ポルナレフと言ったら「シェリーに口づけ」と出るヤツちょっと来い!

ポルナレフと言ったら「シェリーに口づけ」と出るヤツちょっと来い!

ポルナレフといってもジョジョじゃありません。トゥートゥートゥマシェリーマーシェリーの人です。フレンチポップスの創始者であまーい声の奇行の貴公子ミッシェル・ポルナレフについて語ります。


ジョジョのポルナレフだって元ネタはこの人

ジャン=ピエール・ポルナレフと間違えてここを開いちゃった人のために。
元ネタはミッシェル・ポルナレフだからね。
wikiにもちゃんと書いてあるのよ!

日本ではミッシェルなミシェル・ポルナレフ

この時は63歳くらい?
ちょっとおなか周りがあやしいけど。

2007年パリ フランスでの完全復活コンサート

ミッシェル・ポルナレフ - Wikipedia

フランス語の発音ではMichelはミシェルなんだけど
日本では長年「ミッシェル」と呼ばれたり表記されたりしたので、
wikiでもAmazonでも「ミッシェル・ポルナレフ」となっています。

音楽家の父、ダンサーの母、本人は5歳から英才教育

父親はウクライナ出身のジャズ・ピアニストで作曲家。
ピアフやイヴ・モンタンにも楽曲を提供していたそうです。
母親はダンサー。
そしてポルナレフ本人は5歳(5歳!)の時から
コンセルバトワールで英才教育を施されていました。

コンセルバトワールとは「パリ国立高等音楽・舞踊学校」のこと。
日本で言うなら「東京芸術大学」てとこでしょうか。芸大は子どもは入学できませんが。
そこに5歳から入って、バリバリにクラシックの勉強をしていき
10代に入った頃にはピアノで優勝したりもします。

ところがそのころ、海の向こうアメリカでは
エルヴィス・プレスリーが音楽シーンを席巻。
ロックのサウンドに目覚めたポルナレフは、
クラシックに対する興味を失い、ピアニストになることを拒否、音楽院を辞めることに。
兵役に行っても不適格者扱いされ、
職を転々としたあと、家を出てボヘミアンな生活を始めます。

フレンチ・ポップスのはじまり

モンマルトルのサクレクール寺院近辺でヒッピー生活をしながら
ストリートミュージシャンをしていたポルナレフ。
やっぱりロックがやりたかったんでしょうね。
ギター一本で英語でのロックの弾き語りをしていたそうです。
ロックの本場のロンドンにも行ってみたものの、あまりぱっとせず
パリに戻ったところで、デビューのチャンスを得ます。

英語で歌いたいという願いは、デビューではかなえられず
デビュー曲「ノンノン人形」は全編フランス語。
だけどこの曲は、のちにレッド・ツェッペリンのメンバーになる
ジミー・ペイジがコード進行を書いており、
1966年シングル15万枚を売り上げる大ヒットとなりました。

1966年の衝撃的なデビューののち
1970年前半にかけて、ポルナレフはフランスの国民的ミュージシャンになっていきます。
「愛の願い(Love me, please love me)」
「愛の休日(Holiday)」では、念願の英語での歌詞も入り
彼の音楽は、それまでのフランスのシャンソンとは別のものというカテゴライズをされ
「フレンチ・ポップス」と呼ばれるようになりました。

日本での「シェリーに口づけ」のヒット

ポルナレフのヒットした楽曲は、バラードが多いです。
もともとはコンセルバトワールでバリバリにクラシックをやっていた人間。
楽曲の構成や内容、メロディラインからイメージされる曲想は
クラシックの理論に裏打ちされるものが多く、
ポップスとはいいながら、スケールの大きい曲が多くあり
歌いあげるバラードと相性が良かったのでしょう。

愛の休日/ミッシェル・ポルナレフ Holidays/Michel Polnareff - YouTube

そういう意味では「シェリーに口づけ」は
ポルナレフのいつもの楽曲とは全くテイストの違う曲です。
まるでテクノポップのようなノリのいいアップテンポの曲は、
実は「渚の想い出」(発売時は「追わないで」)というシングルのB面でリリースされました。
当時のタイトルも「可愛いシェリーのために」でした。

シェリーに口づけ/ミッシェル・ポルナレフ Tout Tout Pour Ma Chérie/Michel Polnareff - YouTube

なんでこの曲のタイトルが「シェリーに口づけ」になっちまったのか、
wikiにはこう書いてあります。

「可愛いシェリーのために」の時はあまりヒットしなかったのに
「シェリーに口づけ」にしたとたん、40万枚のメガヒットになりました。

奇行の貴公子

「シェリーに口づけ」のジャケットからもわかりますが
当時のポルナレフはひたすらサングラスをかけていました。
(絶対サングラスを外さない3大ミュージシャンは
「エルトン・ジョン、ミッシェル・ポルナレフ、井上陽水」だそうです(笑))
それだけでもかなり奇異ですが、
あれだけきれいなバラードをきれいなピアノで演奏するのに
ステージではサングラスに加え、ギラギラのかなりとんがった衣装でした。
ステージの派手さで言えば、エルトン・ジョンとトントンだったようです。

Classics Vintage [DVD] [Import]

Amazon | Classics Vintage [DVD] [Import] | Michel Polnareff | ポップス

1960年代のフランスで、「英語の歌詞で歌いたい」というのも
相当反発をくらったようですが
シングル「君との愛のすべて」では放送禁止用語や露骨な性表現を入れて
発売禁止になっています。

また、1972年のオランピア劇場でのコンサートに先立って
パリ中に貼られたポスターには
自身のケツ丸出しの写真を使い、
フランス当局から逮捕されたりしました。
しかもその後も懲りずに
1973年のコンサートでは、オールヌードで股間を帽子で隠した写真を使用。
フランス当局もあきらめたのか、この時はおとがめなしだったそうです。

