ロボットTPSの先駆者『アーマード・コア』。20年以上続くフロムソフトウェアの傑作を見よ!

ロボットTPSの先駆者『アーマード・コア』。20年以上続くフロムソフトウェアの傑作を見よ!

あの名作の発売から、5年、10年、20年……。昨年7月10日に20周年を迎えたプレイステーション用メカアクションゲーム『アーマード・コア』の紹介です。フロム・ソフトウェアが生んだ名作『AC』シリーズは、メカアクションの肝になる操作感、自由度が高くどこまでもこだわれるメカカスタマイズの遊び、想像力を刺激する世界観の表現など、さまざまな要素が人気を博し、多くのロボットファン、アクションゲームファンを虜にしてきました。


概要

ジャンルはロボットアクションとなっていますが、画面構成はTPSです。
ちなみに「TPS」とはサードパーソン・シューティングゲームの略称で、ゲーム等における主人公を追う第三者視点でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲームのことです。

初代『アーマード・コア』。

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カスタマイズメカアクション『アーマード・コア』の記念すべき一作目。ファンの間では『初代』または『AC』と呼ばれています。
巨大兵器「アーマード・コア(AC)」を操る傭兵「レイヴン」となって、企業が国家にとって代わった世界で、企業や、とある個人、テロリストからの薄汚い依頼をこなしていきます。
ACは頭・胴(コア)・腕・足・ブースター・FCS(火器管制装置)・ジェネレーター(原動機)・左右の背部装備および腕部武器・オプショナルパーツで構成されており、同じカテゴリであればあらゆるパーツに互換性があります。このうち背部装備・腕部装備・オプショナルパーツ以外は必ず必要になります。
性能とは数値的には一切無関係な「各パーツの非常に細かい塗装指定」や「自分で打ったドット絵をエンブレムとして使用可能」といった点も、機体に愛着を湧かせる要素として高評価されています。

ストーリー

『大破壊』と呼ばれる最終戦争によって、人類が地上を追われ、その居住を大地の底に移して半世紀。「国家」という概念は既に無かったが、それに代わって台頭した「企業」同士の争いは終わる事はなかった。

総てが「企業」に管理される世界で、唯一、それに含まれない存在があった。
報酬によって依頼を遂行し、何にも組みしない傭兵。

彼らを人は「レイヴン」と呼んだ。

実際の動画

長所

埃っぽい世界観と、それを演出する様々な台詞や音楽

ミッションの状況にマッチしたテクノを主体とする楽曲は、今でも名曲と評価されています。またミッションによっては無音であったり、環境音が鳴り響くだけであったりと、雰囲気の盛り上げ方が上手いです。
台詞は後発の作品に比べて特徴的なものこそ少ないものの、世界観の演出に一役買っています。
キャラ絵が無い事や長時間の無音状態は、一般的には短所としてみなされがちな点です。しかし本作では、それが無機質な世界観や、無音の空間に自機の駆動音のみが響くという臨場感をうまく演出しています。

当時としては革新的な3Dグラフィック

さすがに現在の基準で考えれば見劣りはしますが、その水準はPSソフト全体で見てもかなり高いです。

膨大なパーツ量

最も少ないコア(胴体パーツ)でも3種類あり、全てが一長一短の性能を持っています。
パーツも攻撃や防御の性能に加え、燃料消費・重量等様々な性能があり組応えは抜群です。
脚部パーツは「人型2脚」「逆関節2脚」「4脚ホバー」「タンク」の4種類があり、外見を特徴づけるだけでなく脚部カテゴリごとに全く異なる性能・特性を持ちます。
一部パーツは店頭では購入できず、ミッションをクリアする事で入手したり、ミッションステージ中に隠されていたりします。これを探すのも楽しみのひとつですね。
ショップでは購入価格と売却価格が同じになっており、試行錯誤しながら気軽に組み換え可能です。非売品を売却しても同じ価格で買い戻せる。
これらのパーツを、腕部重量制限、左記を含む脚部重量制限の内で組み上げていきます。

