【1960年代】「犬」の人気はだんだん大型犬 → 中型犬・小型犬にシフトしだした!!
1950年代は欧米のテレビ番組の影響からか、シェパードやコリーなどの大型犬に人気が集まっていた。ただ、始めて犬を飼う人々にとって、大型犬は何かと頭が痛い問題が多かった。

シェパード(ジャーマン・シェパード・ドッグ)

コリー
当時の少女マンガが「スピッツブーム」を巻き起こした!!

ペスよおをふれ 単行本
強い絆で結ばれた少女・ユリと愛犬ペス(スピッツ)が離別を繰り返しながら全国を放浪する物語で、親子の情愛や友情などのテーマがリリシズムあふれる筆致で描かれている。また、松下トモ子主演でラジオ番組として全国放送もされ、スピッツブームを巻き起こしたことでも知られている。

日本スピッツ(子犬)
真っ白な毛並みや黒く大きな眼が愛され、第二次世界大戦後の混乱期から高度成長期にかけて、日本国内で家庭犬として爆発的に流行した。最盛期の1950年代後半には、日本で一年間に登録される犬の4割を占めたほどの人気犬種だった。
スピッツを知る者は「よく吠える犬種」として認識!!
日本スピッツはもともとやかましく吠える品種ではなかったという。無駄吠えが多かったのは、外で鎖につないで飼うという当時の飼育習慣によるところが大きい事と、昔、日本スピッツが流行し、犬が足りなくて三河犬という比較的神経質な犬を掛け合わせて雑種を日本スピッツと偽って売ったのが原因だという事らしいのだが、定かではない。
小うるさいスピッツ(犬)は今何処へ?! - Middle Edge(ミドルエッジ)
このマンガ映画が1955年に公開されヒットすると、このマンガ映画に登場する主人公であるメス犬のレディー(上記画像の右側の犬)のモデルとなったアメリカン・コッカー・スパニエルにも人気に火がついた。

アメリカン・コッカー・スパニエル(子犬)
アメリカン・コッカー・スパニエルの子犬たち | ペットショップのコジマ
アメリカンコッカースパニエルは抜け毛が多い犬種といわれる。ウェーブがかった被毛は長いほうがゴージャスで可愛らしい印象ですが、抜け毛対策に悩む飼い主さんは少なくないそうです。
長い被毛は絡まりやすく、毛玉を放置しておくと皮膚病を発症する可能性があるという。
昔、近くの家でこの犬種を家の外で飼っていたのだが、その個体は世話をあまりされていないらしく、垂れ下がった耳の先に土や食べ残しがくっ付いていて、もはや取るのが不可能と思えるくらい汚らしい個体がいたことを思いだしてしまった!!
【1970年代】ようやく、犬の大きさにも日本の住宅事情の影響が・・・ー中型犬・小型犬に移行!!

シェットランド・シープドッグ
コリーが流行ったときは、テレビの名犬ラッシーが原因だが、いざコリーを飼ってみると日本の住宅事情には合わないし、毛の手入れも大変、大型犬なので散歩も大変だっだでしょう。
手放す人も多かったのではないだろうか??。要するに、コリーを飼いたいが住宅事情によりシェルティーにするという現象が起こっていたのでしょう!!。
コリーとシェルティーの体格差は歴然!!

シェットランド・シープドッグ(左)とボーダー・コリー(右)
コリーは見知らぬ人に対してもシャイに見えるほど警戒していないのですが、シェルティは、かなり強い警戒心が働く犬種であるとされる。小型化による防衛本能の強化という現象でもあると考えらる。
また、シェルティは小型犬なので、すばやい動きで小回りがきく。大きさからみると、高いところに飛び上がったり、飛び降りたりすることに大きな差異があるように思えるが、シェルティの方が動きが軽く見える。シェルティはコリーよりも身軽で活動的であると言えるようだ。
狆がなぜか多く見れた1970年代!!

狆(ちん)
江戸時代に入り、狆は大名や大奥を中心にして流行し、当時の上流社会の女性の間で、 手元で抱いて可愛がるための犬として人気が出て、当時の歌舞伎や落語の中にも登場している。また、町民にとっては狆を飼うことがステータスになっていたようだ。あの有名な「生類憐れみの令」を出した5代将軍の徳川綱吉も、狆を飼っていたそうだ。
江戸時代以降も、主に花柳界などの間で飼われていたが、大正時代に数が激減、第二次世界大戦によって壊滅状態になった。しかし戦後、日本国外から逆輸入し、70年代に愛玩用のペットとして人気が出たが、高度成長期の頃には洋犬の人気に押され、今日では稀な存在となっている。
”マルチーズ人気”は経済的な豊かさの現れ?!

マルチーズ
アメリカにおいて、1877年頃までマルチーズは「マルチーズ・ライオン・ドッグ」として紹介されていた。「ライオン・ドッグ」という名前はアジアの愛好家たちによってつけられたもので、彼らが犬たちの被毛を上記画像のように”ライオンのたてがみ”のように切っていたことに由来していると考えられている。
マルチーズは、紀元前1500年ごろ、マルタ島に移住したフェニキア人が持ち込んだ犬で、小アジア方面からきたともいわれている。ギリシャやローマ時代の文献や、絵画に残されている小さな白い犬が、現在のマルチーズに似ていることから、この犬が当時の人々を魅了していたことがうかがえる。また、長い航海をする船員のペットとして可愛がられていた。クイーン・エリザベス時代にも、マルチーズは宮殿の婦人たちの間で大変高く評価されていた。そのことが一般市民に知れ渡ると、マルチーズは大変高値で売買された。