右がオランピア劇場のポスター、左はアルバムジャケットにもなりました

Michel Polnareff - Polnarévolution Affiche concert 1972 Jugement rendu le 20 décembre 1972. Le chanteur est condamné à 6.000 amendes de 10 F. Pein… | Pinteres…

1972年に初来日を果たしたときは、日本では大騒ぎになり
ライブの会場で興奮してポルナレフに近づこうと二階から飛び下りたファンが大怪我をし
一般のニュースでも大きく報道されたほどだったのですが
ポルナレフ自身は潔癖症をいかんなく発揮、
「東京の空気は汚れている。酸素ボンベを用意しろ」と発言
スタッフが酸素ボンベを急遽取り寄せたという逸話があります。
その時の写真が、のちのコンピレーションアルバムに使われています。

奥に酸素ボンベが写ってます(笑

Double album (tous les bateaux tous les oiseaux)

Double album (tous les bateaux tous les oiseaux) - Michel Polnareff - ( LPダブル盤 Gatefold ) - 売り手: yass - Id:116573950

アメリカでの失意と、脱税問題と、復活

フランスで国民的歌手となったのち
プレスリーを生んだあこがれの地アメリカに渡ったポルナレフですが
やはりアメリカのミュージックシーンでは注目されることはありませんでした。

1975年、フランス国内での脱税問題が発覚(のちに税理士の責任と審理される)
フランスに入国したら即逮捕という状況で
フランス国内での活動はほとんどできなくなり
本人は自律神経失調症を発症します。

それでもポルナレフの人気はおとろえることはありません。
フランス隣国のベルギーでコンサートを行った際には
1万5千枚近くのチケットの半分はフランスで売れ、
フランスから特別列車で行くツアー企画により、多くのファンがつめかけたそうです。

その後30年以上にわたり、
ポルナレフはフランスではコンサートを行うことはできませんでした。
ですがその間、ポルナレフの楽曲は、
フランスはもちろん、各国のドラマやCMに使われており
2007年のパリにおいて、34年ぶりの復活コンサートツアーが開始されるに至りました。
冒頭の写真は、その時のコンサートのものですね。

「シェリーに口づけ」やっぱり好きですか

「シェリーに口づけ」は
ポルナレフの主流の音楽ではないので
「フランスと日本ではウケる曲が全く違っているのがおもしろいねぇ」と
本人は語っているそうです。

でもこの曲は、トヨタ「ビスタ」やホンダ「ゼスト」のCMにも使われ
2006年からついこの間まで
読売テレビの早朝情報番組「朝生ワイドす・またん!」のオープニングにも使われました。

「タモリ倶楽部」の空耳にも登場していますし
こんなフラッシュ動画もありましたね。

この「トゥートゥートゥマシェリーマーシェリー」で
覚えている人も多いのでは?

どんな形でも、歌が生き残るというのは、すてきだと思います。
ポルナレフの他の曲も、ぜひ聞いてみてくださいね!

関連する投稿


【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

【1965年生まれ】2025年還暦を迎える意外な海外アーティストたち!

2025年(令和7年)は、1965年(昭和40年)生まれの人が還暦を迎える年です。ついに、昭和40年代生まれが還暦を迎える時代になりました。今の60歳は若いとはと言っても、数字だけ見るともうすぐ高齢者。今回は、2025年に還暦を迎える7名の人気海外アーティストをご紹介します。


完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、キン肉マンシリーズのフィギュア『ネメシス』が発売されます。


懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

藤子・F・不二雄による名作の数々を紹介する書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が、8月7日(木)より全国のフェア参加書店にて順次開催されます。


JR池袋駅で「キン肉マンSTATION」が開催中!フィギュアメーカー・CCPJAPANから多数の新作限定アイテムが登場!

JR池袋駅で「キン肉マンSTATION」が開催中!フィギュアメーカー・CCPJAPANから多数の新作限定アイテムが登場!

フィギュアメーカーのCCPJAPANが、JR池袋駅南改札前スペースで8月11日(月)まで開催中の「キン肉マンSTATION」にて、限定商品および新作商品の販売を行っています。


漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した『スケルトンフィギュア』が登場!!

漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した『スケルトンフィギュア』が登場!!

ソフビフィギュアを製造・販売するアルチザンデザインスタジオより、漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した新バリエーションのフィギュア『009 島村ジョー ハーフスケルトン』および『009 島村ジョー スケルトン』が現在好評発売中となっています。


最新の投稿


昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

2026年5月5日、グランドプリンスホテル広島にて「昭和100年」を記念したスペシャルイベントが開催される。広島発の4人組ボーカルグループ「TEPPAN」による昭和歌謡ライブに加え、夜空を彩る打ち上げ花火も予定。ライブ観覧は無料。さらにホテル上層階のレストランではCD付きの特別ディナープランも登場する。


樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

「ひや・きおーがん」のフレーズで親しまれる樋屋製薬の社内倉庫から、長らく歌唱者不明だった過去のCMソング音源が発見された。調査の結果、昭和を代表するコーラスグループ「デューク・エイセス」による歌唱と判明。当時のクリアな歌声を再現した「高音質版」が公開され、昭和歌謡ファンを中心に大きな話題を呼んでいる。


福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

1976年の創業から50周年を迎えた福岡県直方市の「直方がんだ びっくり市」にて、2026年4月17日から19日までアニバーサリーイベント「半世紀祭」が開催された。銘柄牛が50%OFFになる「肉袋」や名物セールの復活、地元ヒーローの参戦など、半世紀の感謝を込めた熱気あふれる3日間の模様を振り返る。


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。