また、裏技的な「強化人間」やミッションオールクリア特典の「重量オーバー免除」などお遊び要素もあり、バリエーション豊かなパーツ組みを楽しめます。

多種多様なミッション

単純に敵を撃破するだけのものから、奥地からアイテムを回収してくる、施設の防衛等、シチュエーションは幅広く用意されています。
1作目にして現在でもシリーズ1、2を争うミッション量。対立する陣営から同時にミッションを依頼される場合もあり、選んだミッションによってその後のシナリオに変化が生じます。

爽快感に優れたアクション面

移動がとにかく速くブースターを使った三次元移動や、敵の弾幕をかいくぐって進む場面などの、自機を動かす際の体感速度は素晴らしいです。
フレームレートの関係から、古参のプレイヤーからは「ロデオ」と評される妙な慣性がつきます。現行シリーズから見れば荒っぽい挙動ではありますが、この独特の操作感こそ初代の魅力であると言うプレイヤーも。

プレイヤーの腕が直結する操作性

本作はコントローラの全ボタンを使用します。複雑ではありますが「複雑怪奇」ではないので、ゲーム進行と共に上達していけます。
武器の性能にも依存しますが、敵を視界のロックオン枠内に収めれば自動的に照準を合わせてくれるので、弾を命中させることも難しくはないです。
ロックオン機能がないために敵機の動きを予測する必要があるロケット弾や、近接戦闘専用のレーザーブレードなど、強力ですが高いプレイヤースキルを必要とする武器も用意されています。

対戦プレイの熱さ

自分が名付け、組み上げ、カラーリングを指定し、渾身のエンブレムを張り付けた愛機で、同じく手塩に掛けられた他プレイヤーの愛機と操縦技術の限りを尽くして激突する。カスタム要素を生かした、本作の第二の醍醐味と言えるでしょう。
対戦におけるパーツバランスはシリーズ最高峰であるという評価も多いです(皮肉なことにパーツ数が最も少なためバランスが取れているという側面もあるのですが)。例外はあるものの、シリーズを重ねるごとにパーツバランスは徐々に悪化していますからねぇ。

「レーザーブレードのみ使用可」「ノーロック武器限定」「脚部別マッチ」「パーツの合計金額制限」「レーダーなし」「強化人間限定」等々、対戦相手とレギュレーションを決めて機体を組むという楽しみ方もよく為されます。
「カラーリングを含む機体の美しさ」「他作品のロボット(ガン〇ムなど)の再現機」「ネタ機」など、性能ではなく外見や突き抜けたコンセプト限定のお遊びレギュレーションも、現在まで続くレギュレーションですね。

短所

つまりプレイヤーの腕次第の操作性

もはやシリーズ恒例といってもよいほど、操作の複雑さに適応できず投げ出すプレイヤーが多いです。慣れれば文字通り「自分のロボット」を自在に操る快感が得られるのですが、それには効率的な移動方法やロックオンの仕方、立ち回りの工夫などの、一定の「コツ」をつかむ必要があります。このコツをつかめるかどうかが、本作を楽しめるかどうかに直結しているのですが……。

しかも本作にはチュートリアルは存在しません。
ニューゲーム開始直後のミッション「レイヴン試験」は、練習面と思わせてその実かなり凶悪。二体のメカが出てくるのですが、このメカはこのゲームのザコ敵の中でもかなり強いです。機体を動かすのもままならない初心者に、あろうことか「空中を高速で飛んで視界の外から攻撃する」というとんでもない仕打ちを仕掛けてきます。そのうえ、初期機体の性能は劣悪であり(特に機動性)、まともに操作できるものではありません。
後発作品においては、ゲームスタート直後から高いハードルを課される事は少なくなったものの、チュートリアル自体は『4』に至るまで導入されませんでした。

