れ去ってしまう。
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その直後、組員達も応戦。銃弾が飛び交う銃撃戦が展開され、次々と死んでいく。山田は一人で多数を相手に巧みな銃さばきを見せるが、さすがに大人数には勝てず、最後は組員のバットに仕込まれていた刃の前に倒れた。
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鮫肌はその銃撃戦の最中に、銃を拾い半死の状態で、ホテルから脱出し、森へと逃げ込む。また、同じくホテルに居たトシコは、叔父であるソネザキに凌辱されかけていた。一瞬のスキをついて、ソネザキの頭を殴打し、ホテルを飛び出し、鮫肌を追いかける。
しかし、その後鮫肌は田抜に追いつかれ、頭に銃口を向けられ、絶体絶命のピンチとなっていた。
すんでの所で、トシコが鮫肌の命を救う。田抜に銃を向けられた鮫肌を救うべく、田抜に銃を向けるトシコ。そして、すかさず田抜に銃を向ける鮫肌。
しかし、負けじとトシコにナイフを向ける田抜。そうしてしばらく三人が膠着状態となった。
すると、田抜が頭を撃たれる。ソネザキが追ってきていたのだ。そしてまた、そのソネザキも田抜が死ぬ直前に放った銃弾で倒された。
そうして鮫肌とトシコだけが生き残った。と、そこで鮫肌は2年前のことを想い出す。沢田と組んで郵便局強盗をした時、強盗に撃たれたふりをして倒れた鮫肌を親切に介抱してくれようとしたのが、トシコだったということを・・・。
弱冠19歳の注目女優・小日向しえがヒロインを務めた!
同作で、変態な叔父に性的虐待を受け、身体がアザだらけの気弱な女性を演じた小日向しえ。ホテルから外出する際も支配人である叔父の許可がいるような軟禁状態に置かれていたが、ついに家出を試みた際に鮫肌と出会い、人生が一変した。
そんな不幸な女を好演した小日向しえは、公開当時弱冠19歳だった。