RX系ガンダムの変遷と後継種ガンダムの発展を調べてみました。(15)

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今回はMSZ-006 Ζプラスのヴァリエーションのご紹介です。宇宙世紀でいえばグリプス戦役の終盤(ペズンの反乱)といったところが中心になっていきます。記事の順番が前後してしまいますが、MSVの中でも重要な機体だと思いますので、ここで一気に書いてみたいと思います。


はじめに

ファーストガンダム世代が大人になり、物作りを始め、ガンダムワールドにリアリティーを持ち込んだのが「ガンダム・センチネル」という作品だったのではないでしょうか?この作品の中で設定されていたのがZプラスという機体のシリーズでした。Sガンダムを始め、この先RX-0「ユニコーンガンダム」までを本来の意味でのファーストガンダムシリーズと考えるとその隙間を見事に埋めてくれたのがこの作品ですね。勿論公式に設定されています。

今回はMSZ-006 Ζプラスのヴァリエーションのご紹介です。

Zプラスは基本的にTMS(可変機)である為、勿論、それぞれがWRモードがあります。しかし元来の意味でのWRというのは大気圏への再突入の際、マッハ20もの超音速から起こるショック・ウェィヴ(衝撃波)を機体下面部に集中させ、波乗りのように飛行することが目的の機構です。しかし、これがいつの間にかその名残が習慣となり、高速巡行形態のことをWRモードと呼ぶようになったものです。この点は是非ご理解いただきたく思います。

ペズンの反乱時、使用された機体

Ζ plus C1

Gundam Sentinel Special Edition 大日本絵画

元々は、『モデルグラフィックス』別冊『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』で表紙として描かれたものが、ガンダムセンチネルでC1型が3機登場し、SガンダムとFAZZ3機による6機編隊を組んでいるところから細かく設定されていったようです。ZガンダムのWR形態が有用であり、配備したいところだったのですが、余りにもZガンダムのコストが高すぎて実現できないところから、廉価版として開発されたとの設定になっているようです。しかし、この機体でも安いものではなく、少数が量産されたというところでしょう。しかし驚くほどヴァリエーションが多く、プランのみで終わった機種や文字設定のみで画稿のないものもあり、これから新たに画が起こされるにはあまりにも時間がたちすぎていて(約30年)幻のままで終わりそうな感が否めない機体も含めてご紹介したいと思います。

MSZ-006A1(MSK-006)

ΖプラスA1型

全高	22.11m
頭頂高	19.86m
本体重量	32.7t
全備重量	68.4t
出力	2,070kW or 2,017kW
推力	101,000kg
センサー
有効半径	16,200m
武装	バルカン×2
大腿部ビームカノン×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル

ガンダムセンチネルヴァージョン

WRモード

機動戦士ガンダムUCヴァージョン

地上用MSは行動範囲という点では非常に限られた範囲に絞られていることが当たり前だったものが、このZプラスという機体の登場で、単独でも何百キロも離れた地点まで移動が可能になったということから、このA1型の持つ意味はとても大きかったといえるのでしょう。 TMSの開発が盛んになるにつれ、空戦能力が求められてくるようになると、いささか見劣りがしてしまうのは、大気圏内専用としてのTMSの最初の機体と考えれば致し方の無いところではないでしょうか。それでも予算の少ないカラバにとってはコストパフォーマンスも考えれば増産もうなずけるところでしょう。実際、機動戦士ガンダムUCの0096では現役として登場していますし、(あっけなく撃破されていましたが)MSとしての性能がしっかりしていれば、十分運用に耐えられるものだったのでしょう。

MSZ-006A1

ΖプラスA1型試作機(アムロ・レイ専用機)

ガンダムセンチネルヴァージョン

WRモード

この機体の持つ意味は実戦のそれではなく、あくまでテスト用+アムロ・レイという生ける伝説を考えた、プロパガンダ的意味合いが大きかったのでしょう。「空戦能力向上機」としてのデータ収集の為、2回のみアムロ・レイが搭乗したとされていることからも、想像できてしまいます。A1型からの改修で2機ほど造られれ、その後はC型やD型の開発母体として改装され続けたと資料にあり、実戦には投入されていないはずです。

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