収支のバランスが悪い

本シリーズでは、ミッションをクリアした際に収支清算があり、弾薬費・修理費などの支出が報酬から差し引かれる仕組みになっています。
ただ、本作ではその調整が甘く、何も考えずに戦うとあっという間に赤字になってしまいます。弾薬費のかからないエネルギー武器を使う、高額なパーツの装備を控える等の工夫が無ければ、ミッションに合わせたカスタマイズもままならない状況に陥ってしまいます。

1人プレイでは、純粋なAC同士の戦いができない。

ミッションで出会う敵AC乗りは、すべてMT(ACより格下のロボット)等と同様「通常兵器」として扱われています。そのためプレイヤーの扱うACと比べ打たれ弱いですが、反面「エネルギー切れ・弾切れを起こさない」「プレイヤーには再現できない強力な攻撃を使える」等のアドバンテージを有しています。

なかでも有名なものが、ミッション「市街地襲撃」で登場する敵AC「ヴァルキュリアC」。装備しているスラッグガンは極めて強力な反動とリロード速度の速さを併せ持ち、一度被弾するとそのまま固め殺されてしまう事が多いです。攻略本等でアセンブリを確認して同じパーツを購入、そのあまりの弱さにガッカリしたプレイヤーもいる筈…。

複雑なパーツパラメータ

各パーツには10個前後のパラメータが設定されており、それぞれの性能を組み合わせていくこととなる。操作性ほどではないにせよ「一見さんお断り」の感が強くにじみ出ている。
パラメータ名称は英語表記であるため余計混乱する。更に隠しパラメータやダミーパラメータもあるというのは流石に不親切。
特に頭部パーツは、特定ミッションでしか参照されないパラメーターが多い。

選んだ任務に応じて展開が変化するが、分岐するだけで結局エンディングは同じ

終盤突入時のムービーに登場する台詞「何も変わらないのかよ、結局…」とあわせて「演出」として見る事もできます。
念のため書きますが、ルート分岐そのものは好意的に受け止められています。分岐する内容が「二大企業のうち肩入れしなかった方をプレイヤーの手で叩き潰す」という、いかにもACらしいものなのもその一因でしょうか。

対戦モードについての問題

分割対戦の場合、APや残弾数などの情報が画面の大部分を占めており、視認性が非常に悪いです。
発売当時の一般家庭では、大きくても30インチ以下のテレビがほとんど。その時代に画面2分割で、しかも全体的に暗いステージでの対戦は非常に不便な見えづらさを持っていました。
また、通信対戦の際のマップ選択がランダムのみで、任意で選ぶことができません。
分割対戦は任意でマップ選択が可能ですが、やはり主流は通信対戦であるためこの仕様はかなり不便でした。

総評と感想

シリーズ作品はPlaystationを始まりとし、その後PS2、PS3、XBOX360など様々なハードに供給されてきました。

据え置き機だけでなく小型のゲームデバイス(PSP等)にもラインナップは広がっています。

「プラモデル」なんかもあったり。

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自分の操作で機体が動いた時、それを表現するモーションやエフェクト、効果音など、すべてを引っくるめて得られる体験に、すごく「ロボットらしさ」を感じました。単純な例を書けば、ブーストを噴かしている時の音がいい、動作に応じた機体の傾き具合が絶妙、左右に切り返した時の動きが格好よすぎるなど、挙げたらキリがないのですが。

『アーマード・コアシリーズ』はここから多種多様な発展を遂げていきますが、基礎は既にこの作品で確立されていたと言っても過言ではありません。 ハード、ソフトともに入手できるかは別として、入門用として最初にプレイするにはうってつけでしょう。難易度も高すぎず低すぎず、ゲーム内で順当に腕を上げていけば、手詰まりになることは無いはずです。 『アーマード・コア』というシリーズが気に入ったのなら、ここから10作を超える様々な作品に手を伸ばし、ACの世界にダイブしていきましょう!

『認めよう、君の力を。今この瞬間から君はレイヴンだ』

本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。

出典元はコチラです。

アーマード・コア - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ

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