概要

『ピカチュウげんきでちゅう』パッケージ他
Amazon | ピカチュウげんきでちゅう | ゲームソフト
「NINTENDO64 VRS(音声認識システム:以下VRS)」が搭載された世界初のゲームソフトで、付属のマイクを使ってピカチュウとコミュニケーションをとりながら育成していくシミュレーションゲームです。現在ではCPUとリアルタイムでの会話ができるようになったゲームも出ていますが、ゲームキャラとの音声認識による会話が可能であることは当時としては衝撃的でした。
特徴
本作の特徴と言ったらそれはもうなんといってもピカチュウと一緒に遊んで、色々なイベントを楽しむことが出来ることでしょう。
最初はピカチュウと外で遊ぶのみですが、仲良くなるにつれ家でピカチュウと一緒に暮らせるようになります。また、家出したピカチュウを迎えに行くイベントも発生する事があります。
ピカチュウと暮らせるようになると主人公は一緒に遊びに行く場所を選択できるようになり、遊べる場所はゲームが進行するにつれ増えていきます。場所によって釣りなどのゲームもできます。
ピカチュウが主人公に懐いてくると、いろいろな場所で拾った宝物をプレゼントしてくれることがあり、部屋に飾ることができるようになります。
さらに懐いてくると、ピカチュウがひとりでおつかいに行くというイベントが起こり、無事成功させることで「エンディングイベント」を見られます。
ただ、「長く遊ぶとマンネリ化してしまう」という本作最大の難点の為、途中で飽きてしまい、エンディングがあることを知らないプレイヤーも多いのではないでしょうか。
ゲーム画面
当時のCM
評価点
ピカチュウの豊かな感情表現
ピカチュウに様々な言葉をかけることで様々なアクションを見せてくれます。アニメに関連付けたアクションからオリジナルまで多種多様で、特定のコースでしか見せないアクションも多いです。
「10万ボルト」「かみなり」といった技は迫力あるエフェクトと共に出せますし、「でんきねずみ」と呼びかけると怒ったりします。かわいい。
少し余談ですが、このゲームのピカチュウはなんでも食べます。花などの植物はまだマシで「金貨」を食べてしまうこともあります。
ピカチュウ以外のポケモンと一緒に冒険に出れない欠点はありますが、いずれもピカチュウの友達という設定で登場するため、そこまで不満点を持つことは無いです。
リアルタイムでの会話による困難を補った配役
ポケモンは動物のように人間の言葉は(一部を除いて)喋ることが出来ず、代わりに感情表現やボディーランゲージによる表現により人間と意思疎通することができます。
この設定を利用して、VRSの難点である言葉の認識力を補うことができ、言葉の食い違いを最小限に抑えることが出来ました。
ミニゲームが楽しい
音声認識機能を活かしてのスイカ割りゲームは他のゲームでは出来なかった楽しみがありました。認識の悪さも実際のスイカ割りの臨場感があって楽しめます。
中でも釣りのゲームは非常に盛り上がりますね。水場にいる水ポケモンを釣り上げるのですが、中には画面からはみ出さんばかりの超ド級のBIGサイズなポケモンも釣れます。
終盤に解禁される宝探しも楽しいですね。台詞通りに喋れば宝箱を開けることができ、指示を出す際に敬礼するピカチュウの姿が非常に、かわいいです。
自宅に設置されているゲーム機を使うと、ポケモンの名前当てクイズができます。シルエットクイズなどのバリエーションもいくつかありました。
問題点
長く遊ぶとマンネリ化する
様々なイベントは用意されているものの、基本的にやれることがパターン化しているため、遊んでいくにつれ飽きてくるのは仕方ありません。
遊べば遊ぶほど、新たなステージへ行けたりするのですが…。
高額な商品価格
マイク付属とはいえ価格が10,290円と少々お高かったですね…。2018年現在でもポケモン関連のゲーム商品で10,000円を超えているのはこのソフトぐらいです。
ですが当時の64ソフトの相場は7,000~8,000円程度。それで付属機器が付いてるのですから、安いとは言えないまでも妥当な価格でしょうか。
更にVRS対応ソフトがこのゲーム以外では『電車でGO! 64』の計2本だけでした。世界初と大々的に宣伝した割には対応ソフトが少ないのは残念ですね。
本作の発売1ヶ月前には『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が発売し、クリスマス商戦の時期でライバルが多かったです。そんな悪状況の中、総合売上が約74万本を記録している辺り、このゲームの完成度の高さと当時のポケモン(とくにピカチュウ)の人気の高さが伺える結果となっています。
アカネのもり等で作る料理がわかりづらい
フシギダネから材料を現地調達するのですが、揃えるための材料がわかりにくいです。
フシギダネから頼まれる材料は頭上に表示されるのですが、中には小さくて判別しづらい材料もあり、どんな材料なのか字幕も表示されないためわかりにくかったですね。
一応、ピカチュウがイラストでヒントを用意してくれますが、児童が描いたような絵なので伝わりにくいです。(かわいい)
最初に作るカレーの材料が「にんじん」「たまねぎ」はまだわかりますが、最後に背景に合わさって見辛い「ハーブ」を提示されます。
以上からちゃんとした料理を食べることが出来ず、フシギスープの犠牲となったプレイヤーも多いでしょう…。
総評

『ピカチュウげんきでちゅう』パッケージ他 裏
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ピカチュウと一緒に遊べる楽しさや、話しかけてコミュニケーションを取れる楽しさは言葉では語り尽くせない良さがありました。
『ポケモンスナップ』と共にポケモンは決して戦わせるためだけの存在ではないことをアピールしたのは戦いを好まない女性の人気も集めた要因となりました。
ピカチュウかわいい。
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
ピカチュウげんきでちゅう - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